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2023年 米ドル相場の展望

2023年の外為市場は「米ドル安」の展開を予想する。時が経つにつれて今年後半の米利下げの可能性が意識され、米ドル安の圧力を徐々に強めるだろう。しかし、今年の前半はリスク回避の米ドル買いを想定しておきたい。ドル円の展望は?目先、注目しておきたいテクニカルのポイントは?詳細はIG為替レポートをご覧ください。

出所:ブルームバーグ 出所:ブルームバーグ

2023年 米ドル相場の展望


【サマリー】
・2023年のベースシナリオは「米ドル安」
・しかし今年の前半はリスク回避による米ドル買いが散見される可能性あり
・2023年のドル円は下落トレンドの形成を予想
・目先のドル円で注目しておきたい上下のチャートポイント


先を見越す市場 後追いのパウエルFRB

2022年の外為市場は、「米ドル一強」の展開となった。このトレンドの根底にあったのは、連邦準備制度理事会(FRB)による持続的な大幅利上げだった。

パウエルFRB議長は“インフレファイター”のスタンスを崩しておらず、かつ2023年中の利下げについては否定的な見解を示している。

しかし、米ドル相場の方向性を示すドルインデックス(DXY)は昨年の10月以降、上昇トレンドから下落トレンドへ転じている。

米政策金利(FFレート)の推移とドルインデックスの動向

米政策金利(FFレート)の推移とドルインデックスの動向 チャート:Bloomberg / 月足(2022年~)


23年の米政策金利の予想についてパウエルFRBと短期金融市場では異なる見方となっている。この点について短期金融市場の動向を下のチャートで確認すると、今年の中旬に現在の利上げ政策がピークをむかえ(ターミナルレートに到達し)、年後半にはパウエルFRBが利下げへ転じることを織り込む動きが見られる。

パウエルFRBは市場の後を追ってきた過去がある。23年も市場の動きが先行し、パウエルFRBがその後を追う状況が鮮明となれば、政策金利がターミナルレートに到達すると思われる今年の中旬以降、米ドル相場は年後半の利下げを強く意識し、下落トレンドが加速する展開が予想される。現在の米ドル安は、早くもそれ(年後半の利下げの可能性)を意識した動きと捉えておきたい。

政策金利(FFレート)の予想推移

政策金利(FFレート)の予想推移 データとチャート:OIS, Bloomberg /1月4日 9時時点

リスク回避の米ドル買い

上で述べた短期金融市場の動きは、米金融政策のターゲットがインフレリスクから景気リスクへシフトすることを示唆している。

23年の米国経済の見通しについては色々な見方がある。昨年の後半以降、米債利回りの長短金利差で「逆イールド」の状況が続いていることを考えるならば、今年中に米国経済が景気後退(リセッション)に陥る状況を想定しておく必要があろう。

米長短金利差の推移

米長短金利差の推移 チャート:Bloomberg / 日足(2022年~)

※上のライン:10年債利回りと3ヶ月物利回り
※下のライン:18か月先の3ヶ月物利回りと3ヶ月物利回り

実際に米国経済が景気後退の局面に陥る場合、問題となるのはそれがソフト・ランディングに終わるのか?ハード・ランディングとなりグローバルリスクが高まるのかどうか?にある。

現時点での雇用の堅調さ(レイオフの影響を吸収する強さ、賃金の高止まり、低い失業率)を考えるならば、米国経済が景気後退に陥っても、ソフト・ランディングとなる可能性が予想される。

いずれにしても先を見越して動くマーケットの特性を考えるならば、今年前半に景気リスクが意識される展開が予想される。

その理由は3つある。第一に、今冬にロシアとウクライナの紛争が激化する可能性があること、第二に米欧の中銀が少なくとも今年前半までは利上げスタンスを維持すること、第三に中国のコロナ規制緩和による感染拡大と景気への悪影響が短期リスクとして意識されやすいことー

これらリスク要因で株安(リスク回避相場)が発生する局面では、「リスク回避の米ドル買い」を想定しておきたい。


ドル円の展望と目先のサポートポイント

今年の展望と下落局面で注目しておきたいサポートポイント
結論から先に述べると、23年のドル円(USDJPY)は下落トレンドの形成を予想する。

FRBは今年後半に景気リスクを重視した利下げに追い込まれる可能性がある。一方、日銀は今年の4月以降、新たな総裁の下で一歩ずつ金融緩和政策からの脱却に向けて動くことが予想される。これら金融政策の動向は、ドル円の重石となるだろう。

ドル円の新たなサポートの水準は日米の金利差、株式の動向、そしてエネルギー価格の推移が複雑に交錯しながら決まっていくだろう。 

現在のドル円は52週移動平均線(MA/131.78レベル)を完全に下方ブレイクしている。そして昨日は一時、節目の130.00を下方ブレイクし安値129.51レベルまで下落する局面が見られた。

目先の焦点は、ドル円が130.00の水準をローソク足の実体ベースで下方ブレイクするかどうか?そして130.00レベルがレジスタンスポイントとして相場の戻りを止めるかどうか?これらの点に注目したい。

上で述べた2つの状況が確認される場合は、ドル円の129.51(昨日の安値)の下方ブレイクと下落幅の拡大を予想する。

ドル円が130円以下の攻防へシフトする場合、テクニカルの面では2021年の安値と2022年の高値の半値戻し127.27レベルのトライとなるか?この点に注目したい。

一方、過去の推移を重視するならば、昨年の4月下旬から5月下旬にかけて相場をサポートした126円前半でひとまず反転するかどうか?この点に注目したい。

ドル円のチャート

ドル円のチャート チャート:tradingview / 週足(2021年~)

反発局面で注目しておきたいレジスタンスのポイント
一方、ドル円の反発局面では、52週MAの突破が焦点となろう(上のチャートを参照)。これに成功する場合は、昨年の最高値151.95レベルを基点とした短期レジスタンスラインの突破が次の焦点となろう。このラインは今日現在、133.50レベルで推移している。

ドル円が短期レジスタンスラインの突破にも成功する場合は、サポートからレジスタンスへの転換が確認されている134.50レベルまでの反発を想定しておきたい。

ドル円のチャート

ドル円のチャート チャート:tradingview / 日足(昨年10月~)

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