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ドル円とユーロ円の展望とチャートポイント

インフレリスクの後退と利上げペース減速の観測で外為市場では米ドル安が進行している。ドルインデックスが200日線をブレイクする場合、米ドル相場の先安観がさらに高まるだろう。ドル円とユーロ円の焦点は?注目のチャートポイントは?詳細はIG為替レポートをご覧ください。

利上げペースの減速と米ドル相場の先安観


【サマリー】
・FOMC議事要旨で裏付けが取れた米利上げペース減速の方針
・次のインフレおよび雇用関連の経済指標まで米金利の低下基調を想定しておきたい
・ドルインデクスの200日線ブレイクは米ドル相場の先安観をさらに高めよう
・ドル円は下落幅の拡大を警戒する局面にある
・ユーロ円はトライアングル下限(サポートライン)の攻防に注目


FOMC議事要旨と米利上げペース減速の方針

米連邦準備理事会(FRB)が23日に公表した11月1~2日開催の連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨では、多くの参加者が近いうちに利上げのペースを減速させることが適切になる可能性が高いと主張していたことが判明した。

今月10日の10月消費者物価指数(CPI)でインフレがピークアウトする可能性が高まったこと、そして直近の政策キーマン達の言動から各市場では利上げペースの減速観測が高まっていた。FOMC議事要旨の内容は、FRBがその方針(利上げペースの減速)へ傾いていることを裏付けた。

「インフレのピークアウト→利上げペースの減速」の思惑は、米債市場で利回りの低下圧力を強めている。米金利が低下トレンドを形成するかどうか?は、来週のインフレおよび雇用関連に指標次第である。それらの内容が判明するまで、米金利の低下基調が続くことを想定しておきたい。

米金利のチャート



ドルインデックスと200日線の攻防

米金利の動きに連動し、外為市場では米ドル安の展開が続いている。

米ドル相場のトレンドを示すドルインデックス(DXY)は、今年の米ドル高トレンドを象徴するトレンドラインを大陰線で一気に下方ブレイクしている。そして現在は200日線(MA)をトライするムードにある。

モメンタム(12日間)が低下トレンドへ転じ、かつゼロラインを下回る状況にあることも考えるならば、ドルインデックスの“200日線ブレイク”を想定すべき局面にある。

実際にドルインデックスが200日線を下抜ける場合は、米ドル相場の先安観がテクニカルの面でも意識されるだろう。

「米金利の低下基調→米ドル安」の状況は、日本円や欧州通貨(ユーロや英ポンド)のサポート要因である。

また、この状況は株式の上昇要因でもある。ゆえに、日本円や欧州通貨よりもリスク資産の動きと高い相関関係にあるオセアニア通貨(豪ドル / NZドル)が対米ドルで上昇する展開も想定しておきたい。

ドルインデックスのチャート


ドル円とユーロ円のチャートポイント

ドル円(USDJPY)

下落局面での焦点
上で述べた「米金利の低下基調→米ドル安」のトレンドを受け、ドル円(USDJPY)でもピークアウトのムードが高まっている。

テクニカルの面では、フィボナッチ・リトレースメント61.8%の水準をローソク足の実体ベースで下方ブレイクしてきた。また、モメンタム(12日間)も相場の地合いの弱さを示唆する状況(低下のトレンドに加えてゼロラインを下回る状況)にある。

米金利が低下基調にあること、また反発してもその幅が限定的となる可能性が高いことも考えるならば現在のドル円は、今月15日に付けた安値137.66レベルを視野に入れる展開を意識しておきたい。

ドル円がこのチャートポイント(137.66)レベルをもあっさりと下方ブレイクする場合は、フィボナッチ・リトレースメント76.4%の水準135.48レベルを視野に下落幅の拡大を想定しておきたい。


反発局面での焦点
一方、リスク回避(株安)の局面では、米ドルを買い戻す動きが見られるだろう。このケースでは、ドル円の反発を想定しておきたい。

しかし、上で述べた状況(米金利の低下基調→米ドル安)を考えるならば、ドル円の上昇幅は限られるだろう。

ドル円の反発局面で最初に意識すべきは、140円台への再上昇である。140.00手前には10日線(MA)が推移している。

ドル円が140円台への上昇に成功した後、この水準を維持する展開となれば、相場の戻りを止めた142.00レベルのトライが次の焦点となろう。今日現在、142.10台には21日線(EMA)が推移している。

ドル円のチャート



ユーロ円(EURJPY)

ユーロドルよりもドル円の動きに影響を受けるユーロ円
米ドル安にサポートされユーロドル(EURUSD)は1.04レベルで底堅さを維持している。

対照的にユーロ円(EURJPY)は、緩やかな下落トレンドを形成している。この動きは、現在のユーロ円がユーロドルよりもドル円の影響を受けやすい状況にあることを示している。

日足チャートでユーロ円のトレンドを確認すると、ユーロドルの上昇にサポート(下落の圧力を相殺)されながらも、短期レジスタンスラインを形成していることがわかる(21日線でも上昇が止められている)。

そしてモメンタムの動きは、ドル円のそれと同じである。そのドル円は、「米金利の低下基調→米ドル安」で下値をトライするムードにある。

よってユーロ円も、下値トライを意識すべき局面にあると言えるだろう。


焦点はトライアングル下限の攻防
ドル円の下落幅がさらに拡大する場合、ユーロ円は短期サポートラインの攻防が焦点となろう。このラインはトライアングルの下限でもある。今日現在、このラインは143.80レベルで推移している。

上で述べたように、ドル円が76.4%の水準(135.48レベル)を目指す場合、ユーロ円の“サポートラインのブレイク”を想定しておきたい。

上のケースでは、フィボナッチ・リトレースメント38.2%の水準142.67レベルが次の焦点として浮上しよう。この水準は、今月11日に相場をサポートした経緯がある。この時は、長い下ヒゲが示現しての反発となった。2度同じ展開となれば、142.60台が目先の重要サポートポイントになる可能性が高まるだろう。

ユーロ円のチャート


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