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【ドル円 (USDJPY)】今週の見通しと注目のチャートポイント

ドル円(USDJPY)は現在、下値をトライするムードにある。今週のドル円は、米国の経済指標と連邦公開市場委員会(FOMC)で上下に振れる展開が予想される。米ドル安の圧力がじわりと高まる状況で、日銀の政策転換に対する警戒感が高まっていることも考えるならば、今週のドル円の焦点は新たな上下のチャート水準の見極めにあると考えられる。今週、注目しておきたいチャートポイントは?詳細はIG為替レポートをご覧ください。

出所:ブルームバーグ 出所:ブルームバーグ

サマリー

・11月の米雇用統計は米ドル買いの要因となり、ドル円を下支えした
・しかし今週は、日銀の政策転換に対する思惑がドル円の重石となる可能性がある
・今週のドル円は、米国の経済指標とFOMCの内容で上下に振れる展開が予想される
・今週、注目しておきたい上下のチャートポイントについて


焦点は新たな上下の水準の見極め

先週8日の外為市場では、「米金利の反発→米ドル買い→ドル円が反発」する展開となった。11月の米雇用統計で労働市場の堅調さが確認されたことが、米ドル買いの要因となった。

しかし、現在は日銀の政策転換が意識される状況にある。米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げサイクル終了と来年の利下げが意識される状況にあることも考えるならば、今週のドル円(USD/JPY)は、新たな上下の水準-レジスタンスとサポート水準の見極めにあろう。


今週は米国の重要イベントが変動要因に

今週の注目材料は、こちらのIG為替レポートで取り上げた11月の米消費者物価指数(以下ではCPI)と連邦公開市場委員会(以下ではFOMC)となろう。

今年最後のFOMCの焦点は、政策金利(FFレート)の最新予想とパウエルFRB議長の言動となろう。これらが、今週のドル円を大きく動かす要因となる可能性がある。


上値をトライする局面での焦点は?

先週8日の外為市場では、11月米雇用統計の内容を受けドル円(USD/JPY)は反発した。しかし、145.00レベルで反発が止められた。この水準は、8日のIG為替レポートで注目のレジスタンスポイントとして取り上げた。ゆえに、今週ドル円が上値をトライする局面では、145円台への再上昇が目先の焦点となろう。

4時間足にRSIをプロットすると、売られ過ぎの水準まで低下した後、相場が反発するトレンドパターンが見られる(下のチャート、赤矢印を参照)。

ストキャスティクスも売られ過ぎの水準まで低下した後、現在は反発の基調にある。

また、売られ過ぎの水準から反発の局面では、買われ過ぎの水準まで上昇するトレンドパターンが見られる。現在はその水準へ到達するまで、まだ余裕がある(下のチャート、緑ゾーンを参照)。

先週7日と8日の日足ローソク足で長い下ヒゲが示現した状況も考えるならば、ドル円は短期的な反発相場を意識する局面にある。

今週も重要な米経済指標がいくつか発表される。ドル円の反発相場を促す要因として注目したいのが、12日に発表される11月の米CPIである。

インフレ圧力の根強さが確認される場合、ドル円は145円台へしっかりと上昇し、フィボナッチ・リトレースメント38.2%の水準145.55レベルや146円台の攻防が焦点として浮上する展開が予想される。

ドル円が146円台の攻防へシフトする場合は、レジスタンスゾーンとして意識される可能性がある146.50-70台の攻防が焦点として浮上しよう。

11月の雇用統計では、労働市場の底堅さが確認された。11月CPIでインフレ圧力の根強さまでが確認される場合、パウエルFRB議長は市場参加者が抱く早期の利下げ期待をいさめることが予想される。

また、FFレートの最新予想で9月時点から変化が見られない場合は、今回のFOMCが「タカ派」として外為市場で受け止められる可能性がある。

ドル円が半値戻しの水準146.76レベルをも上方ブレイクする場合は、147円台への反発とレジスタンスの水準へ転換する可能性のある147.50レベルの攻防となるか注目したい。

なお、ドル円が147円をトライするシグナルとして注目したいのが、先月の下旬以降、レジスタンスのラインとして意識されている10日線の攻防である(一番下の日足チャート、青ラインを参照)。この移動平均線は今日現在146.52レベルと、上で述べたレジスタンスゾーンの下限付近まで低下している。

ドル円のチャート:4時間足 11月以降

ドル円のチャート:4時間足 11月以降 TradingViewが提供するチャートで作成

日銀の政策転換に対する市場の思惑はドル円の重石に

通貨オプション市場のリスクリバーサルの動向を確認すると、1ヶ月と3ヶ月のそれらは先週、ドルプットへ急速に傾く状況が見られた。一方、予想変動率は急上昇した(下のチャート、赤枠を参照)。

これらの急変動は、日銀の植田総裁による「チャレンジング」発言に端を発した政策転換に対する市場参加者の思惑が影響したことが大きい。

来週18~19日に今年最後の日銀金融政策決定会合が開かれる。昨年12月の金融政策決定会合では、当時の黒田総裁が市場参加者の意表を突くイールドカーブ・コントロールの柔軟化を決断した。そして来年1月には、経済・物価情勢の展望(展望レポート)が公表される。

12月の会合で日銀が政策修正に動く可能性は低い。しかし、来年前半の政策転換に動くための地ならしとして植田総裁が記者会見でそのシグナルを発信する可能性がある。

ゆえに今週以降、日銀の政策転換に対する市場の思惑がドル円(USD/JPY)の上値を抑制する可能性がある。

この状況で、今週の米国イベントが米ドル安の要因となる場合、ドル円は下で述べるサポートポイントのトライを想定しておきたい。

ドル円とリスクリバーサルのチャート:日足 23年5月以降

ドル円とリスクリバーサルのチャート:日足 23年5月以降 ブルームバーグのデータで作成

下落局面での焦点は?

今週の米国イベント(11月CPIとFOMC)で米ドル安の圧力がさらに高まる場合、ドル円(USD/JPY)は上で述べたいずれかのレジスタンスポイントで反落することが予想される。

今週、ドル円が下値をトライする局面で最初に注目したいのが、7月28日の安値と11月13日の高値のフィボナッチ・リトレースメント61.8%の水準143.35レベルの維持である。先週、相場のボラティリティが拡大した局面では、日足ローソク足の実体ベースでこのテクニカルポイントの維持に成功した。

ゆえに、ドル円が日足ローソク足の実体ベースで143.35レベルを完全に下方ブレイクする場合は、テクニカルの面でさらなる下値トライの可能性が高まろう。

ドル円が143.35レベルをも下方する局面で注目したいのが、200日線のトライである。先週7日と8日の市場では、この移動平均線をトライする局面で長い下ヒゲが示現した。この動きが、200日線を重要なサポートラインとして捉えたシグナルであることを考えるならば、今週以降の下値トライの局面では、ドル円を下支えする可能性がある。

なお、ドル円が200日線をも日足ローソク足の実体ベースで下方ブレイクする場合は、さらなる下値トライを想定しておきたい。実際にこの状況となる場合は、フィボナッチ・リトレースメント76.4%の水準141.33レベルのトライが焦点として浮上しよう。

このテクニカルポイント(141.33レベル)は、先週7日の下落を止めた経緯がある。200日線と同じく、重要なテクニカルの水準として注目したい。

ドル円のチャート:日足 23年7月以降

ドル円のチャート:日足 23年7月以降 TradingViewが提供するチャートで作成

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