日経平均株価 来週の見通し:4万1800円~4万3500円予想、米株安・円高警戒
9月第1週(9月1日~5日)の日経平均株価は41,800円~43,500円を予想。雇用統計など米国の重要指標が焦点に。S&P500の過熱感と円高リスクを警戒。IG証券のアナリストが注目のチャートポイントを簡単解説。

要点
・来週の日経平均株価は米国株とドル円にらみの展開が予想される
・市場予想を下回る米経済指標が続けば、日経平均株価の下落を警戒
・日本225の週間予想レンジは4万1800円~4万3500円
日本株は2週連続で上値の重い展開に
8月最終週の日経平均株価は上昇して終えた。しかし、前週末比85.18円(0.2%)高と上昇幅は限定的だった。一方、TOPIX(東証株価指数)は前週末比25.69ポイント(0.83%)安で終えた。日本株は2週連続で上値の重い展開となった。
日経平均株価とTOPIXの週間変動率:4月以降

ブルームバーグのデータで作成
レイバーデイ後の米経済指標に注目、9月下落のアノマリー
来週の日本株は、米国株にらみの展開が予想される。その米国株は下落相場を警戒する必要がある。
多くの機関投資家が運用指標に採用しているS&P500種株価指数は28日の市場で6500の大台に乗せ、最高値を更新した(28日終値:6,501.86)。トランプ関税ショックを受け、S&P500は4月8日に終値ベースの安値4982.77をつけた。それ以降株高トレンドへ転じ、8月28日時点で30%も上昇している。S&P500の予想PERは24倍台へ上昇する一方、株式益回り(PERの逆数)は米国10年債利回りを下回る状況にある。短期的な上昇の過熱感が意識されやすい状況にある。
S&P500の予想PER、株式益回り、米国10年債利回り:日次 2023年以降

ブルームバーグのデータで作成
1957年以降の月間の平均変動率を確認すると、S&P500は9月にパフォーマンスが低迷する「アノマリー」が見られる。
9月1日のレイバーデイ明け後に、8月のISM製造業・非製造業景気指数と雇用統計などの重要指標が順次発表される。エヌビディア(NVDA)の決算を通過し、市場の関心は再び経済見通しにシフトするだろう。
前述の通り、現在のS&P500は過熱感が意識されやすい状況にある。従って、来週の米経済指標がいずれも市場予想を下回る場合は、米利下げ期待よりも景気不安の方が意識され、株高を調整する売りに直面する展開を想定したい。S&P500の下落は米国株の下落を意味する。米国株の下落は日本株の重石となろう。
S&P500 月間の平均変動率:1957年以降

ブルームバーグのデータで作成
※1957年以降、1月から7月までは2025年の動きを反映
縮小傾向の日米金利差、円高進行なら輸出株の重石に
来週は、ドル円(USD/JPY)の動きも警戒したい。
8月22日のジャクソンホール講演で米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は雇用の下振れリスクに言及。「リスクバランスの変化が政策スタンスの調整を正当化しうる」と述べ、9月利下げの道筋を開いた。OIS市場では、9月以降の米連邦公開市場委員会(FOMC)で2回の利下げを想定する状況にある。
日銀の利上げ観測もじわりと高まっている。現在市場が注目しているのが、10月の金融政策決定会合である。OIS市場の利上げ確率は45%前後まで上昇している(本レポート掲載時)。
日米の金融政策に対する市場の思惑は両国の債券市場にも波及し、日米の利回り格差は縮小の傾向にある。前述した来週の米経済指標が総じて市場予想を下回る場合は、「米利下げ期待の高まり→米金利の低下→日米利回り格差のさらなる縮小→ドル円の下落」が予想される。
日米利回り格差の動向:日次 4月以降

ブルームバーグのデータで作成
※米国債の利回り-国内債券の利回り
日米利回り格差の縮小は、ドル円の下落要因となろう。対米ドルで円高が進行すれば、輸出株の売り要因となろう。その代表である自動車株は今週、軟調地合いが続いた。
国内自動車株の動向:8月25日~29日

ブルームバーグのデータで作成
日本225の週間見通しとテクニカル分析
予想レンジの下限:4万1800円
来週の金融市場で米株安と円高が重なる場合、日経平均株価は下落相場を想定したい。同指数が原資産の株価指数CFD「日本225」は、以下にまとめたサポートラインの攻防に注目したい。
現在、日足の一目基準線が4万1835円で推移している。またこの水準は、レポート掲載時点の8月高値と安値の半値戻しでもある(4時間足チャートを参照)。これら重要テクニカルラインが重なるすぐ下のライン4万1800円を来週の予想レンジの下限と想定したい。
日本225が4万1800円を目指すサインとして、三つのサポートラインの攻防に注目したい。ひとつは、今週の相場を下支えした25日線である。この移動平均線は現在、4万2300円付近で推移している。
日本225が25日線を下方ブレイクする場合は、4時間足チャートの4万2500円と4万2200円の攻防が焦点となろう。前者のラインはサポートラインへ転換する可能性がある。後者のラインは、今月8日のNY市場以降、サポートラインとして機能している。
サポートライン
・4万2300円:25日線(日足)
・4万2500円:サポートライン(4時間足)
・4万2200円:サポートライン(4時間足)
・4万1835円:一目基準線(日足)、半値戻し(4時間足)
・4万1800円:週間の予想レンジ下限
予想レンジの上限:4万3500円
筆者の米株安・円高の懸念が杞憂に終わり、日本225が上で取り上げたサポートラインを維持する場合は、以下にまとめたレジスタンスラインの攻防に注目したい。
週間の予想レンジの上限は4万3500円を想定。このラインは、8月中旬にレジスタンスとしてもサポートとしても意識されたラインである。来週はレジスタンスラインとして、相場の上昇を抑える展開を警戒したい。
日本225が4万3500円を目指すサインとして、まずは10日線の突破を確認したい。今週25日序盤の市場で相場の上昇を止めた4万3200円を突破する場合は、4万3500円のトライを想定したい(4時間足チャートを参照)。
筆者の想定を超えて予想レンジの上限4万3500円を突破する場合は、節目の4万4000円のトライが視野に入ろう。今月18日の高値4万3938円の突破は、4万4000円トライのサインとなろう。
レジスタンスライン
・4万4000円:節目のライン(日足)
・4万3938円:8月18日の高値(4時間足)
・4万3500円:レジスタンスライン(4時間足)
・4万3200円:レジスタンスライン(4時間足)
・4万2810円:10日線(日足)
※テクニカルラインの水準:8月29日午後17時時点
日本225のチャート:日足 4月以降

出典:IG / TradingView
日本225のチャート:4時間足 7月下旬以降

出典:IG / TradingView
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