豪ドル円 見通し(5/4):介入でも強気維持、115円視野 豪中銀 追加利上げ焦点
5日に豪中銀(RBA)が政策金利を発表する。70%超の確率で3回連続利上げを織り込み済み。政府・日銀の為替介入を警戒しつつも、日豪金利差と豪ドル高トレンドを背景に114円へ反発すれば、115円視野に上昇拡大も。
要点
- 政府・日銀は円買い介入で「断固たる」円安阻止の姿勢を示した。今週の大型連休中に円安が再燃すれば、再度の為替介入を警戒したい
- 5日に豪中銀(RBA)の政策金利発表を控える。OIS市場では70%超の確率で利上げが織り込まれており、さらなる追加利上げの姿勢が焦点となろう
- 日豪金利差や豪ドル高トレンドを考えるならば、豪ドル円(AUD/JPY)は強気地合いを維持するだろう。焦点は114円台への反発と115円のトライ。為替介入に絡んだ突発的な円高で下値を目指す場合は、111円の維持が焦点となろう
円買い介入で円安阻止に「断固たる姿勢」を見せた政府・日銀
政府・日銀は4月30日、1年9カ月ぶりの円買い・米ドル売りの為替介入に踏み切った。日銀が1日公表した当座預金残高の見通し(7日時点)によれば、為替介入を反映する「財政等要因」が9兆4800億円減少した。市場の事前予測は約4兆5000億円の減少であり、この差額にあたる約5兆円が、今回の為替介入額と推計される。
3日に配信したIG週間為替レポートで述べた通り、上記の推計が正しければ、2024年4月29日の約5.9兆円規模に匹敵する円買い介入を政府・日銀が行い、円安阻止で「断固たる姿勢」を市場に示したことになる。今週の大型連休中に円安が再燃すれば、断続的な為替介入を警戒したい。
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5日に豪中銀が政策金利を発表、焦点は追加利上げの見通し
5日にオーストラリア準備銀行(中央銀行、RBA)が政策金利を発表する。翌日物金利スワップ(OIS)市場では、70%以上の確率で3会合連続の利上げが織り込まれている。よって焦点は、追加利上げの方針となろう。
現状、6月会合での利上げ確率は30%台で推移しており、連続利上げが途切れることが予想されている。しかし、8月会合の利上げ確率は60%台にある。また、今年12月の政策金利の予想水準は4.75%前後にあり、RBAはインフレを抑制するため利上げ姿勢を維持することが見込まれている。
豪中銀(RBA) 利上げ確率の推移:5月・6月・8月
一方、日銀は4月の金融政策決定会合で利上げを見送り、6月会合での利上げを模索している。しかし、OIS市場の利上げ確率は後退気味だ。3月末時点では約70%の確率で6月までの1回利上げを織り込んでいた。しかし、レポート掲載時点では64%台へ後退している。 今年12月のターミナルレートも1.20%を下回る状況にあり、年内2回の利上げに不透明感が漂う状況だ。
この局面で、RBA声明やブロック総裁が労働需給の引き締まりとインフレが引き続き目標水準を上回る見通しを示せば、追加利上げの観測が強まろう。70%以上の確率で利上げが織り込まれている状況を踏まえれば、豪ドルは一度下落する可能性がある。しかし、追加の利上げ期待が下支えし、下落は短期で収束すると予想する。豪ドル円(AUD/JPY)は、以下で詳述する水準を視野に上昇拡大を想定したい。
日銀 政策金利の見通し
豪ドル円のテクニカル分析、強気維持の予想、115円視野も
筆者は、豪ドル円(AUD/JPY)が強気地合いを維持すると予想している。そう考える理由の一つが、前述の日豪利上げペースにある。RBAが利上げサイクルに入る中、日銀が今年2回の利上げを実施しても政策金利差は埋まらない。国内の実質金利(政策金利―コアCPI)もマイナス圏を維持するだろう。これらは円安要因として意識されるだろう。
もう一つの理由が豪ドルの強さだ。2025年以降の動向を見ると、北欧通貨の一部を除いた主要通貨(G10通貨)で豪ドルは上昇トレンドにある。特に対日本円では米ドルと並び、16%超上昇している。
現在も中東情勢の混迷が続き、エネルギー供給の不安が高まっている。この状況は、資源国通貨としての特性を持つ豪ドルをサポートしよう。目先の豪ドル円は、以下で述べる水準を視野に上値トライを想定したい。
豪ドルのパフォーマンス 対G10通貨:2025年1月以降
まずは4時間足チャートのフィボナッチ・リトレースメントの攻防に注目したい。61.8%戻し→76.4%戻しのテクニカルラインを突破すれば、114円台への反発が視野に入る。
4月29日の高値114.71円レベルを突破すれば、次の節目水準115.00円のトライを想定したい。この水準はフィボナッチ・エクスパンション100%にあたる。目先は115.00円を上値の目途とし、突破に成功すれば、トレンドフォローの豪ドル買い・円売りを考えたい。
注目のチャート水準:レジスタンス
・115.00:フィボナッチ・エクスパンション100%(115.04)
・114.71:4月29日の高値水準
・114.00:節目水準
・113.70:76.4%戻し
・113.24:61.8%戻し
一方、豪ドル円(AUD/JPY)の調整局面では、日足ローソク足の実体ベースで相場をサポートしている112.70円レベルの攻防に注目し、この水準を下方ブレイクすれば、112.00円のトライを想定したい。この水準には現在、50日線が上昇している。
現在は、政府・日銀による為替介入を警戒する局面にある。為替介入絡みの突発的な円高で豪ドル円が急落する場合は、日足チャートの半値戻し111.75レベル、フィボナッチ・リトレースメント61.8%の水準111.05レベルのトライを想定したい。先週の急落局面では、いずれの水準でも長い下ヒゲが示現し、サポートラインとしての存在感を示した。目先、豪ドル円の下値の焦点は111円台の維持となろう。
注目のチャート水準:サポート
・112.70:サポート水準
・112.00:節目水準
・111.75:半値戻し
・111.05:61.8%戻し
豪ドル円 日足チャート:2026年1月以降
豪ドル円 4時間足チャート:4月23日以降
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