AI(人工知能)は、働き方や学び方に加え、旅行、医療へのアクセス、コミュニケーションなどのあり方を革新します。この記事では、注目の生成AI関連株5銘柄を紹介します。いずれも、企業の成長性や将来性などを総合的に考慮して選出しています。
生成AIとは、トレーニングに使われたデータを基に、質の高い文章や画像などのコンテンツを生成することができる深層学習(ディープラーニング)モデルのことです。
生成モデル自体は統計分析の分野で長年使われてきましたが、近年のディープラーニング技術の進歩により、画像や文章といった複雑なデータにも応用できるようになりました。
生成AIの主な活用分野は、以下の3つに分けられます
例えば、2025年にはAIを開発している米国企業のOpenAIが、生成AI「ChatGPT」を大幅に進化させ、画像を細かく解析したり、過去の会話内容を記憶してパーソナライズされた応答を提供したりすることが可能となり、大きな話題になりました。
純粋な生成AI銘柄は限られていますが、この革新的な技術への投資を考える投資家にとって、多くの有名企業がAI技術を活用し、生成AIへの投資を進めていることは注目に値するでしょう。
ここでは、注目のAI関連銘柄を5つご紹介します。価格と株価推移は2026年5月14日時点の引用です。過去の値動きは将来の株価動向を示すものではありません。
ファナックは、産業用ロボット市場で世界トップクラスのシェアを維持し続けており、生成AIを現場へ応用する「フィジカルAI」のトップランナーでもあります。
2026年3月には、NVIDIAの年次開発者会議「GTC 2026」で、ファナックとNVIDIAが連携し、フィジカルAIの実運用拡大を進めることが発表されました。「NVIDIA Omniverse」のライブラリと、「NVIDIA Isaac」のシミュレーション技術を取り入れ、ロボット開発と運用の高度化を進めるとしています。
2026年3月期(2025年4月1日~2026年3月31日)の決算では、売上高が約8,578億円(前期比+7.6%)、営業利益は約1,837億円(前期比+15.7%)、親会社株主に帰属する当期純利益は約1,665億円(前期比+12.9%)と、増収・増益を達成しました。FA部門の売上高が約2,084億円(前期比+7.0%)、ロボット部門は約3,786億円(前期比+14.9%)と好調で、これらが業績をけん引しました。
2027年3月期通期(2026年4月1日~2027年3月31日)では、売上高が9,096億円(前期比+6.0%)、営業利益は2,122億円(同+15.5%)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,849億円(同+11.0%)と見込まれています。FAやロボット、ロボマシンの各部門で堅調な需要が継続すると想定されています。
現在の株価は8,036円、予想PERは約40倍、PBRは約4.0倍と、利益面と資産面共に割高感は否めません。これは、製造業のDXを牽引するAI関連銘柄として、ファナックへの期待が大きいことを意味しているといえるでしょう。
ファナックは、生成AIの恩恵をソフトウェアの世界から現実の生産現場へと広げる役割を担っています。今後、少子高齢化による労働力不足が深刻化する中、自動化ニーズの拡大が追い風になるとみられており、中長期的な成長が期待されます。
富士通は、日本の大手総合ITベンダーであり、生成AIの社会実装を加速させるAIプラットフォーム「Fujitsu Kozuchi」を核とした事業展開により、エンタープライズAI市場での存在感を急速に高めています。2026年3月には、AIエージェント「Watomo(ワトモ)」のデモンストレーションが披露され、売り上げや在庫、混雑状況、冷蔵庫の温度センサーなどのデータを基に、具体的な指示を提案する様子が注目を集めました。
2026年3月期(2025年4月1日~2026年3月31日)の決算では、売上収益が約3兆5,029億円(前年-1.3%)と減収となった一方、営業利益は約3,483億円(同+31.4%)、親会社の所有者に帰属する当期利益は約4,494億円(同+104.5%)と、大幅な増益を達成しました。
調整後営業利益(企業の本業による持続的な収益力を示す指標で、一時的・非継続的な要因を除外して算出される)が約3,905億円(同+27.1%)となっており、本業での収益性向上が示されています。当期利益については、非継続事業からの当期利益が1,463億円(同+1,124.6%)と、利益を大きく押し上げました。
2027年3月期通期(2026年4月1日~2027年3月31日)では、売上収益が3兆5,100億円(前年比+0.2%増)、営業利益は4,150億円(同+19.1%)、親会社の所有者に帰属する当期利益は3,100億円(同-31.0%)と見込まれています。
現在の株価は3,240円、予想PERは約18倍、PBRは約2.7倍と、やや高めの水準で推移しています。これは堅実な成長性への期待が背景にあると考えられます。
富士通は、ハードウェアの提供からAIエージェントによる業務自動化までを網羅するトータルソリューションを提供しており、日本を代表する生成AI関連銘柄として、引き続き市場から高い関心を集めています。
NEC(日本電気)は、日本を代表する総合電機メーカー・ITベンダーであり、国産の大規模言語モデル(LLM)である「cotomi」の開発を中核に、生成AIの実用化を支援するテクノロジー企業として注目度を急速に高めています。
2026年4月には、経済産業省や東京証券取引所、情報処理推進機構が選定する「デジタルトランスフォーメーション(DX)銘柄2026」に選定されました。cotomiの開発やAIエージェント関連の取り組みなどが高い評価を受けました。
2026年3月期(2025年4月1日~2026年3月31日)の決算では、売上収益が約3兆5,827億円(前年比+4.7%)、営業利益は約3,599億円(同+40.3%)、親会社の所有者に帰属する当期利益は約2,702億円(同+54.3%)と、大幅な増益を達成しました。好調なITサービス事業がその主な要因となっています。
2027年3月期通期(2026年4月1日~2027年3月31日)では、売上収益が3兆5,000億円(前年比-2.3%)、Non-GAAP営業利益は4,200億円(同+5.7%)、親会社の所有者に帰属するNon-GAAP当期利益は2,850億円(+1.9%)と予想されています。
現在の株価は4,049円、予想PER(Non-GAAPベース)は約19倍、PBRは約2.4倍と、比較的高い評価を受けています。生成AIの社会実装に加え、航空宇宙・防衛事業という二つの強力な成長エンジンを持つ企業として、市場からの期待が集まっています。
NECは、従来のハードウェア重視のビジネスモデルから、生成AIやAIエージェントなどの高付加価値なサービスを提供する企業へと進化を遂げており、今後も存在感を強めていくとみられます。
NVIDIAは、生成AIブームの中核を担う企業として、ハードウェアの供給にとどまらず、AIエコシステム全体を支配するプラットフォーム企業としての地位を固めています。
2026年7月には、次世代アーキテクチャであるRubinが、MicrosoftやGoogle、Amazonといった主要パートナーに初期出荷される見込みです。Rubin は、VeraプロセッサやHBM4メモリとの組み合わせによって、AI学習および推論の効率をさらに飛躍させることや、AIエージェントやフィジカルAIへの対応強化が期待されています。
2025年11月~2026年1月期の決算では、売上高が約681億ドル(前年同期比+73.2%)、純利益は約429億ドル(同+94.5%)と、圧倒的な増収・増益で過去最高を更新しました。
現在の株価は235.74ドル、実績PERは約46倍、PBRは約35.2倍と、依然として割高感のある水準です。しかし、将来の成長性を加味すれば、中長期的には投資妙味があるとの見方もあります。
NVIDIAは、単なる半導体メーカーから、AIエージェントやフィジカルAIの時代を支える統合プラットフォームを提供する企業へと進化を遂げており、生成AI関連銘柄の筆頭として、引き続き市場から高い関心を集めています。
Microsoftは、WindowsやOfficeなどを提供する世界屈指の時価総額を誇る企業であり、生成AI市場においてもソフトウェア分野のフロントランナーとして確固たる地位を築いています。
2026年4月には、OpenAIとの提携内容を改定し、MicrosoftはOpenAIの知的財産に対する非独占的なライセンスを2032年まで維持しつつ、OpenAIが他のクラウドプロバイダーとも協力できるよう柔軟性を高めました。これにより、MicrosoftはOpenAIへの依存リスクを管理しながら、クラウドコンピューティングプラットフォーム「Azure」をAIインフラの主要プラットフォームとして開放し続ける戦略に移行しています。
2026年1~3月期の決算では、売上高が約828億ドル(前年同期比+18.3%)、純利益は約317億ドル(同+23.1%)と、大幅な増収・増益を達成しました。Microsoft Cloudの売上高が大きく伸びるなど、AI需要が直接的にクラウドの成長を押し上げていることが示されています。特に生成AIの直接的な収益貢献が加速しており、CEOのSatya Nadella氏は「AIビジネスの年率換算売上が前年比123%増の370億ドルを超えた」と発表しました。
現在の株価は409.43ドル、実績PERは約25倍、PBRは約7.5倍と、利益面と資産面共に割高感があります。とはいえ、ビッグテック株としては落ち着いた水準です。
Microsoftは、ハードウェアからソフトウェア、そして自律型AIエージェントに至るまで、AI時代の全レイヤーを支配するプラットフォーマーとして成長を続けています。データセンターの供給制約が解消に向かう2026年後半以降、Azureの成長が再加速するとの見方も強く、現在の調整局面は、中長期的に見れば押し目買いの好機となる可能性があります。
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