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高まる米金融引き締めペース加速の観測

米金融引き締めペースの加速が意識される中、今週は指名公聴会でのパウエル氏とブレイナード氏の言動が焦点となろう。経済指標では12月の米CPIに注目したい。ドル円とポンドドルの焦点は?そしてチャートポイントは?詳細はマーケットレポートをご覧ください。


【サマリー】

・米金融引き締めペース加速の観測が高まっている
・パウエルFRB議長とブレイナード副議長候補の公聴会と米CPI(12月)に注目
・ドル円は米金利と株式 両にらみの展開に
・ポンドドルはテクニカ面で重要な局面にある


・高まる米金融引き締めペースの加速観測

10日の米国市場では株式が下落する一方、金利が上昇する展開となった。パウエルFRBによる金融引き締めペースの加速を意識した動きーと捉えるのが自然だろう。

その引き締めペースについて米ゴールドマン・サックスのエコノミスは、今年4回の利上げと7月にバランスシートの縮小に着手すると予想。JPモルガンチェースのダイモンCEOも4回以上の利上げの可能性について言及した(米CNBC)。短期金融市場では、今年12月までにFF金利が1.0%まで引き上げられる可能性を意識し始めている。


・今週の焦点は?

米金融引き締めペースの加速が意識される中、今週11日にパウエルFRB議長の再任指名承認の公聴会が開かれる。加速するインフレとその具体的な対応について質問攻めにあうことが予想される。米国経済の急速な拡大、雇用の最大化と物価の安定へのコミット、そして高インフレの状況を阻止するとの事前原稿の内容が伝わっている。

また、13日にはブレイナードFRB副議長候補の指名公聴会が開かれる。FRBの両キーマン達が、これ以上のインフレの高進を抑えるべく金融引き締めペース加速の可能性に言及する場合、米金利にはさらに上昇の圧力が高まることが予想される。このケースでは、米金利のさらなる上昇と米国株の下落を警戒したい。

また、12日の米消費者物価指数(12月、CPI)も米金利と株式のトレンドに大きな影響を与える要因となり得る。市場予想(前年同月比)は7.0%、コアが5.4%と、昨年11月からさらにインフレが加速する見通しとなっている。

今週の焦点

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・ドル円 今週の焦点は?

今週のドル円(USDJPY)は米金利と米国株、両方の市場をにらんだ展開となることが予想される。

米金利が上昇トレンドを維持する限り、ドル円の下落幅は限定的と予想する。ドル円の最大の下落要因は、やはり米株安である。

ドル円は現在、先週のレポートで筆者が指摘したサポートポイントを連日の陰線で下方ブレイクしている。リスクリバーサルは低下基調にあり、ドル円の上昇には一服ムードが漂う。パウエル氏やブレイナード氏の証言や12月の米CPIが金融引き締めペースの加速観測を高める場合、米株安の展開が予想される。

米国株が不安定な状況にあることを考えるならば、両氏の証言や12月CPI発表前の「米株安→115円ブレイク」も警戒しておきたい。


今週、米株安の動きに米金利が連動して低下する場合、ドル円の115.00ブレイクとフィボナッチ・リトレースメント38.2%の水準114.88のトライを警戒したい。

114円台の攻防で最も重要なのは、短期サポートライン(今日現在114.38レベル)の維持である。今のドル円の上昇を象徴するこのラインを維持する限り、ドル円は上値トライを意識する局面が続こう。

一方、上値の焦点は10日線(SMA、今日現在115.45レベル)の突破が焦点となろう。これを達成する場合は、先週7日の高値115.84レベルおよび116円台の再トライを想定しておきたい。

ドル円のチャート

ドル円のチャート

・ポンドドル テクニカル面で重要な局面に

ポンドドル(GBPUSD)は、テクニカルの面で重要な局面にある。その局面とは、昨年の6月1日高値1.4248レベルを起点とした短期レジスタンスラインの攻防である。

昨日、このラインをトライする局面が見られた。しかし、突破には失敗し日足ローソク足は陰線引け。市場参加者がこのラインを意識していることを確認する相場となった。

だが、ポンドドルはこのラインを突破する可能性がある。

21日EMA(今日現在1.3463レベル)と50日EMA(今日現在1.3394レベル)はゴールデンクロスの状況にある。昨年10月以降、米英の長期金利格差とポンドドルの連動性(利回り格差の拡大→ポンドドルの下落 / 利回り格差の縮小→ポンドドルの上昇という連動性)が高まっているが、現在は米長期金利以上に英長期金利の上昇幅が拡大し、米英の利回り格差は縮小傾向にある。

さらに昨年12月以降、対ユーロ(EURGBP)ではポンド買い優勢の展開が続いている。後者の状況は、イングランド中央銀行(BoE)と欧州中央銀行(ECB)の金融政策のスタンスの差を意識した動きと言える。

これらの動向を総合的に考えるならば、ポンドドルの短期レジスタンスラインの突破とフィボナッチ・リトレースメント76.4%の水準1.3676レベルのトライを想定しておきたい。

一方、米英の利回り格差の拡大や米株安(リスク回避)局面でポンドドルが反落する場合、目先の焦点は21日線の維持となろう。

ポンドドルのチャート

ポンドドルのチャート

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