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FRB人事への反応とスーパーサーズデイ

Overview

1日の海外外為市場は、米ドルが対円で堅調地合いを維持した。この日の米国株式市場は、市場予想を上回った雇用関連指標、企業業績の改善期待そして米金融当局が景気について強気の見方を示したことを受け、ダウ平均とS&P500が続伸する展開に。株高に加え、FEDによる12月利上げ観測の台頭も合わさり、ドル円は114.28レベルまで上昇する局面が見られた。一方、ユーロドルは米欧間における金融政策のコントラストを背景に1.1660手前で上値がレジストされる状況が継続。一時1.1605レベルまで米ドル高が進行する局面が見られた。
NY原油先物12月限は、米石油在庫統計で原油在庫の減少幅が予想外に少なかったことを受け、前日比0.08ドル安の1バレル=54.30と5営業日ぶりに反落した。NY金先物12 月限は反発。しかし、世界的なリスク選好相場と米12月利上げ観測が圧迫要因となり上昇幅は限定的だった。前日比6.8ドル高1トロイオンス=1277.3で取引を終了した。

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Analyst's view

ウォール・ストリート・ジャーナル(電子版)をはじめとする米メディアは、トランプ米大統領が次期FRB議長に現FRB理事のパウエル氏を指名すると報じた。これに対する米ドル相場と米10年債利回りの反応は今のところ限定的。今回の人事を受け、一時的に「米金利の低下→米ドル売り」局面が散見される可能性はある。しかし、FRBの業務に通暁し且つハト派のパウエル氏が次期FRB議長に就任することは、米国株式市場の関係者にポジティブ要因として捉えられよう。よって、米ドル安圧力が強まっても、株高を背景としたリスク選好相場がその影響を相殺することでドル円は底堅い展開が継続するだろう。本日も上値攻防分岐である114.50を視野に堅調地合いを想定したい。テクニカル面では2アベノミクスの最高値を起点とした長期レジスタンスラインの攻防が焦点となろう(チャート①)。投機筋の円ショートポジションの調整等で反落しても、21日MA(113.60前後)までの下げならば調整の範囲内と想定したい。

本日、最も注視すべきはスーパーサーズデイを迎えるBoEイベントとなろう。この点についての考察は、先月30日のレポート「BoEイベントとユーロドル」を参照されたし。今回の焦点は利上げではなく、インフレ見通しと追加利上げに対するカーニーBoEのスタンスにある。2016年Q3以降、英国のGDPは再び低下基調を辿っているが、インフレの上昇に対する懸念の方にカーニーBoEの意識が向いていることが確認されるならば、米欧のみならず英欧間における金融政策のコントラストまでが意識されよう。この場合、ユーロポンドの下落圧力がユーロドルに波及する展開を警戒したい。1.1660レベルがレジスタンスポイントとして意識されているタイミングでタカ派のスーパーサーズデイとなれば、先月27日安値1.1574トライを警戒したい。一方、FRB人事や税制改革期待の後退等を背景に米ドル売り圧力が強まれば、1.1660台の攻防へとシフトしよう。突破に成功するならば、テクニカル面では10日MA(1.1690前後)まで反発する可能性あり。


【チャート①:ドル円】

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【チャート②:ユーロドル】

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