今週の焦点:米株とドル相場の堅調地合いを想定

Weekly Outlook
今週の外為市場は、四半期決算を意識した米株の安定化、および独バイエルン州議会選挙での与党大敗とイタリアの財政リスクによるユーロ売りをベースとした米ドル相場の堅調地合いを想定している。特にユーロドルは米独利回り格差の拡大傾向に加え欧州の政治リスクも重石となり、21日MA(1.1613レベル)で上値が抑制される展開が想定される。このMAを突破しても1.1700レベルでの反落リスクを警戒したい。今週の想定レンジは1.1350-1.1700。一方、ドル円は底堅い展開を想定している。特有の下落リスクとして警戒すべきは、通貨安誘導を封じる為替条項報道に対する過剰反応だろう。だが、そのような展開が見られても、米株が再び崩れない限り一過性の下落で収束するだろう。想定レンジは110.80-113.50。尚、週内にも米半期為替報告書が公表される予定となっている。中国が為替操作国に指定されるかどうか、焦点はこの点にあろう(その可能性は低い)。

bg_chart_1369837

Market Analysis
今週より米四半期決算がスタートする。堅調なファンダメンタルズとトランプ政策を背景に増収増益の傾向は維持されよう。今週の米株は、良好な四半期決算をベースに安定化に向かうことをベースシナリオとする。米株が安定化する場合、外為市場では「米株安定→米長期金利の低下圧力後退→利回りスプレッドの拡大」を背景に米ドル相場が堅調地合いとなろう。特に対ユーロでは米ドル高圧力が高まる展開を想定したい。14日に実施された独バイエルン州議会選挙での与党大敗と28日のヘッセン州議会選挙の苦戦予想、そして本日欧州委員会に提出される予定の2019年度イタリア予算案を巡る同国政府とEUサイドの対立リスクを考えるならば、独長期金利や主要な欧州株式には低下圧力が高まり易い。今週のユーロドルの上値攻防分岐は21日MA(1.1613)を想定。このMAでレジストされる場合は、1.14ブレイクを警戒したい。突破しても1.1700までの戻しが限界と想定している。一方、ドル円も米株の安定化をベースとした堅調地合いを想定したい。この場合、テクニカル面での焦点は21日MA(112.94前後)および10日MA(113.08前後)となろう。
米株安定化のベースシナリオを崩す要因として警戒すべきは、①米四半期決算における企業の見通し悪化、②米半期為替報告書、③原油価格の上昇とそれに伴う米金利の上昇となろう。①はトランプ政策の効果が少なくとも2019年までは期待できる。よって、主要企業は強気のスタンスを維持すると想定される。②の焦点は中国が為替操作国に指定されるかどうかにある。実際に指定されれば米中貿易摩擦の激化が意識され米国市場は再びリスク回避相場へ転じるリスクがある。だが、事前の観測報道では指定は見送られる公算が高い。よって警戒すべきは③となろう。今週の原油価格はイラン情勢とそれに絡んだ中国の動向、および米原油在庫の状況でトレンドが左右されよう。また、ドル円特有の下落リスクとして警戒すべきは、為替条項報道に対するヒステリックな米ドル売り/円買いだろう。だが、そのような動向が見られても米株が再び崩れない限り、5月安値108.10を起点とした短期サポートラインを維持すると想定している。


【チャート①:ユーロドル】 

eurusd ユーロドル

【チャート②:ドル円】

ドル円 USDJPY

本レポートはお客様への情報提供を目的としてのみ作成されたもので、当社の提供する金融商品・サービスその他の取引の勧誘を目的とした ものではありませ ん。本レポートに掲載された内容は当社の見解や予測を示すものでは無く、当社はその正確性、安全性を保証するものではありません。また、掲載された価格、 数値、予測等の内容は予告なしに変更されることがあります。投資商品の選択、その他投資判断の最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようお願いいたしま す。本レポートの記載内容を原因とするお客様の直接あるいは間接的損失および損害については、当社は一切の責任を負うものではありません。

無断で複製、配布等の著作権法上の禁止行為に当たるご使用はご遠慮ください。

IGアカデミー

無料のオンラインコースや各種ウエビナー、セミナーなど、IGが提供する豊富な学習プログラムを通じてトレードの方法を学び、トレードに関する知識を深めることができます。