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金価格 見通し(11/18):強まる投機色、米ドル高再燃なら4000ドル割れ警戒

金価格の見通し。投機色を強めるゴールド。利下げ期待の後退で米ドル高再燃なら4000ドル割れを警戒。注目のチャート水準をIG証券のアナリストが解説。

Source:Bloomberg Source:Bloomberg

要点

  • ・10月下旬以降、金価格は投機色を強め変動拡大の傾向にある。先週は4245ドルまで急反発した。しかし現在は、4000ドル割れが再び視野に入る
  • ・米ドルの動きを注視。米FRB高官の相次ぐ慎重発言で12月利下げ期待が急速に後退。ドル高再燃なら金価格の下落拡大を警戒したい。一方、金ETFへの資金流入は下値での押し目買い意欲を示唆している
  • ・今週21日までの予想レンジは3900ドル~4190ドル


金価格 強まる投機色

10月下旬以降、金価格の変動が拡大傾向にある(下のチャート、四角の枠を参照)。10月17日の週に5.8%急騰。しかし翌週は3.3%安となり、10月28日に3886ドルまで急落した。10月の最終週も2.7%安の軟調地合いとなったが翌週から買い戻しが入り、先週(11月10日~17日)は2%高と急反発。一時4245ドルまで上昇する局面が見られた。

しかし、直近は再び弱気相場へ転じつつある。昨日は20日線を一時下方ブレイクした。節目の4000ドル割れが再び視野に入る。

およそ安全資産とは思えない投機的な動きが続いている今の状況を考えるならば、今週の金価格も変動拡大を意識したい。

金価格の週間変動率:2025年8月以降

金価格の週間変動率:2025年8月以降

ブルームバーグの価格データで作成


米ドル高再燃か

10月の米連邦公開市場委員会(FOMC)以降、利下げ見通しに不透明感が強まっている。

米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長はFOMC後の会見で、12月FOMCでの利下げを意識する市場をけん制した。先週は、今年の投票権を持つセントルイス連銀のムサレム総裁が、追加利下げを実施する余地は限られているとの見方を示した。サンフランシスコ連銀のデーリー総裁やクリーブランド連銀のハマック総裁からも早期利下げに対して慎重な意見が聞かれた。

カンザスシティー連銀のシュミッド総裁は14日、追加利下げが労働市場を支える効果の乏しさと、インフレに長期的な影響を及ぼす可能性に言及し、追加利下げに慎重な姿勢を示した。

相次ぐ慎重発言を受け、OIS(オーバーナイト・インデックス・スワップ)市場では12月の利下げ確率が50%を割り込み、次回の利下げが年明けにずれ込む可能性を織り込み始めている。

米政策金利の予想推移

米政策金利の予想推移

ブルームバーグのデータで作成 / OIS市場の確率と利下げの予想回数 / 18日午前8時時点

米債市場では、金融政策の方向性を織り込んで動く2年債利回りが3.6%台、景気やインフレの動向を織り込んで動く10年債利回りが4.1%台へ反発している。10月下旬から反発基調が強まった状況は、利下げの不透明感が金利反発の一因であることを示唆している。

米金利の日足チャート:2025年4月以降

米金利の日足チャート:2025年4月以降

ブルームバーグのデータで作成

米金利の反発は米ドルの下支え要因である。今週の外為市場では、米ドル高の再燃がテーマとなろう。

米ドルの方向性を示すドル指数(DXY)は99ポイントで反発ムードにある。ローソク足の実体ベースで21日線を維持した状況も考えるならば、今週の外為市場は「利下げ見通しの不透明感→米金利の反発→米ドル高の再燃」を意識したい。

米ドル高が進行すれば、金価格は4000ドル割れを想定したい。

ドル指数の日足チャート:2025年3月以降

ドル指数の日足チャート:2025年3月以降

TradingView提供のチャート


金価格の見通しとチャート分析

下限:3900ドル
17日の外為市場は、主要通貨に対して米ドルが上昇した。今日以降も米ドル高が続けば、金価格は以下にまとめた下値水準の攻防に注目したい。

目先の焦点は、節目の4000ドルの維持となろう。直下には50日線が上昇し、テクニカルの面で金価格を支える可能性がある。

しかし、MACDはデッドクロスへ転じつつあり、RSIは50を下回っている。また、日足の一目遅行スパンはローソク足を下抜け弱気相場への転換を示唆している。4100ドルが上値抵抗線に転換しつつあることも考えるならば、4000ドル(50日線)の下方ブレイクを想定したい。

冒頭で述べた通り、金価格は投機色を強めている。4000ドルをブレイクする場合は下落拡大を警戒したい。フィボナッチ・リトレースメント76.4%の水準でありサポート転換の兆しが見られる3970ドルも下抜ける場合は、10月下旬以降、相場を支えている3920ドル台の維持が焦点となろう。この水準も下方ブレイクする場合は、3900ドルの攻防が焦点に浮上しよう。この水準を今週の下限と想定したい。

今週の下値水準
・4000ドル:節目の水準、50日線(日足)
・3970ドル:76.4%戻し(4時間足)
・3920ドル:サポートライン(4時間足)
・3900ドル:今週の下限(日足)

上限:4190ドル
金ETFに再び資金が流入している。ブルームバーグ・インテリジェンスがまとめた週間の資金フローデータによれば、SPDR Gold Shares(GLD)は2週連続で流入超となった。3週連続で流出超にあったiShares Gold Trustも先週は流入超となった。下値では金の押し目買い需要が見られる。

金ETFの資金フロー:週間ベース、2025年6月以降

金ETFの資金フロー:週間ベース、2025年6月以降

ブルームバーグ・インテリジェンスのデータで作成

4時間足チャートのストキャスティクスRSIは売られ過ぎの水準にある。下落拡大の局面では、押し目買いによる短期の反発を想定したい。反発の局面では、以下にまとめた上値水準の攻防に注目したい。

最初の焦点は、レジスタンスラインに転換するムードが高まっている4100ドルの攻防となろう。このラインを突破すれば、4130ドル台にある日足の一目基準線のトライが焦点に浮上しよう。

変動幅が拡大の傾向にある今の状況を考えるならば、米ドル次第で基準線の突破を想定したい。延期となっていた9月の米雇用統計が20日に発表される。民間調査と同じく雇用不安を示唆すれば、米ドル安の要因になり得る。

金価格が基準線を突破すれば、レジスタンスラインとして意識された経緯のある4160ドルのトライを想定したい(4時間足、赤矢印を参照)。このラインを突破すれば、先週の上昇を止めたフィボナッチ・リトレースメント61.8%の水準4192ドルが視野に入る。直下の4190ドルを今週の上限と予想する。

今週の上値水準
・4190ドル:今週の上限、61.8%戻し(日足)
・4160ドル:レジスタンス転換の可能性あり(4時間足)
・4133ドル:一目基準線(日足、11/18時点)
・4100ドル:レジスタンスライン


金価格の日足チャート:10月以降

金価格の日足チャート:10月以降

TradingView提供のチャート

金価格の4時間足チャート:10月16日以降

金価格の4時間足チャート:10月16日以降

TradingView提供のチャート


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