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市場はひとまず米政策転換のリスクを織り込む動き

パウエル証言後に米金利は低下。米国株も上昇。米政策転換のリスクをひとまず織り込む動きが見られる。次の焦点は12月米CPI。発表後の利回り動向に注目。短期レジスタンスラインの突破に成功したポンドドルの焦点は?詳細はマーケットレポートをご覧ください。


【サマリー】

・米国市場はひとまず政策転換のリスクを織り込む動きが見られる
・次の焦点は12月米CPIと利回りの反応
・ポンドドル 上値のポイントと反落の要因について



・米政策転換のリスクを織り込む動き

11日の米国市場では、株式が上昇し金利が低下した。

パウエルFRB議長はこの日開かれた公聴会で、あらためて金融政策の正常化について述べた。また、メスター・クリーブランド連銀総裁やボスティック・アトランタ連銀総裁からは、少なくとも今年3回の利上げの必要性とバランスシートの縮小についての言及があった。ボスティック総裁はバランスシートの縮小について、毎月少なくとも1000億ドル減少させる必要があるとも述べた。

米金融引き締めペースの加速を示唆する発言や大手金融機関からの予測が出ても、昨日の米2年債利回りは低下で反応した。また、長期金利の上昇も一服している。これらの動きは、米債市場の参加者がひとまず米政策転換のリスクを織り込んできたことを示唆している。

米金利のチャート 

米金利のチャート



また、米政策転換のリスクを織り込む動きは、米国株でも見られる。S&P500指数(SPX)の日足ローソク足を確認すると、10日は長い下ヒゲが示現しての陽線引け。そして昨日は50日EMA(4,660.69)でサポートされ、上昇して引けた。

VIXやVXNといったボラティリティ指数にも大きな変動は見られない。

S&P500指数のチャート

S&P500指数のチャート


・次の焦点は米CPI

米国市場が政策転換のリスクを織り込み始めているかどうか?この点を確認する上で、次は米消費者物価指数(12月、CPI)の内容と利回りの反応に注目したい。市場予想は前年同月比で7.0%、コアは同比5.4%と、昨年11月からインフレが加速する見通しとなっている。

予想以上にインフレが加速しても米金利の上昇が限定的、もしくは低下で反応する場合、米債市場では政策転換のリスクをひとまず織り込む局面へシフトしていると判断したい。

上記のケースは米国株、特にグロース株にとっては上昇要因である。一方、米ドル相場にとっては下落要因である。

事実、昨日はグロース株の上昇でナスダック総合指数の上昇率(前日比1.41%高)は、主要3指数の中でトップだった。対照的に米ドル相場は総じて下落する展開となった。

米ドル相場のパフォーマンス

米ドル相場のパフォーマンス


・ポンドドルはレジスタンスラインを突破 次の焦点は?

11日のレポートで取り上げたポンドドル(GBPUSD)は、短期レジスタンスラインの突破に成功した。

フィボナッチ・リトレースメント61.8%の水準1.3579レベルの突破にも成功していること、対ユーロ日本円で底堅さを維持していること、そして通貨オプション市場のリスクリバーサル(1週間)のトレンドも考えるならば、ポンドドルはもう一段の上昇を想定したい。

次のターゲットは、フィボナッチ・リトレースメント76.4%の水準1.3676レベルである。この水準をも突破する場合は、昨年11月3~4日にポンドドルの上昇を止めた1.3700レベルのトライが焦点として浮上しよう。

気がかりなのは、米英の利回り格差の縮小が一服していることである。米CPIでインフレの加速が確認され、それに米金利が上昇で反応する場合、米英利回り格差の拡大によるポンドドルの反落を警戒しておきたい。このケースでは、昨日の安値1.3560レベルの維持が焦点となろう。すぐ下の水準1.3553レベルには、サポートラインとして意識されている10日EMAが上昇している。

10日線をも下方ブレイクする場合は、今月7日と10日に相場をサポートした1.3530前後の水準および1.3500の攻防に注目したい。

ポンドドルのチャート

ポンドドルのチャート

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