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外為市場の展望:2022年後半

2022年後半の外為市場は円高を予想。その理由は米金融引き締めと金利の上昇による株安懸念にある。円相場のトレンドを左右する今年の米国株の焦点は?116円台へ上昇してきたドル円の注目ポイントは?詳細はマーケットレポートをご覧ください。

出所:ブルームバーグ 出所:ブルームバーグ

外為市場の展望:2022年後半


【サマリー】

  • 22年後半の外為市場は円高を予想する
  • 円高の要因は米金融引き締めと金利上昇による株安の懸念
  • 雇用コストの上昇が企業業績の拡大とインフレの低下を阻む要因
  • 米金利の上昇はグロース株の下落圧力を高める要因
  • 22年の米国株は金融緩和相場から業績相場へ 決算が最重要テーマに
  • 今のドル円(USDJPY)は米金利にらみの展開

・結論

2022年前半の外為市場について筆者は、米ドル高優勢の展開を予想している。そう考える最大の理由は高止まりするインフレ(2%前後の物価目標までインフレが低下しない可能性)、パウエルFRB(以下FED)の金融引き締めとそのペースが加速する可能性、そして米金利の上昇にある。

しかし、今年後半の外為市場は、円高優勢の展開になると筆者は予想している。その要因は株安の懸念にある。


・雇用コストの上昇

米国のインフレが高止まりする要因のひとつに、雇用コストの上昇が挙げられる。

米国の雇用コストは昨年7~9月期(第3四半期)に1.3%へ上昇し、2001年以降で最大の上昇率となった。

雇用コストの上昇は、企業業績のネガティブ要因である。今年の米国株は、金融緩和相場から業績相場へシフトするだろう。よって決算が最重要のテーマとなるが、四半期毎の決算で雇用コストの上昇を吸収してなお、投資家の期待を超える業績を出し続けることができる企業は限られるだろう。

雇用コストが高止まりする場合は、インフレの低下を阻む要因となり得る。

アメリカ雇用コスト指数のチャート

アメリカ雇用コスト指数のチャート

・金融引き締めペースの加速、米株安そして円高

今年11月にアメリカでは中間選挙が控えている。雇用コストの上昇がネックとなり、政治問題にまでなっている高インフレが物価目標の2%前後まで順調に低下しない場合、FEDは金融引き締めペースを加速、具体的にはテーパリングの終了後すぐに複数回の利上げを行い、矢継ぎ早にバランスシートの縮小まで着手してくる可能性がある(またはそれを株式市場の参加者が懸念する可能性がある)。

FEDの金融引き締め、またはその加速は米国株にとってリスク要因である。特にハイテクグロース株は割高感が意識され、売り圧力に直面することが予想される。米株高をけん引してきたGAFAMさえも、決算をミスすれば容赦なく売られる展開が予想される。

また、バリュー株も決算を順調にクリアし、かつ強気のガイダンスを示し続ける銘柄だけが選好されると筆者は予想している。

2000年代前半と比べると、最近は「株安→円高」のパターンが崩れる局面が見られる。

しかし、昨年9月以降の「株安→円高」、「株高→円安」のトレンドを考えるならば株安、特に米国株の下落は円高圧力を高める最大の要因として意識しておきたい。

・早くも116円台の攻防となったドル円 次の焦点は?

昨日のレポートで取り上げたドル円(USDJPY)は、2017年1月以来となる116円台の攻防へシフトしている。

現在の上昇は、上で述べたFEDの金融引き締めとそれを意識した米金利の上昇にある。実際、米国の債券市場では、昨年に長期金利の上昇を何度も止めた1.7%の水準を視野に再び上昇している。さらに実質金利(10年)は-0.96%台と、昨年11月下旬以来となる水準までマイナス幅が縮小の傾向にある。

米債市場での長期金利上昇と実質金利のマイナス幅縮小は、ハイテクグロース株の割高(高PER)懸念を高め、4日のグロース株は総じて下落した。新興企業が多く上場するナスダック指数も下落した。しかし、ドル円は116円台を維持した。この状況は、現在のドル円が米金利にらみの展開であることを示唆している。

日本時間6日4時に公表されるFOMC議事要旨(12月開催分)が米金利の上昇圧力をさらに高める要因となれば、ドル円は昨日高値116.34レベルを突破し、117円台を視野に上昇幅の拡大が予想される。117.07レベルは、フィボナッチ・プロジェクション161.8%の水準にあたる。

一方、米株高の調整やNY原油の反落などで米金利が低下する場合は、ドル円の下落を想定したい。このケースでは116円台の維持、昨年高値115.50レベルのサポートポイントへの転換、そして10日線(SMA、今日現在115.11レベル)で反転するかどうか?が焦点となろう。

ドル円のチャート

ドル円のチャート

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