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景気の先行きリスクを意識する米長期金利 / ドル円とユーロドルの短期的な焦点

米国の債券市場では景気の減速リスクが意識され長期金利が低下基調へ。ドル円は調整色を強め127円台の維持が焦点に浮上。ユーロドルは1.04割れの展開に。ドル円とユーロドルの短期的な焦点は?詳細はマーケットレポートをご覧ください。

景気の先行きリスクを意識する米長期金利


【サマリー】

・景気の先行きリスクを意識する米長期金利
・ドル円は127円台の維持が焦点に
・ユーロドルは一気に1.03台の攻防へシフト


景気の先行きリスクを意識する米長期金利

12日の米債市場で長期金利は2.8%台まで低下した。4月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比で8.3%と3月の8.5%から鈍化したが、依然として高インフレの状況にある。昨日発表された同月の生産者物価指数(PPI)も前年同月比で11.0%と、市場予想の10.7%を上回った。コア(食品・エネルギー除く)は8.8%と予想(8.9%)を下回ったが、現在の高インフレの要因がエネルギー価格の上昇にあることを考えるならば、重視すべきは総合の方であろう。

注目すべきは2つのインフレ指標を受けた米長期金利の反応だが、上で述べたとおり低下基調にあり、かつ反発も限定的となっている。この動きは、高インフレとそれを抑制するためのFRBの金融引き締め政策が、景気の先行きリスクを高める可能性を米債券市場の参加者が強く意識していることを示唆している。

米長期金利のチャート

米長期金利のチャート

ドル円は127円台の維持が焦点に

・米経済指標と127円台の攻防

ドル円(USDJPY)は短期的な調整相場を警戒―と、このレポートで指摘したが、昨日はフィボナッチ・リトレースメント38.2%の水準にあたる127.50レベルまで下落する局面が見られた。
通貨オプション市場のリスクリバーサル(1週間)はドル・プットの流れが続いており、4月下旬の水準(-1.200)まで低下中。4月の動き(反発)を考えるならば、ドル円は一度反発する可能性がある。だが上で述べたとおり、今は米国経済の先行きリスクが債券市場で意識されている状況にある。
今晩の経済指標、特に5月のミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)が予想以下(64.0)となる場合、米長期金利はさらに低下する可能性があろう。このケースの場合、リスクリバーサルは3月上旬の水準(-1.688)を視野にドル・プットの流れが加速する可能性がある。ドル円は、4月のサポートポイントである127.00の攻防を想定しておきたい。

・反発局面では129.00の攻防が焦点に

一方、ドル円(USDJPY)が反発する場合は、129.00レベルの攻防に注目したい。この水準がサポートからレジスタンスのポイントへ転換する場合は、来週も127.00トライ&ブレイクを警戒する状況が続くだろう。
逆に、ドル円があっさりと129円台を回復する場合は、この水準を中心に短期的なレンジ相場へシフトする可能性が出てくる。

ドル円のチャート

ドル円のチャート

ユーロドルは一気に1.03台の攻防へシフト

・1.03台の攻防へシフトしたユーロドル

ユーロドル(EURUSD)は昨日、1.04レベルをあっさりと下方ブレイクし、安値1.0352レベルまで急落した。ポンドドル(GBPUSD)でも下落トレンドが続いていることを考えるならば、現在の外為市場では欧州通貨全般で売りの圧力が高まっている。
共通する売りの要因は、ロシア-ウクライナ紛争による景気の減速リスクである。また、下落基調にあるNY金価格(GOL)が米ドル相場の先高観を意識した動きと考えるならば、欧州通貨は調整の反発を挟みながら、景気減速リスクと米ドル買いの思惑により下落トレンドを維持する可能性が高い。特にユーロ圏経済は、対ロシア制裁による資源高と高インフレの悪影響が最も大きく、それゆえユーロドルは下落幅の拡大を警戒すべき局面にある。

目先、ユーロドル焦点は1.0300トライ&ブレイクである。昨日の安値1.0352の下方ブレイクは、1.0300トライのシグナルとして警戒しておきたい。
ユーロドルが1.03台をもあっさりと下方ブレイクする場合は、フィボナッチ・プロジェクション161.8%の水準1.0066レベルを視野に下落幅の拡大を警戒したい。直近の動きを見ると、プロジェクションの各水準(61.8%と100.0%)がサポートポイントとして意識された経緯がある。それゆえフィボナッチ・プロジェクションは現状、ユーロドルの下値ポイントを探るテクニカル指標の一つとなり得る。

・1.05レベルがレジタンスポイントへ転換するかどうか?

一方、ユーロドル(EURUSD)が反発する場合の焦点は、1.05レベル(フィボナッチ・プロジェクション100.0%)の攻防に注目したい。この水準は、破られるまで強固なサポートポイントとして意識されてきた。それゆえ1.05レベルがレジスタンスポイントへ転換する場合は、ユーロドルの地合いの弱さを市場参加者に印象付け、さらなる下落シグナルとなり得る。

ユーロドルのチャート

ユーロドルのチャート

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