「売り」取引

「売り」取引のメリット

価格は、上昇の可能性があるのと同様に、下落する可能性があります。売りポジションの保有から取引をスタートする事により価格変動の方向に関わらず利益を獲得する事が可能です。「売り」取引には以下のようなメリットがあります:
 

下げ相場で利益を得る

「売り」取引により、市場が下落すると予想した場合でも利益獲得をねらうことができます。これにより、弱気相場でもポートフォリオの価値を増やすことが可能です。「売り」取引なしで下落市場から利益を得るのは、非常に難しいことと考えられています。

経済指標や財政問題の公表により、企業価値が減少することもあります。トレーダーは、このような市場変動に注目して、価格下落時に利益を得ようとする場合があります。
 

他の投資やポートフォリオを守る

ロングポジションを多数保有している場合、ショートポジションを保有することでそれらを守ることができます。これをヘッジと呼びます。

例えば、FTSE100の株をいくつも保有している場合、ポートフォリオに対する不利な変動に備えて、FTSE株価指数全体のショートポジションを保有するためデリバティブ取引を利用することができます。

ヘッジのメリットは、家や車に保険をかけるのと同様、ポートフォリオのリスクを最小限に抑えることが可能になることです。ヘッジは、リスクを増やすのではなく減らすのが目的であるため、投資とは異なります。

「売り」取引のメリット

下げ相場で利益を得る、または他の投資を守る

ヘッジの例

FTSE優良株の株価が上昇すると予想し株価が上昇すると予想し60,000英ポンドの買いポジションを保有しています。

FTSE先物の売りポジションを持つことで、株価が上昇しない場合のリスクを回避することにしました。FTSE先物は6000で取引されています。

株価指数が1ポイント値動きするごとに10英ポンドの損益が発生するFTSE100を空売り取引しました。つまり、ポートフォリオの価値と同額である60,000英ポンドの売りポジションを保有したということです。

数日後、金融マーケットにネガティブなニュースが流れ、株価が著しく下落しました。それにより、FTSE100は10%下落しました。主要優良株はすべて値を下げました。ここで取引中の価格を確認してみましょう:

市場が10%下落したため、ポートフォリオにおいて6000英ポンド分の損失を被りました。一方で、FTSEのショートポジションを買い戻して、600ポイントの利益(本例にあてはめると6000英ポンドの利益)を得ることができました。

ヘッジしなかった場合、保有するロングポジションにおいて6000英ポンドの損益を被っていました。ポートフォリオをヘッジしていたため、損失が相殺されました。

実際の取引では、保有するポートフォリオがFTSE100の株価指数と全く同じ比率で変動する可能性は低いということを忘れないでください。

注意点

保有している投資ポートフォリオ全体のリスク対してヘッジを行う目的で売り取引を行う場合は十分に注意する必要があります。

 

無限のリスク

理論上は、損失する可能性がある金額に制限はありません。思惑買いの場合、資産価値がゼロに達した時が最大損失となります。一方、思惑売りの場合、理論上は損失価格が永遠に上がり続けます。

最大損失を確実に制限するには、保有ポジションに ストップロスを付加することもできます。

コーポレートアクション

実際に株を保有することがない取引のため、株式配当金で利益を得ることはありません。逆に、実際は貸し手が株を保有しているため、株の貸し出し中に申告された配当金はすべて、貸し手に支払う必要があります。その他のコーポレートアクション、例えば株式分割や賞与などもショートポジションの価格に反映されます。

規制

株式取引や先物取引の際、「売り」取引できないことや、経済的理由から規制機関により貸し出し不可が宣言されることがあります。

例えば、多数の人が銀行業など特定の業種株を「売り」取引しようとした場合、トレーダーが株価下落を予想していると示唆することから、公衆の信頼に影響します。そのため、株主は積極的に株を売却し、結果、その資産の価格低下を助長します。

さらに、現在その株を保有している株主が誰も貸出しに応じない場合は借りることができません。