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豪ドル円予想(11/4):豪RBA金利据え置き、利下げ期待後退で底堅さ維持か

豪ドル円の短期見通し。豪RBAが政策金利を据え置き。利下げ期待も後退。日銀の年内利上げの不透明感も重なり、豪ドル円は底堅さ維持か。目先注目のチャート水準についてIG証券のアナリストが詳細解説。

Source:Bloomberg Source:Bloomberg

要点

  • 豪準備銀行(RBA)は4日の会合で政策金利の据え置きを決定。OIS市場では利下げ期待が後退。日銀の年内利上げの不透明感もあり、目先の豪ドル円は底堅さを維持する公算が大きい
  • 上値の焦点は、101円のサポート転換と102円のトライ。102円上昇ならフィボナッチ・エクステンション100%の水準102.80レベルが視野に入る
  • 一方、突発的な円高リスクには要警戒。100円割れなら21日線と50日線までの調整売りを想定しておきたい。テクニカル指標とサポートゾーンを注視し、反発のタイミングを捉えたい


豪RBA 金利据え置き 豪ドル売りは限定的

豪準備銀行(RBA)は4日に開いた金融政策会合で、政策金利を現行の3.60%に据え置いた。決定は全会一致だった。豪ドルは対米ドル・円で下落した。しかし、レポート掲載時点では豪ドルの買い戻しが入り下落幅は限定的である。

豪ドル/米ドル・豪ドル円の1分足チャート:4日12時以降の動き

豪ドル/米ドル・豪ドル円の1分足チャート:4日12時以降の動き

TradingView提供のチャート


利下げ期待が後退

豪RBAは声明の冒頭で最近の物価上昇について言及。第3四半期の基調的インフレ率の上昇の一部は一時的要因によるものとする一方、今後数四半期は3%超で推移し、2027年には2.6%に落ち着く見通しを示した。また声明の後半では、最近のインフレデータが経済に一定のインフレ圧力が残存している可能性を示唆しているとし、労働市場の逼迫も踏まえて政策金利を据え置いたと述べた。

オーストラリア統計局が10月29日発表した第3四半期の消費者物価指数(CPI)は前期比+1.3%、前年比+3.2%と、いずれも市場予想+1.1%、+3.0%を上回った。豪RBAが重視していると見られるトリム平均値(刈込平均値)も前期比+1.0%、前年比+3.0%と、市場予想+0.8%、+2.7%を上回った。

11月の声明では労働市場の不確実性に言及した。今後の政策判断は労働市場とインフレ次第だが、労働市場が底堅さを保つなかでインフレ率が高止まりする場合、豪RBAは利下げに慎重な姿勢を取ることが予想される。

オーストラリアのインフレ率推移:2022年以降

オーストラリアのインフレ率推移:2022年以降

ブルームバーグのデータを基に作成 / 四半期ベース

OIS(オーバーナイト・インデックス・スワップ)市場では、利下げ期待が急速に後退している。消費者物価指数(CPI)が発表される前日の10月28日時点では、今年12月または来年2月の会合での利下げを意識する状況にあった。

10月28日時点の利下げ確率
・11月:37%
・12月:30.1%
・来年2月:43.6%

しかし、29日のCPIを受けその期待が急速に後退。レポート掲載時点では、早くて5月の利下げを織り込む状況にある。

豪RBA 政策金利の予想推移:2026年9月まで

豪RBA 政策金利の予想推移:2026年9月まで

ブルームバーグのデータを基に作成/ OIS市場の確率 / 11月4日 13時時点


豪ドル円のチャート分析

101円のサポート転換と102円のトライ
日銀の年内利上げに不透明感が漂う中で、豪RBAの利下げ期待が後退する状況は、豪ドル円(AUD/JPY)の下支え要因となろう。

豪ドル円が上昇トレンドを維持する場合、目先の焦点はレジスタンスラインとして意識されている101.00の突破とサポート転換だ。

豪ドル円が101円台へしっかりと上昇する場合は、地合いの強さを市場参加者に印象づけることになる。次の節目の水準102円のトライを意識したい。日足チャートのトレンドチャネル上限が推移している101.75レベルの上ブレイクは、102.00をトライするシグナルと捉えたい。

豪ドル円が102円台へ上昇する場合は、日足チャートのフィボナッチ・エクステンション100%の水準102.80レベルを視野に上昇拡大を想定したい。102.50レベルの突破は、102.80をトライするサインと捉えたい。

注目の上値水準:日足チャート
・102.80:フィボナッチ・エクステンション100%
・102.50:レジスタンスポイント
・102.00:節目の水準
・101.75:トレンドチャネルの上限
・101.00:レジスタンスライン

100円ブレイクなら2つの移動平均線が視野に
3日のIG週間為替レポートで指摘したとおり、現在は円安が日米間の政治問題に浮上しつつある。円安が軸となりドル円(USD/JPY)の上昇が拡大する場合は、日米両政府からの円安けん制とそれに伴う突発的な円高を警戒したい。

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豪ドル円(AUD/JPY)の下落局面では、100円の維持が焦点となろう。上の水準には現在、10日線が上昇している。1時間チャートの100.50-60レベルと100.25-30レベルはフィボナッチ・リトレースメントとともにサポートゾーンを形成する可能性がある。レポート掲載時点では、前者の100.50-60ゾーンの攻防にある。

調整売りの加速で豪ドル円が心理的節目の100.00を下方ブレイクする場合は、21日線のトライを意識したい。この移動平均線は現在、99.40レベルへ上昇している。直上の99.50レベルは10月6日以降、レジスタンスとしてもサポートとしても意識された経緯がある。99.40-50レベルもまた、サポートゾーンとして相場を支える可能性があろう。

21日線をも下方ブレイクする局面となれば、50日線が視野に入る。この移動平均線は現在、98.20台へ上昇している。

1時間チャートのRSIとストキャスティクスが「売られ過ぎ」の水準へ到達後、今回取り上げた下値の水準をトライする局面では、豪ドル円が反発する可能性を意識したい。

注目の下値水準
・100.50-60:38.2%戻し、サポートゾーン
・100.25-30:半値戻し、サポートゾーン
・100.00:心理的節目の水準
・99.40-50:21日線、サポートゾーン
・98.21:50日線


豪ドル円の日足チャート:2025年7月以降

豪ドル円の日足チャート:2025年7月以降

TradingView提供のチャート

豪ドル円の1時間足チャート:10月27日以降

豪ドル円の1時間足チャート:10月27日以降

TradingView提供のチャート


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