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焦点はFOMCと5月の米CPI / 外為市場の展望について

今週は日米欧の中銀会合が重なる「中銀イベントウィーク」である。最も注目されるのは、13-14日に開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)となろう。また、5月の米CPIも外為市場の変動要因となろう。FOMCと米CPIの注目ポイントは?これらの結果を受けた外為市場の展望は?詳細はIG為替レポートをご覧ください。

出所:ブルームバーグ 出所:ブルームバーグ

※今週のドル円の展望についてはこちらのレポートをご覧ください


サマリー

・今週の注目イベントは米連邦公開市場委員会(FOMC)と5月米消費者物価指数(CPI)
・米CPIで米ドル相場が上下に振れても、その後のトレンドはFOMC次第となろう
・FOMCではパウエル会見と最新の経済・物価・政策金利の見通しが焦点となろう
・米国イベントを受けた外為市場の展望について


今週の注目材料と外為市場の展望

注目材料は連邦公開市場委員会(FOMC)と5月の米消費者物価指数(CPI)

今週は、日米欧の中銀イベントが同時に開催される中銀イベントウィークとなる。

各市場の参加者が最も注目するのが連邦公開市場委員会(FOMC、13-14日)となろう。今回の会合の焦点は、今年後半の政策動向のヒントを得ることにある。ゆえに、連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長の会見と最新の経済、物価そして政策金利についての見通しが外為市場、特に米ドル相場を大きく動かす要因となろう。

また、13日には5月の米消費者物価指数(CPI)が発表される。CPIで米ドル相場が上下に振れても、翌日のFOMCの結果次第でそのトレンドが加速、または急転換する展開が予想される。

以下では、米国の重要イベント(FOMCとCPI)後の外為市場の展望について考察する。

米国消費者物価指数(CPI)の推移

米国 消費者物価指数(CPI)の推移 出所:米労働省 / 月次:2022年5月以降


米ドル買いのシナリオ

5月の米CPIでインフレ圧力の根強さが確認される場合は、米金利に上昇の圧力が高まることが予想される。米金利の上昇は、米ドル買いの要因となろう。しかし、強いCPIを受けた米ドル買いが続くかどうかは?14日のFOMCの結果次第となろう。

6月FOMCの利上げ確率をFEDウォッチツールで確認すると、今日の午前7時時点では20%台で推移している。5月31日にFOMCメンバーのジェファーソンFRB理事とハーカー・フィラデルフィア連銀総裁が6月FOMCでの利上げ見送りを示唆して以降、利上げ確率が急低下した。

5月の米雇用統計で予想を大幅に上回る雇用の増加が確認されても利上げ確率が20%台で推移する状況が続いていることも考えるならば、外為市場の参加者は利上げの見送りを織り込む状況にある。

6月FOMCの利上げ確率

6月FOMCの利上げ確率 FEDウォッチツールのデータをもとに作成 / 6月12日 7時時点


しかし、利上げの見送りが米ドル売りの要因となるかどうか?については、パウエルFRB議長の会見と最新の経済、物価そして政策金利の見通しに左右されると思われる。

パウエルFRB議長が引き続きインフレ抑制を重視する姿勢を維持する場合は、最新の政策金利の見通し(ドットチャート)が米ドル相場の変動要因となろう。

3月時点での23年末の予想中央値は5.1%である。7月FOMCで0.25ポイント利上げの可能性が意識されている状況を考えるならば、少なくとも最新の見通しで0.25ポイントを超える上方修正が確認される場合は、米ドル買いの進行を想定しておきたい。

強い米CPIとドットチャートの上方修正(0.25ポイントを超える上方修正)が重なれば、米国株は下落する展開が予想される。ゆえに、リスク回避の相場(米株安)も米ドル買いの要因となろう。

対照的にユーロや英ポンドは対米ドルで下落するだろう。また、リスク資産と連動する豪ドルや他の資源国通貨、そして新興国通貨も対米ドルで下落することが予想される。

円相場では、ドル円(USDJPY)が「米金利の上昇→米ドル買い」で上昇することが予想される。

一方、クロス円は、ドル円の上昇が下落の圧力を相殺すると思われる。しかし、ドルストレートでの下落(例:ユーロ売り/米ドル買いによるユーロドルの下落)や米株安の影響を受けることから、今週の米国イベント(FOMCとCPI)が米ドル買いイベントとなる場合は、クロス円の下値トライを想定しておきたい。

3月時点での予想

3月時点での予想 FED Summary of Economic Projectionsより作成


米ドル売りのシナリオ

6月FOMCでの利上げ確率が急低下した6月以降、主要通貨で米ドル売り優勢の展開となっている。

この状況で5月の米CPIが予想どおりにインフレの鈍化を示す場合は、米金利に低下の圧力が高まることが予想される。

米金利の低下は米ドル売りの要因となろう。だが、米ドル売りが続くかどうかは?FOMCの結果次第となろう。

米ドル相場の動向:月初来のパフォーマンス

米ドル相場の動向:6月のパフォーマンス ブルームバーグの為替データをもとに作成 / 基準日:23年5月31日 / DXY:ドルインデックス


パウエルFRB議長はデータ重視の姿勢を維持するだろう。その上で景気の先行きリスク(減速と後退の可能性)が高まっていることに言及し、かつ最新の経済見通しでもこの点を示唆する修正があれば、利上げ政策の長期化に対する思惑が後退するだろう。

インフレの鈍化と利上げサイクルの終了が同時に意識される場合、外為市場では米ドル売りの展開を想定しておきたい。

米国株が景気リスクの高まりと利上げ政策の長期化に対する懸念の後退のどちらに反応するのか?により、他通貨のトレンドが左右されよう。

前者(景気リスク)に反応するならば、米金利の低下と米株安が同時に発生することで、日本円やスイスフランが選好される展開が予想される。

一方、後者(利上げ長期化懸念の後退)の方が意識される場合は、米金利の低下と米株高が同時に発生することで、リスク資産と連動する資源国通貨や新興国通貨が米ドルや日本円に対して上昇する展開が予想される。

また、FOMCの結果が判明する前に強い米CPIによる米ドル買いが見られても、FOMCで利上げ長期化の懸念が後退する場合は、米ドル相場の反落を想定しておきたい。


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