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変化する米金利と米ドル相場の関係 / FEDの対応が焦点に

今日のポイント:『2月以降、米金利と米ドル相場の相関性には変化が見られる。現在はリスク性の高い資源国通貨の買い圧力が高まっている。しかし、この状況が続かどうかは金利の上昇に対するFEDの対応次第となろう』。詳細はマーケットレポートをご覧ください。

変化する米金利と米ドル相場の関係

昨日の米債市場では、米金利が急騰する展開となった。長期金利(10年債利回り)は一時1.6%まで急騰した。

この動向を受け、米国の株式市場では割高感のある銘柄を中心に売り圧力が高まり、主要3指数は急落する展開となった。

そして外為市場では、リスク回避の米ドル買いと円買いの圧力が高まった。この動向自体は、これまで見られてきたトレンドパターンであり特に新鮮味はない。

現在、筆者が注目しているのは、2月に入ってからの米ドル相場と米金利の相関性に変化が見られることである。

この点を米ドル相場の騰落率(月初来騰落率)で確認すると、2月以降、米金利の上昇トレンドとは対照的に米ドル相場は主要通貨に対し総じて下落していることがわかる。

米ドル相場の騰落率:対主要通貨

米ドル相場の騰落率:対主要通貨

さらに上のチャートで注目すべきことが2点ある。

ひとつは、対日本円、スイスフランでは米ドル高となっていることである。これら通貨は、昨日のようなリスク回避の局面で買われる特性を持っている。この点は米ドルも同じである。
つまり、米金利が上昇トレンドにある状況下にもかかわらず、現在の外為市場は米ドル安の圧力が高まりやすい環境へシフトしている、ということである。

二つ目は、加ドルやオセアニア通貨といった資源国通貨の特性を持つ通貨が買われていることである。

下のチャートを見ると、2月以降、米ドル安/資源国通貨高のトレンドが確認できる。

二つのチャートの動向を総合的に考えるならば、『米金利の上昇→米ドル買い』というトレンドから、『米金利の上昇→景気回復の期待→資源価格の上昇→リスク性の高い資源国通貨買い』というトレンドへシフトしていることがわかる。

この動きは投資家のリスク選好スタンスの根強さを示しており、だからこそ、資源国通貨と比較して『安全資産』とされる米ドル、日本円そしてスイスフランへの売り圧力が高まっていると考えられる。

米ドル相場の騰落率:対資源国通貨

米ドル相場の騰落率:対資源国通貨

FEDの対応が焦点に

資源国通貨買いのトレンドが続くかどうか?この点については、米金利の上昇に対するFEDの対応が焦点になると筆者は考えている。

ここまでの米金利の上昇は景気回復を土台としている。それゆえ、リスク性の高い通貨が買われてきた。
しかし、米金利の上昇スピードが景気回復のスピードを超える場合、『景気の減速→資源需要の縮小』という懸念の方が市場で強く意識されよう。昨日はまさにその展開となった。

今後も昨日と同じ状況が発生するならば、その原因は巨額の財政政策とそれに伴う財政悪化の懸念となる可能性がある。

FEDは金融政策の限界を認識しており、それゆえパウエル議長は財政政策の必要性に言及してきた経緯がある。そして追加の財政政策を打つならば低金利の状況であることが望ましい。

米金利の行き過ぎた上昇は米国の景気にとってもFEDにとっても都合の悪い現象である以上、この動きに対してFEDがどのように対応してくるのか?今後はこの点が、外為市場のトレンドを大きく左右する重要な要因のひとつとなろう。

米長期金利のチャート

米長期金利のチャート

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