グロース株(成長株)の注目銘柄5選
ヘルスケア、人工知能(AI)、クリーンエネルギーセクターにおける変革が投資家の注目を集めています。成長戦略が明確な、注目すべき成長株5選をご紹介します。各銘柄は時価総額と直近3カ月の株価リターンに基づき選定されています。

グロース株(成長株)を見極めるポイント
グロース株(成長株)は、売上や利益の急成長が期待される銘柄で、短期トレーダーにとって魅力的な投資対象です。特にITやテクノロジー分野の企業、新しいビジネスモデルを持つ企業は、市場で注目を集めやすく、短期的に大きな値動きが期待されます。
グロース株を選ぶ際は、売上や利益の成長率をまず確認しましょう。目安として、過去3~4年にわたって毎年10~20%以上の成長を維持している企業は、短期的な上昇余地が見込まれます。さらに、高いROE(自己資本利益率)を持つ企業も効率的な経営を示すため、注目に値します。目安としてROEが15%以上の銘柄が推奨されます。
また、時価総額が小さい銘柄は、少ない資金流入でも株価が大きく動きやすいため、トレード対象として魅力的です。成長ストーリーが明確で、話題性のある分野(例:5G、AI、IoT)で競争力を持つ企業も、短期的な市場の注目を集めやすい傾向にあります。
ただし、グロース株は値動きが激しく、リスクも大きいため注意が必要です。特に成長期待が外れると株価が急落する可能性があります。そのため、損切りラインをあらかじめ設定し、適切なタイミングで利益確定や損切りを行うことが大切です。さらに、テーマ性や材料性を重視する場合でも、過熱感がある銘柄には慎重に対応しましょう。
効率的なトレードのためには、決算発表やニュースを見逃さず、スクリーニングツールを活用して注目銘柄を選定することが鍵です。短期トレードの成功には、冷静な判断力と迅速な対応力が必要不可欠です。情報を正確に分析し、グロース株を活用したトレードで大きな利益を目指しましょう。
注目のグロース株(成長株)銘柄5選
ここでは、2025年にグロース株のおすすめを日本と米国から5銘柄ご紹介します。取り上げる銘柄は、時価総額と直近3カ月の株価リターンに基づいて選ばれています(2025年4月25日現在)。また、過去の値動きは将来の株価動向を示すものではありません。
メドレー (4480)
メドレーは、医療・介護業界に特化した人材プラットフォーム「ジョブメドレー」や、オンライン診療システム「CLINICS」を展開する企業です。2025年も医療・介護分野の人材不足が続く中、同社のプラットフォーム事業は高い需要が見込まれています。特に「ジョブメドレー」は事業所数や登録者数が増加し続けており、44.0%の増収を達成しました。
今後は、グッピーズやオフショアの買収によって、求人・予約・カルテといった医療機関の業務全般をデジタルで支える体制が整いつつあります。これらのM&Aにより、セグメント利益やARPU(顧客単価)の向上も期待されています。2025年の通期業績見通しでは、売上高39,800百万円(前年比35.8%増)、純利益3,100百万円(同10.8%増)と堅調な成長が示されています。
株価は3,285円、PERは38倍と高めではありますが、成長性と市場の拡大余地を考慮すれば、医療テック分野での有力銘柄として注目されそうです。社会課題を解決しながら持続成長を目指す姿勢が、多くの投資家に評価されています。
ココナラ (4176)
ココナラは、スキルを売買できるマーケットプレイス「ココナラスキルマーケット」を運営する企業です。2025年8月期第2四半期の業績では、売上高が前年比+69.7%増の47.1億円、営業利益は1.98億円(同+6.7%)と、急成長を遂げています。背景には「定期購入機能」や「AIスタジオ」など新サービスの導入と改善があり、利用単価や流通総額も順調に増加しています。
個人・副業需要の増加、生成AIの普及、リモートワークの拡大といった社会的変化を追い風に、オンラインでのスキル提供・マッチング市場は今後も拡大が見込まれます。同社はAIによるマッチング精度の向上や、法律相談やビジネス支援など、BtoB・専門領域への広がりも意識しており、プラットフォームとしての成長余地は大きいと考えられます。
現在の株価は381円、PERは約37倍と、急成長銘柄としては比較的落ち着いた水準に位置しています。短期的には財務再構築や子会社整理などの影響も見られますが、中期的には収益の安定性が高まる可能性もありそうです。オンラインスキル経済圏の中心を担う存在として、今後の展開に注目です。
Intuitive Surgical (ISRG)
Intuitive Surgicalは、低侵襲手術用ロボット「da Vinci」で世界をリードする医療テクノロジー企業です。2025年1Q決算では売上高が22.5億ドル(前年比+19%)、純利益は6.98億ドル(同+28%)と、堅調な成長を示しました。特に「da Vinci 5」の普及が進み、設置台数は前年同期の8台から147台へと大幅に増加。全体のda Vinci手術件数も17%増となっており、医療現場での浸透が着実に進んでいます。
同社のビジネスは機器販売に加え、手術ごとのアクセサリ販売や保守契約によるストック型収益が安定している点が強みです。2025年の見通しでも、da Vinci手術件数の伸びは15~17%とされており、病院のDX化や手術の効率化を背景に中長期的な拡大が期待されています。
株価は508ドル、PERは74倍と高水準ですが、医療機関の「コスト削減」「精度向上」「患者満足度向上」といったニーズに応える技術力は、他に代替のない存在感を放っています。短期よりも中期的な目線でポジションを取る際に、有力な候補となりそうな成長株です。
Shopify (SHOP)
Shopifyは、中小企業から大企業まで、あらゆる規模の事業者に対応したECプラットフォームを提供する米国企業です。2024年の通期売上は88.8億ドル(前年比+26%)、営業利益は10.75億ドルを記録し、7四半期連続で25%以上の成長を達成しました。特に第4四半期はGMV(流通総額)が前年比+26%増、フリーキャッシュフローも前年同期比+37%と、収益性の改善が際立ちます。
成長の背景には、BtoB取引の拡大(+140%)や「Shop Pay」の利用急増(+50%)、そしてグローバル市場での展開強化があります。2025年も引き続き売上・粗利益ともに20%前後の成長が予想されており、オフライン取引やAIによる業務支援ツールの充実など、新たな取り組みも進んでいます。
株価は95ドル、PERは約61倍と成長株らしい水準にありますが、安定したキャッシュ創出力(2024年のフリーキャッシュフローは15.9億ドル)を考慮すれば、バリュエーションの裏付けは十分にあるといえそうです。コマースのインフラを支える「売上の土台」として、今後も注目を集める銘柄です。
Duolingo (DUOL)
Duolingoは、世界最大のモバイル語学学習プラットフォームを展開する米国企業です。2024年の第4四半期は、日間アクティブユーザー(DAU)が前年比+51%増の4,000万人を突破し、売上も過去最高を記録しました。ユーザー数、売上、純新規加入者数すべてが四半期ベースで過去最高となっており、プロダクト主導型の成長戦略が功を奏していることがうかがえます。
2025年も、Duolingoは新たにビデオ通話機能「Duolingo Max」への投資を強化し、学習体験の深化とマネタイズ機会の拡大を図る方針です。教育アプリ市場は、生成AIによる個別最適化学習の進展により、今後さらに拡大が期待されており、同社もその流れに乗る形となりそうです。
株価は375ドル、PERは203倍と非常に高い水準ですが、サブスクリプションベースで安定成長している点と、教育のデジタル化という長期テーマを考慮すると、長期視点で注目する価値があると考えられます。世界中に「学び」を広げるプラットフォームとして、今後も成長が期待されます。
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