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日経平均株価 週間見通し(12/8週):FOMC後の下落警戒

IG証券のアナリストによる日経平均株価の週間展望。FOMC後の下落警戒。株価指数CFD「日本225」の予想レンジは4万9600円~5万2000円。

Source:Bloomberg Source:Bloomberg

要点

  • 今週の日経平均株価は12月9〜10日のFOMC後に大きく動くことが予想される。市場の焦点は2026年の利下げパスに移っている
  • ドットプロットやパウエルFRB議長の発言で緩慢な利下げペースの思惑が高まれば、今週後半の日経平均株価は下落相場を警戒したい
  • 株価指数CFD「日本225」の週間予想レンジは4万9600円~5万2000円



今週の見通し

先週の日経平均株価は反発して終えた。値がさ株のソフトバンクグループ(9984)やレーザーテック(6920)、IHI(7013)や川崎重工業(7012)など防衛関連の一角が相場を支えた。しかし、12月9~10日の米連邦公開市場委員会(FOMC)を控え、上昇率は0.47%高と限られた(下のチャート、赤ラインを参照)。

今週の日経平均株価も米国株にらみの展開となろう。FOMC前の日経平均株価はレンジ相場を予想する。FOMC後は、後述する2026年の米利下げパスの思惑でトレンドが左右されるだろう。

日経平均株価と主力株の週間変動率:12月1日~5日

日経平均株価と主力株の週間変動率:12月1日~5日

ブルームバーグの価格データで作成


FOMC後の動きを警戒

今週の米国株は、FOMC後に大きく動くことが予想される。翌日物金利スワップ(OIS)市場では、12月利下げを90%前後まで織り込んでいる。利下げ期待の高まりで米主要3指数は2週続伸。先週までに12月の利下げを織り込む動きが見られた状況を考えるならば、焦点は2026年の利下げパスとなろう。

米主要3指数の週間変動率:12月1日~5日

米主要3指数の週間変動率:12月1日~5日

ブルームバーグの価格データで作成

レポート掲載時点で、来年1月と3月の米利下げ確率は30%前後にある。来年最初の利下げは早くて3月、情勢次第では4月以降にずれ込む可能性を意識する状況にある。

最新のドットプロット(FOMC参加者の政策金利見通し)とパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長が示す政策姿勢で2026年の利下げペースが緩慢になるとの思惑が強まる場合は、米国株の重石となることが予想される。

特に米ハイテク株売りを警戒したい。上のパフォーマンスチャートを確認すると、ハイテク株比率の高いナスダック指数がダウ平均S&P500の上昇率を上回っている。来年の利下げペースが緩慢になるとの思惑が強まれば、FOMC後に米ハイテク株、特に先週買われた半導体やソフトウェアの関連株が再び調整売りに直面する可能性がある。

米ハイテク売りとなれば、ソフトバンクグループ(9984)、アドバンテスト(6857)、レーザーテック(6920)など国内の主力株にもその影響が及ぶだろう。週後半の日経平均株価は下落相場を警戒したい。

米政策金利の推移(予想):2026年10月まで

米政策金利の推移(予想):2026年10月まで

ブルームバーグ、OIS市場のデータで作成 / 12月5日時点


日本225のチャート分析

今週の上限:5万2000円
FOMC前の日経平均株価はレンジ相場が予想される。日経平均株価の株価指数CFD「日本225」は、5万円~5万1000円レンジの攻防に注目したい。

日足のMACDとRSIは、日本225の地合いの強さが戻りつつあることを示唆している。5万1000円を完全に上方ブレイクすれば、5万1600円のトライを意識したい。この水準は、11月上旬に相場の反発を止めた経緯がある。また、直近高安のフィボナッチ・リトレースメント76.4%の水準にあたる(4時間足チャートを参照)。

FOMC後も米国株が強気地合いを維持する場合は、5万1600円の突破と5万2000円のトライを想定したい。節目の水準5万2000円を今週の上限と予想する。

・5万2000円:上限(予想)
・5万1600円:76.4%戻し(4時間足チャート)
・5万1000円:レジスタンスライン(日足チャート)、5万1055円は先週の高値

下限:4万9600円
ドットプロットとパウエルFRB議長の会見で、来年の利下げパスの不透明感が強まる場合は日本225の下落を想定したい。このケースでは、5万円の維持が最初の焦点となろう。この水準には25日線が推移している。4時間足チャートの5万0400円と5万0170円がサポート転換に失敗する場合は、5万円(25日線)をトライするサインとなろう。

日本225が5万円を下方ブレイクすれば、50日線の攻防を意識したい。この移動平均線は現在、4万9700円付近にある。

50日線を下方ブレイクする場合は、4万9600円のトライを想定したい。4万9650円は直近高安の半値戻しにあたる(4時間足チャートを参照)。5日の終値から約1000円下の4万9600円を今週の下限と予想する。

なお、想定を超える売りに直面し、日本225が4万9600円を下方ブレイクする場合は、先週相場を支えた4万9300円までの下落を想定したい。4万9317円はフィボナッチ・リトレースメント61.8%の水準にあたる(4時間足チャートを参照)。

・5万0400円:サポート転換の可能性あり(4時間足チャート)
・5万0170円:サポート転換の可能性あり(4時間足チャート)
・5万円:25日線、心理的節目の水準(日足チャート)
・4万9700円:50日線(日足チャート)
・4万9600円:下限(予想)、半値戻し(4時間足チャート)
・4万9300円:61.8%戻し(4時間足チャート)

日本225の日足チャート:今年9月以降

日本225の日足チャート:今年9月以降

TradingView提供のチャート

日本225の4時間足チャート:10月下旬以降

日本225の4時間足チャート:10月下旬以降

TradingView提供のチャート


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