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長期金利が低下しても米ドルが買われる理由 / ドル円は引き続き上下に振れる展開を予想

サマリー:「米長期金利は低下基調にある。しかし米ドル相場は上昇基調にある。この背景にある要因とは?ドル円のチャートポイントは?」。詳細はマーケットレポートをご覧ください。

出所:ブルームバーグ 出所:ブルームバーグ

長期金利が低下しても米ドルが買われる理由

・実質金利の動向

19日の米長期金利は、一時1.22%台まで低下する局面が見られた。しかし、ドルインデックス(DXYは今年3月31日の高値93.43レベルを大陽線で一気に上方ブレイクし、93.58レベルまで上昇した。

長期金利は、米ドル相場のトレンドを左右する重要な指標である。しかし、米実質金利も同様に重要である。8月以降の動向を確認すると、期待インフレ率の低下幅が長期金利よりも拡大したことで、実質金利(10年)はマイナス幅が縮小の傾向にある。この動きにドルインデックスを重ねてみると、8月以降、実質金利との相関が再び高まっていることがわかる。このため米ドル相場は、長期金利が低下基調にある中でも上昇基調を維持していると考えられる。

米実質金利とドルインデックスの動向

米実質金利とドルインデックスの動向

・景気の先行き不透明感

また、米ドル買いの圧力を高める要因として注目したいのが、景気の先行き不透明感である。

現在、世界経済のけん引役は、コロナパンデミックのショックをいち早く克服した中国である。しかし、同国の各指標データを確認すると小売売上高は4か月連続、鉱工業生産は5か月連続で低下している。
また、国家統計局の製造業PMIは、今年3月に51.9まで上昇した後にピークアウトし、7月は50.4まで低下している。財新/マークイットの製造業PMIも今年5月の52.0から50.3まで低下している。内需の動向を反映する輸入も2か月連続で減少している。

一方、米国に目を向けると、8月のミシガン大学消費者態度指数速報値が予想外の弱さ(81.2→70.2)となり、今週発表された重要指標データもことごとく市場予想を下回っている。

米中経済の先行きに対する懸念は、株式市場の重石となり得る。株安はリスク性の高い通貨の売り圧力を高めると同時に、米ドル買いの圧力を高める要因である。

・テーパリングリスク

株安、特に米株の下落要因としてテーパリングリスクにも注意する必要がある。

6月のFOMCそして今回のFOMC議事要旨(7月開催分)の内容に米株は下落で反応している。これらの動向は、テーパリングの影響を米国の株式市場が未だ織り込んでいないことを示唆する動きである。

米株の先行指標として注目されているラッセル2000(Russell2000)の動向を確認すると、他の主要3指数と比べてパフォーマンスが低下している(チャートの黒ライン)。ラッセル2000がさらに下落する場合、投資家は米株の先行き不透明感を意識しよう。米株安の局面では、米ドル買いを意識しておきたい。

米国株価指数の年初来パフォーマンスチャート

米国株価指数の年初来パフォーマンスチャート

ドル円は引き続き上下に振れる展開を予想

米中経済の減速懸念とFRBのテーパリングによって、目先の米株は不安定な動きが続く可能性がある。

この状況で米ドルが買われやすい通貨であることは上で述べたが、米ドル以上に買われやすいのが日本円だと筆者は考えている。この点を示唆したのが、昨日の動向である。

東京時間は、米株の先物指数がプラス圏とマイナス圏を行ったり来たりの展開だった。実質金利のマイナス幅が縮小傾向にあることで、ドル円(USDJPY)は110.20レベルまで上昇した。
しかし、欧州タイムに米株の先物指数で下落幅が拡大すると、ドル円は109.50レベルまで急落した。NYタイムでは米株が上昇したこともあり、ドル円は109.80台まで反発した。

この一連の動きは、今のドル円が株式の動向に左右されやすいこと、そして「株高→ドル円の上昇」、「株安→ドル円の下落」というトレンドになっていることを示している。

昨日のローソク足(日足)は長い上ヒゲ付きの陰線となった。前日の長い上ヒゲも考えるならば、今日も110.00前後ではドル円の下落を警戒したい。
昨日の高値110.22レベルの突破に成功しても、短期レジスタンスライン(今日現在110.58レベル)の突破に成功しない限り、反落リスクを意識したい。

一方、ドル円の下値の焦点は89日EMA(109.51レベル)、100日EMA(109.38レベル)の維持で変わらず。

これらEMAの下方ブレイクは、フィボナッチ・リトレースメント61.8%の水準109.06レベルをトライするシグナルと想定しておきたい。

ドル円のチャート

ドル円のチャート

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