4月の取引におすすめの初心者向け日本株5選
第1四半期、日本の株価は好調に推移していましたが、米国の銀行危機を受けて大きく変動しました。今回は、新規トレーダーが検討すべき、最も有望な日本株をご紹介します。

第1四半期の日本株は、12月に日本銀行が実施した長期金利の上限調整による不確実性から完全に回復し、おおむね好調に推移していました。しかし、米国のシリコンバレー銀行(SVB)の破綻を発端に、株価の変動が激しくなりました。
テクノロジー関連のスタートアップ企業への融資に注力してきたSVBは、3月10日にカリフォルニア州の銀行規制当局によって閉鎖され、連邦預金保険公社(FDIC)の管理下に入りました。同行は2008年の金融危機以降に破綻した銀行としては最大規模です。その後、ニューヨークを拠点とするシグネチャー・バンクも閉鎖されました。さらに、3月16日には、米大手11銀行が破綻の可能性を懸念されていた米中堅地方銀行ファースト・リパブリックに対し、300億ドルの預金を合同で行うと発表しました。ヨーロッパでは、金融大手のクレディ・スイスを財務強化させるため、スイス国立銀行が最大540億ドルの融資に踏み切らざるを得ませんでした。3月19日、スイスの銀行大手UBSは、クレディ・スイスを約32億ドルで買収すると発表しました。
投資家は、一連の出来事を受けて連邦準備制度理事会(FRB)が積極的な利上げを行う可能性が低くなったと捉え、3月21・22日に開催される米国連邦公開市場委員会(FOMC)に注目しています。
日経平均株価は、SVB破綻が伝えられる直前の3月10日に28,144円で取引を終了しました。その後、銀行株やハイテク関連株の下落を主因に、3月20日現在で26,946円まで下落しました。
初心者トレーダーへのアドバイス
初心者のトレーダーは情報に恵まれている一方で、その豊富さに圧倒されることもあるでしょう。ここでは、トレーディングを始める際に考慮すべき点をいくつか紹介します。
一部のトレーダーは、見慣れた企業から取引を始める方が簡単だと感じています。身の回りにあるブランドやサービスを観察することで、そのビジネスがどのように展開されているのかを感じ取ることができるからです。知名度が低い小型株は、大きなリターンが見込めるかもしれませんが、入念な下調べが必要で、取引量も少ないことが多いでしょう。初心者にとって最も重要なことは、取引量が多く、流動性の高い銘柄を見つけることです。取引量の多い銘柄であれば、トレーダーは即座に売買できるので、利益を得るチャンスが広がります。
ここでは、初心者におすすめの銘柄を5つご紹介します。(株価・業績は2023年3月20日時点のものです)
- 三井物産(8031)
- アサヒグループホールディングス(2502)
- 楽天グループ(4755)
- 三井住友フィナンシャルグループ(8316)
- プレミアムウォーターホールディングス(2588)
1 三井物産
トレーダーにとって、日本の商社はやや魅力の乏しいイメージがありましたが、その意識は変わりつつあるようです。ウォーレン・バフェット氏が会長兼CEOを務めるバークシャー・ハサウェイは、2020年に日本の商社上位5社にそれぞれ投資し、2022年にはその出資額を増やしました。三井物産の事業は高度に多角化されており、金属資源、エネルギー、機械・インフラ、化学品、鉄鋼製品などを展開しています。中国経済の再開が追い風となり、同社の株価は3月9日に一時4,299円まで上昇しました。しかし、3月20日現在では3,712円まで値下がりし、年初来で3.66%下落しました。
2 アサヒグループホールディングス
日本最大のビール醸造会社であるアサヒグループホールディングスは、アルコール飲料のほか、ソフトドリンクや食品分野も展開しています。春の訪れとともに、お花見シーズンが到来する日本では、新型コロナウイルスが5類感染症に格下げされることもあり、今年も多くの人が桜の下でお酒を楽しむと予想されます。また、海外での中期的な重点戦略として、同社は欧州におけるプレミアムビールの普及や、東南アジアの成長市場への進出などを掲げています。株価は年初来で13.4%上昇しています。
3 楽天グループ
楽天は日本国内および海外でインターネットサービスを提供するほか、フィンテック、モバイル事業も展開しています。インターネットサービス事業では、「楽天市場」と並んで旅行予約サイトを展開しており、4月下旬から始まるゴールデンウィークに向けて事業が活発化する可能性があります。フィンテック事業では、「楽天ペイ」アプリ、クレジットカード、銀行、保険、証券などを手がけ、成長を見せています。同社の株価は現在618円で、52週高値の1,035円を大きく割り込んでいます。
4 三井住友フィナンシャルグループ
三井住友フィナンシャルグループは、日本の3大メガバンクの1つとして知られています。金融業界は政府の低金利政策に長年悩まされてきましたが、2022年12月の日銀の政策変更で見通しが改善し、投資家は金利上昇を期待して銀行株を購入するようになりました。しかし、好調だった第1四半期は、米国の銀行破綻が世界中の銀行株を圧迫したことで途絶えました。4月に植田氏が日銀新総裁に就任することで、銀行株のボラティリティが大きくなると予想され、それを利用した利益にも期待が高まります。3月10日、同行の終値は5,915円でしたが、その後、5,170円まで下落しました。
5 プレミアムウォーターホールディングス
プレミアムウォーターホールディングスは、ナチュラルミネラルウォーターを製造・販売しています。同社は、ミネラルウォーターを定期購入した顧客に対し、ウォーターサーバーを無償で提供しています。3月9日、同社は2023年3月期の期末配当予想を1株当たり49円(前回予想より38円増)とすることを明らかにしました。同社は今後も、業績に応じた配当を実施する予定で、投資家はこの方針と増配予想を好意的に受け止めています。株価は年初来で2.5%以上上昇しており、ボラティリティも大きいと言えます。
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