今日から明日にかけての米国イベントを注視

Market Overview

15日の海外外為市場は、円売り優勢の展開となった。この日の欧米株式は総じて堅調に推移。特に米国株式では、利上げペースの後退観測と原油高を背景にダウ平均が2営業日ぶりに過去最高値を更新した(終値:18,636.05)。「株高 / 原油高」を背景に外為市場ではクロス円を中心に円を売る動きが強まった。冴えない米指標データを背景としたドル安が継続したこともあり、ユーロ円は113.30手前まで反発。対ドル&ユーロで売り優勢の展開だったポンドも対円では130.50手前まで戻す局面が見られた。一方、ドル円は「ドル安 vs 円安」の展開となり、101円前半で上値の重い状況が続いた。

他の市場動向だが、原油先物相場(WTI9月限)は生産調整への期待を背景に大幅続伸(前日比+2.81%)。CRB指数も続伸し、185ポイント台を回復した。米金融政策の方向性に敏感な2年債利回りは0.73%まで上昇する局面が見られた。

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Analyst's view

15日に発表されたニューヨーク連銀製造業景気指数(8月)は2ヶ月連続で低下し、且つ今年5月以来3カ月ぶりにマイナスとなった(結果:-4.21 / 予想:2.00)。12日の小売売上高(7月)に続き市場予想を下回る内容となったが、ダウ平均は冴えない指標データを無視し過去最高値を更新。また、先週後半に反発基調へ転じた国際商品市況(CRB指数)の状況も鑑みるに、リスク選好の根底にあるのは「ドル高リスク」の後退だろう。下の比較チャート①&②を確認すると、米株(MSCI)とドルインデックスおよびCRB指数とのパフォーマンスが再び乖離傾向にあることがわかる。また、米株が過去最高値を更新しても米2年債利回りが0.75%でキャップされた状況が続いている点も考えるならば、「冴えない指標データ→米利上げペース後退観測→米金利の上昇抑制→ドル高リスクの後退→株高&原油高」が現在の市場のトレンドだろう。

ドル高リスクの後退が意識され続ける限り、15日のレポートで指摘した「金融緩和相場」は継続しよう。外為市場ではドル&クロス円での円売りの継続が想定される。一方、資源国&新興国通貨は買い優勢の展開を想定したい。
ドル安継続か否か、この点を見極める上で今週の重要な材料は、米指標データと連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨となろう。本日発表される住宅&インフレ関連指標が総じて市場予想を上回るならば、米国の景気回復期待が意識され株高を加速させる可能性が高い。しかし、明日のFOMC議事要旨で早期利上げ向けた議論が活発に行われていたことまでが判明すれば、米利上げ観測が再台頭することで「金融緩和相場」に冷や水を浴びせる展開が想定される。ドル高リスクの再台頭は株式市場と国際商品市況の圧迫要因、そして円高要因となろう。

ドル円は引き続き100.70-102.70のコアレンジ内での攻防を想定。「金融緩和相場」の継続を背景にレンジの上限を上方ブレイクしてもドル安圧力が相殺要因となることから、103円前半で推移している21日MA(今日現在103.20前後)までの反発が限界か。尚、このMAは7月21日高値107.49を起点とした短期レジスタンスラインと並行している。下値の焦点はレンジの下限100.70、厚いビッドが観測されている100.50そして心理的節目の100.00の順で想定しておきたい。


【比較チャート①】緑ライン:ドルインデックス 青ライン:米国株式(MSCI)

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【比較チャート②】緑ライン:ドルインデックス 赤ライン:国際商品市況(CRB指数)

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