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FOMC議事要旨と各市場の反応 / ドル円とユーロドルの焦点

サマリー:「FOMC議事要旨に対する各市場の反応はまちまちだった。株式市場は年内のテーパリングを完全に織り込んでいないことが判明。一方、外為市場と米債市場は年内のテーパリングをある程度織り込んだ反応が見られた。このような状況のなか、ドル円とユーロドルの焦点は?」詳細はマーケットレポートをご覧ください。

FOMC議事要旨と各市場の反応

・FOMC議事要旨

米連邦準備理事会(FRB)は18日、連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨(7月会合分)を公表した。

多くのメンバーが、年内に量的緩和の縮小(テーパリング)開始の条件をクリアできること、そして年内のテーパリング開始が適当あると考えていることが判明した。
一方で、数人の参加者はデルタ株の感染拡大と労働市場の状況を考慮し、金融政策の支援がなお必要との認識を示した。

パウエルFRB内では年内のテーパリング開始について意見が分かれていることが判明したが、7月FOMC以降のFEDスピーカー達の言動を考えるならば、次回の雇用統計が良好な場合、9月21-22日のFOMCが政策の転換点となる可能性があろう。

・各市場の反応

FOMC議事要旨の内容を受け、米国の株式市場では主要3指数が下落した。この反応は、テーパリングが及ぼす影響を株式市場の参加者が完全に織り込んでいないことを示唆する動きである。

一方、米ドル相場のファーストリアクションは売りだった。しかし、すぐに買戻しが入った。FOMC議事要旨が公表される前の米ドル買い、公表後の米ドル売りという状況を考えると、一連の反応は年内のテーパリングを外為市場の参加者がある程度織り込んでいることを示唆する動きだったといえる。

米債市場では、長期金利と2年債利回りが狭いレンジで推移した。FOMC議事要旨に対する反応が限定的だった事実は、外為市場と同じく米債市場でも年内のテーパリングをある程度織り込んでいることを示唆している。


ドル円は上値の重い展開を予想

FOMC議事要旨に対する各市場の反応を考えると、目先のドル円(USDJPY)は、上値の重い展開を予想する。

年内のテーパリング観測はドル買い要因である。しかし米国の株式市場では、その影響を完全に織り込んでいないことが、昨日の下落で判明した。また、7月の住宅着工件数は153.4万件と6月の165.0万件から減少した。

米国の住宅市場の動向は、個人消費に大きな影響を与える。その個人消費を考える際に重要な指標が小売売上高であるが、7月のデータは予想外の低下となった。8月のデルタ株感染拡大の影響が考慮されていないことも考えると、米国の個人消費の伸びは短期的に抑制される可能性があろう。

米経済のエンジンである個人消費が抑制されれば、景気の回復が阻害されよう。さえない個人消費は米金利の上昇を抑制する要因となる。
よって、現在のドル円は米金利の持続的な上昇によるサポートは期待できず、かつテーパリングのリスクを意識した米株安による影響を受けやすい状況にある。

本日ドル円が上昇する場合は、110円台への上昇とそれを達成した後に110円台を維持できるかどうか?まずはこの点を確認したい。

110円台の維持に成功する場合は、短期レジスタンスライン(今日現在110.61レベル)のトライが焦点として浮上しよう。

一方、下値の焦点は、昨日相場をサポートした89日EMA(109.50レベル)で連日反転するかどうか?この点に注目したい。
逆に89日線を下方ブレイクする場合は、短期サポートラインが推移している109.14レベル、およびフィボナッチ・プロジェクション61.8%の水準109.06レベルの再トライを意識したい。

ドル円のチャート

ドル円のチャート

ついに1.17を割り込んだユーロドル 引き続き下値トライを警戒

ユーロドル(EURUSD)は昨日、ついに1.17の重要サポートポイントを下方ブレイクした。

FRBの政策転換、その影響による米株の下落リスク、そして中国経済の先行き不透明感などを考えると、現在は米ドル買いの圧力が高まりやすい状況にある。
昨日の1.17ブレイクは一時的であり、すぐに1.17台へと反発した。しかし上述した状況を考えるならば、ユーロドルは調整の反発を挟みながらも下値トライを意識する状況が続くと予想する。

今日は、1.17のレベルを再びブレイクするかどうか?そしてブレイクした後、1.17レベルがサポートからレジスタンスへ転換するかどうか?これらの点が焦点となろう。1.17がレジスタンスのポイントとして意識される場合、市場参加者に地合いの弱さを印象付けよう。

1.16台の攻防へシフトする場合は、昨日のレポートで指摘した1.1677レベルを視野に下落幅の拡大を警戒したい。

一方、米株高と金利の上昇が抑制される局面では、ユーロドルの反発が予想される。このケースでは、10日EMA(1.1746レベル)のトライが焦点となろう。

10日線の突破に成功すれば、レジスタンスラインとして意識されている21日EMA(1.1778レベル)のトライを想定したい。

これらEMAの突破に成功しても、短期レジスタンスラインを突破できない限り、1.16台の攻防シフトを常に意識しておきたい。

ユーロドルのチャート

ユーロドルのチャート

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