日経平均株価 見通し(3/10):トランプ発言でイラン懸念後退、急反発で5万6000円視野も
IG証券のアナリストによる日経平均株価の短期見通し。トランプ米大統領の発言で市場心理が改善。日経平均先物は急反発。日本225は5万6000円のトライが焦点に。
要点
- トランプ米大統領が対イランの軍事作戦について「ほぼ完了」との考えを示した。VIX急低下。米国の主要株価指数は上昇。市場心理が改善。
- イラン情勢に振り回されるWTI原油先物価格。中東懸念の後退で119ドル台から81ドル台へ急反落。しかし情勢はなお不透明。中東リスクのバロメーターとして引き続き注視
- 日経平均先物が前日清算値比で1960円高。株価指数CFD「日本225」は急反発。5万1000円が重要サポートラインに浮上。50日線突破なら、5万6000円のトライが視野に
トランプ氏 イラン軍事作戦「ほぼ完了」、市場心理改善
トランプ米大統領は9日CBSとのインタビューで、対イランの軍事作戦が「ほぼ完了した」という考えを示した。当初想定されていた4~5週間よりもかなり早く進んでいると語った。
恐怖指数として知られるVIXは、一時35ポイント台まで上昇する場面が見られた。しかし、イラン戦争が早期に終結するとの期待から24ポイント台へ急低下した。
VIX 15分足チャート:3月6日と9日の動向
TradingView提供のチャート
一方、9日の米株式市場では主要指数が取引後半に上げ幅を拡大。主要指数が上昇して終えた。ナスダック総合指数と100指数はいずれも前週末比1.3%超の上昇で終えた。VIXの急低下も考えるならば、トランプ氏の発言で市場心理は急速に改善した。
WTI原油乱高下、イラン情勢にらみ続く
市場心理の改善を最も示唆したのが、WTI原油先物価格だった。9日の取引ではイラン戦争長期化の懸念で一時119.48ドルと2022年6月以来、約3年9カ月ぶりの高値を付けた。しかし、前述のトランプ発言を受け、一転して売り優勢となり81ドル台へ急反落する場面があった。
原油価格は「中東リスクのバロメーター」である。次の注目点は米国・イランの停戦交渉となるが、両国の対立が続けば再び原油価格は上昇する可能性がある。イラン情勢が市場のテーマから外れるまでは、常に原油先物価格を注視したい。
WTI原油先物価格 15分足チャート:3月6日と9日の動向
TradingView提供のチャート
日本225のチャート分析、5万1000円~5万6000円の攻防
5万6000円のトライ
トランプ米大統領がイラン軍事作戦の早期終結の可能性を示唆したことで、日本時間10日早朝の日経平均先物(大阪取引所)は、前日の清算値と比べ1960円高の5万4560円で終えた。
株価指数CFD「日本225」は直近高値から最大で14.9%下落した後、5万4985円まで急反発する荒れた展開となった。
日足チャートでトレンドを確認すると、レジスタンスラインに転換する可能性があった5万4000円を大陽線で一気にブレイクアウトした。日足ローソク足に長い下ヒゲが示現したこと、週足チャートの26週線がサポートラインとして意識されたことも考えるならば、今回の下落相場がひとまず収束した可能性がある。
本日50日線を突破すれば、5万6000円を視野に上昇拡大が予想される。この水準もレジスタンスラインに転換する可能性がある。半値戻しの水準5万5571円の上方ブレイクは、5万6000円をトライするサインとなろう。
9日のIG日本株レポートでは、今週の上限を5万6500円と想定した。テクニカルの面では、フィボナッチ・リトレースメント61.8%の水準(5万6625円)の攻防に注目したい。
関連レポート
・日経平均株価 週間見通し(3/9週):逆風連鎖で下落警戒、イラン情勢次第では急反発も
注目のチャート水準:レジスタンス
・5万6500円:上限予想
・5万6000円:節目水準
・5万5571円:半値戻し
・5万5290円:50日線
・5万5000円:節目水準
※日足チャート参照
5万1000円が下値の重要水準に
トランプ米大統領の発言で市場心理は改善している。しかし、イラン戦争が完全に終結するには停戦交渉の行方を注視する必要がある。米国とイスラエルは強硬姿勢を崩していない。イラン国営メディアは9日、故アリ・ハメネイ最高指導者の後継者として、息子のモジタバ・ハメネイ師を第3代最高指導者に選出したと報じた。モジタバ師は反米強硬派として知られており、戦争終結はなお不透明だ。
再び戦況が悪化すれば原油高が予想される。「原油高→インフレ懸念→景気不安」が再燃すれば、日本225は再び下値をトライする展開が予想される。
昨日の急反発で5万1000円が重要なサポートラインとして鮮明となった。この水準は9日のIG日本株レポートで述べた今週の下限でもある。
日本225が5万1000円を再びトライするサインとして、5万2000円の攻防に注目したい。サポート転換を意識する水準であり、9日の急落局面では、日足ローソク足の実体で相場をサポートした。13週線(5万3985円)と90日線(5万3165円)を再び下方ブレイクする場合は、5万2000円のトライを想定したい。
注目のチャート水準:サポート
・5万3985円:13週線
・5万3165円:90日線
・5万2000円:サポート転換の可能性あり
・5万1000円:下限予想、上に26週線(5万1480円)
日本225 日足チャート:2026年1月以降
TradingView提供のチャート
日本225 週足チャート:2025年1月以降
TradingView提供のチャート
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