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ドル円と日米の5年債利回り格差に注目 / ドル円 目先の焦点

サマリー:「ドル円は日米5年債利回り格差に影響を受けやすい状況となっている。FRBの政策転換が意識されている状況は、アメリカ5年債利回りの上昇要因である。よってドル円は調整の反落を挟みながら、上昇トレンドの維持を想定しておきたい。目先のチャートポイントは?」詳細はマーケットレポートをご覧ください。

ドル円と日米の5年債利回り格差に注目

・ドル円と日米利回りの格差の関係

パウエルFRBは景気の回復とインフレの進行を意識し、金融政策の正常化に舵を切っている。それとは対照的に黒田日銀は、従来の金融緩和政策を維持せざるを得ない状況にある。日米の政策スタンスの差を意識し、両国の利回り格差は今年に入り拡大トレンドにある。

ドル円(USDJPY)は、日米利回り格差との相関性が高いという特徴を持つ。このためドル円のトレンドを考える上で常に意識すべきことは、どの年限の利回り格差と順相関(同じ方向に動く関係)にあるのか?という点にある。

昨年までは、長期金利(10年債利回り)とドル円の関係が重視されてきた。しかし、下のラインチャートを見ると、今年の9月下旬から始まった上昇の局面で再び順相関の関係にあるものの、4月から8月にかけてアメリカの長期金利が低下する局面でのドル円は上昇もしくは横ばいで推移し、相関関係が崩れる局面が見られた。

ドル円と日米10年債利回り格差のチャート

ドル円と日米10年債利回り格差のチャート


一方、年初からの日米5年債利回り格差とドル円の動きをラインチャートで確認すると、ここまで相関関係が崩れることなく、トレンドが見事に一致している。

ドル円と日米5年債利回り格差のチャート

ドル円と日米5年債利回り格差のチャート

相関係数(対数差分)はほぼ同じだが、ドル円と日米5年債利回り格差のそれは0.5以上の水準にあり、かつ2年債利回り格差と比べてもドル円との相関性の高さ(順相関の関係)がうかがえる。

ドル円と米金利の相関係数

ドル円と米金利の相関係数

散布図を確認すると、右肩上がりの直線(順相関を示す直線)を中心にデータのバラつき度合いが狭い範囲内で収まっている。この状況は、ドル円と5年債の利回りの順相関の強さを示唆している。

上のラインチャートの動向も考えるならば、目先のドル円は、アメリカ5年債利回りの動きに左右されやすい状況にあることがわかる。

ドル円と日米5年債利回り格差の散布図

データ数:212 縦軸:日米5年債利回り格差 / 横軸:ドル円

ドル円 目先の焦点

アメリカの2年債と5年債の利回り動向を確認すると、上昇トレンドを維持している。一方、長期金利は1.7%レベルで上昇が抑制されている。これらは、パウエルFRBが金融政策の正常化を急ぐ可能性を意識した動きと言える。

24日に公表されたFOMC議事要旨(11月2-3日開催分)では、テーパリングのペースを加速する必要性に言及するメンバーがいたことが判明した。インフレが進行している状況も考えるならば、アメリカの2年債と5年債の利回りは、早期の利上げ観測を背景に上昇トレンドを維持する可能性が高い。

米2年債と5年債の利回りチャート

米2年債と5年債の利回りチャート

FRBの政策転換を土台にアメリカの5年債利回りが上昇トレンドを維持する限り、順相関の関係にあるドル円(USDJPY)も上値トライを想定しておきたい。

目先の焦点は、このレポートで何度も指摘している115.50-60ゾーンの突破である。115.60はフィボナッチ・プロジェクション161.8%の水準にあたる。

このゾーンがレジスタンスからサポートへ転換する場合、116円台の攻防シフトを想定したい。

一方、下値の焦点は、115円台へ上昇する過程でレジスタンスポイントとして意識された水準114.50、114.30そして114.20レベルがサポートポイントへ転換するかどうか?にある。21日線(SMA)は今日現在、114.18レベルまで上昇している。

21日線を下方ブレイクしても、短期サポートライン(今日現在113.63レベル)を維持する限り、ドル円の上昇トレンドは続くと予想する。

ドル円のチャート

ドル円のチャート

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