AI(人工知能)は、働き方や学び方に加え、旅行、医療へのアクセス、コミュニケーションなどのあり方を革新します。この記事では、注目の生成AI関連株5銘柄を紹介します。いずれも、企業の成長性や将来性などを総合的に考慮して選出しています。
生成AIとは、トレーニングに使われたデータを基に、質の高い文章や画像などのコンテンツを生成することができる深層学習(ディープラーニング)モデルのことです。
生成モデル自体は統計分析の分野で長年使われてきましたが、近年のディープラーニング技術の進歩により、画像や文章といった複雑なデータにも応用できるようになりました。
生成AIの主な活用分野は、以下の3つに分けられます
例えば、2025年にはAIを開発している米国企業のOpenAIが、生成AI「ChatGPT」を大幅に進化させ、画像を細かく解析したり、過去の会話内容を記憶してパーソナライズされた応答を提供したりすることが可能となり、大きな話題になりました。
純粋な生成AI銘柄は限られていますが、この革新的な技術への投資を考える投資家にとって、多くの有名企業がAI技術を活用し、生成AIへの投資を進めていることは注目に値するでしょう。
ここでは、注目のAI関連銘柄を5つご紹介します。価格と株価推移は2025年8月6日時点の引用です。過去の値動きは将来の株価動向を示すものではありません。
ソフトバンクグループは、生成AIの基盤構築と事業展開に本格的に取り組んでおり、中長期的な成長への期待が非常に高まっている企業です。特に、OpenAIとの大型提携やAIインフラ整備プロジェクト「Stargate Project」への巨額の投資は、大きな注目を集めています。ソフトバンクグループはこれにより、企業向けサービスからAIインフラまで幅広く展開できる体制を整えつつあります。
2025年3月期の決算では、売上高が7兆2,437億円(前期比+7.2%)、親会社の所有者に帰属する純利益は1兆1,533億円(前期は-2,276億円)と黒字転換を果たしました。主要投資先の株価上昇が業績回復に寄与し、自己資本比率も25.7%(前期は23.9%)とやや改善しています。
現在の株価は11,890円で、PBRは1.5倍となっています。なお、予想PERについては、連結業績の見通しが困難との理由から予想が公表されておらず、算出はできません。資産面(PBR)から見れば、やや割高だと言えるでしょう。
ソフトバンクグループは企業向けのAIサービス構築と世界規模のAIインフラ整備という両輪を回しており、生成AI分野において日本を代表する企業として今後も中長期的な成長が大いに期待されます。
楽天グループは「Rakuten AI」を中心に、生成AIをグループ全体に統合する戦略を進めており、中長期的に高い将来性がある企業です。楽天グループは生成AIを「AI‑nization(AI化)」というビジョンで推進しており、エージェント型AIツール「Rakuten AI」を無償で提供し始めるなど、ユーザー体験の質を根本から革新しようとしています。これにより、Eコマースや通信、金融などさまざまなサービスを横断的に高度化する基盤が整いつつあります。
2025年12月期第1四半期決算では、売上収益が5,627億円(前年同期比+9.6%)と増加、営業利益も-154億円(前年同期比は-332億円)と赤字が大幅に縮小しました。インターネットサービスとフィンテックセグメントが増収増益、モバイルセグメントも増収・損失縮小となり、全体として堅調な業績となりました。
一方で、親会社の所有者に帰属する四半期利益は-734億円(前年同期比は-423億円)と、国内スポーツ事業のコンサルティング契約解約や、過去に売却した子会社の債務の支払請求訴訟に係る引当金などによって拡大しており、今後の収益性向上が課題となっています。現在の株価は755.1円。予想PERは、業績予想が数値で示されていないため算出できず、PBRは約2.0倍です。資産面から見れば、やや割高だと言えるでしょう。
楽天グループは「エージェント型AI」のエコシステム構築と、企業向け生成AIソリューションの双方で生成AI活用を推進しています。これにより、特に楽天経済圏全体におけるサービス価値の向上が期待され、今後の成長余地は極めて大きいと言えるでしょう。
SCREENホールディングスは半導体製造装置を中心に事業を展開する企業です。特に、半導体ウエハ(半導体集積回路の基盤となる薄い円板)洗浄装置では世界一のシェアを誇ります。
現在、生成AIの普及やチップレット技術(複数の小型チップに分割し、それらを組み合わせて機能させる技術)の拡大により、微細化プロセス向けの装置需要が世界的に高まっています。ウエハ洗浄装置で高いシェアを持つSCREENホールディングスは、こうした最先端投資に不可欠な装置を提供している点が大きな魅力です。
2025年3月期の決算では、売上高が約6,253億円(前期比+23.8)、営業利益は約1,357億円(+44.1%)と、いずれも過去最高を更新しました。特に、主力の半導体製造装置事業はAI関連の先端ロジック半導体やメモリ向けの投資を背景に売上が堅調に伸び、台湾や中国向けの販売が好調でした。
現在の株価は11,915円、PERは約13倍、PBRは約2.7倍と、業績の力強さと比較して割安感があります。自己資本比率は約63%と、財務面も健全です。
SCREENホールディングスは成熟した企業でありながら、AIや先端半導体の波に乗るポジションを築いていることから、初心者にとっても興味を引く銘柄の一つと考えられます。
Nvidia(エヌビディア)は世界的な半導体メーカーであり、GPU(グラフィックス処理装置)を中心とするAIインフラの設計・提供をグローバルに展開しています。特に、生成AIの分野での使用を目的として設計されたGPU「Blackwell」は、高性能AIに広く採用され、注目を集めています。
2025年4月には中国市場向けに開発された高性能チップ「H20」の中国輸出が禁止されたことで、大きな損失の発生が予想されました。しかし、7月には米政権が規制緩和し、H20の輸出が再開され、株価も急騰を見せました。
今後の主な成長ドライバーとしては、中国市場への再展開や、データセンター・自動運転・ロボティクス分野への製品展開などが挙げられます。ただし、米中関係の悪化には、一定の注意が必要になるでしょう。
2025年4月期決算の売上高は約441億ドル(前年同期比+69%)、当期利益は約188億ドル(前年同期比+26%)となったものの、8四半期ぶりに過去最高益を更新できませんでした。現在の株価は178.26ドル、実績PERは約60倍、PBRは約55倍と、かなり割高感があります。とはいえ、中国市場への再展開やAIインフラ需要の拡大と、今後の成長余地は大きいと考えられます。
Nvidiaの株価はすでに高値圏にありますが、成長シナリオが崩れない限り、技術革新と需給の強さが中長期的なポテンシャルの基盤となっています。
AlphabetはGoogleを子会社に持ち、Google検索やGoogleマップ、YouTube、生成AIなど、多種多様なサービスを提供する世界的なテクノロジー企業です。近年は生成AIに積極的に取り組んでおり、自社開発のAIモデル「Gemini」は2025年に最新バージョン「Gemini 2.5」へと進化しました。このモデルはGoogle検索やクラウドサービス、Google Workspaceなどに広く組み込まれており、AI活用を支える「基盤企業」としての地位を確立しています。
2025年6月期(第2四半期)決算では、売上が964億ドル(前年比+13%)、純利益は281億ドル(前年比+19%)と、増収・増益を達成しました。中でも、顧客企業のAIへの需要がけん引し、クラウド部門の売り上げが32%増加と、成長を大きく後押ししました。検索広告が成熟しつつある中で、クラウドはAlphabetにとって最も強力な成長エンジンとなっています。
現在の株価は194.67ドルで、実績PERは約23倍、PBRは約7.3倍と、他の生成AI関連銘柄と比べれば相対的に割安感があり、安定性と成長性を兼ね備えた銘柄として注目されています。AIの上流から下流までを自社内で完結できる体制は大きな強みであり、今後もAI時代の牽引役としての活躍が期待できる企業です。初心者にとっても、Alphabetは身近で理解しやすい生成AI関連銘柄の一つとして挙げられます。
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