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【2023年】外国為替取引(FX)に人気の通貨ペア

外国為替取引(FX)は、通貨資産クラスへの魅力的な投資方法です。ここでは、ユーロ/米ドルや米ドル/日本円など、FX取引で最も人気のある通貨ペアと、それらを変動させる主な要因をご紹介します。

forex 出所:ブルームバーグ

外国為替取引(FX)は、高いボラティリティと経済競争によって成り立つ魅力的な資産クラスです。しかし、どの通貨ペアが最も魅力的なのか、ご自身の条件に基づいて判断するのは至難の業です。ここでは、取引に人気のある通貨ペアとそれらを変動させる要因をご紹介します。

※各通貨ペアに関する市場の開場時間はグリニッジ標準時をもとにしています。英国はサマータイム制を導入しているため、毎年3月最終日曜日から10月最終日曜日の間は、表記時間より1時間手前になります。

ユーロ/米ドル

ユーロ/米ドルペアは、欧米の2大経済地域同士の通貨取引です。国際決済銀行(BIS)によると、同ペアは2022年に最も取引された通貨ペアでした。

なぜユーロ/米ドルを取引するのか?

この通貨ペアは、双方の地域経済の金融政策によって変動します。例えば、欧州中央銀行(ECB)や連邦準備制度理事会(FRB)の金融政策決定会合後、中央銀行議長の発言などが挙げられます。金融政策に影響を与える各国のインフレ率や労働市場報告も、今後の同ペアの需要に影響を及ぼす可能性が高いです。

同ペアは流動性が高く、2つの強い通貨に投機できるため、相場の大きな変動から利益を得る機会が生まれます。

ユーロ/米ドルを取引するのに最適な時間帯

同ペアの取引は一般的に、日本時間午後9時から午前0時の間に最も取引され、この時間帯はボラティリティが高まる傾向があります。

米ドル/日本円

米ドル/日本円は世界で最も取引されている通貨ペアの一つです。

なぜ米ドル/日本円を取引するのか?

FRBの金融政策を注視している人は、米ドル/日本円がFX取引に参入しやすいペアだと感じるでしょう。米国の金利が上昇すると、国債の利回りが上昇するため、相対的に円に対するドルの需要が高まります。新型コロナウイルスの大流行など、市場リスクが通貨ペアに影響を与えた事例もあります。

日本円は、ビッド・オファー・スプレッド(売り呼び値と買い呼び値の差)が狭く、流動性が高いため、一部のトレーダーから人気を集めています。

米ドル/日本円を取引するのに最適な時間帯

米ドル/日本円は、欧米両方の市場が開場している時間帯に最も多く取引されます。同ペアの取引に最適な時間帯は、日本時間午後10時から翌午前1時の間です。日本銀行の影響力を考えると、日本市場が開場するタイミングも適していると言えます。

英ポンド/米ドル

英ポンド/米ドルは世界最大の株式市場2つを結び付けていますが、近年はインドと中国の経済成長に伴い、その重要性は薄れつつあります。

なぜ英ポンド/米ドルを取引するのか?

ユーロや日本円と同様、英ポンド/米ドルも金融政策によって変動し、それぞれの通貨の需要を刺激します。同ペアはそれぞれの経済成長にも影響され、どちらかの国のGDP成長率が高まれば、その国の通貨に対する需要が高まります。

英ポンド/米ドルを取引するのに最適な時間帯

同ペアは米国と英国の両市場が開場している、日本時間午後5時から午後8時までと、午後9時から午前0時の間に取引するのが望ましいでしょう。この時間はスプレッドが狭くなる傾向があります。

豪ドル/米ドル

なぜ豪ドル/米ドルを取引するのか?

豪ドルは他の主要通貨とは異なり、中央銀行の金融政策や経済成長の影響をあまり受けません。

その代わり、豪ドルはコモディティ通貨とみなされています。オーストラリアは鉄鉱石、石炭、天然ガスなどの主要商品の輸出国であるため、これらの資源の市場価格は、豪ドルに大きな影響を与えます。これは、主要商品価格が下落すると、輸出収入が減少してオーストラリアの貿易収支が悪化することが予想されるからです。

豪ドル/米ドルは、豪ドル建てのリスクを補完・分散するために、関連商品とともにポートフォリオに入れて取引できます。

豪ドル/米ドルを取引するのに最適な時間帯

同ペアが最も取引されるのは、米国と英国の両株式市場が開いている日本時間午後10時から翌午前2時の時間帯です。

米ドル/カナダドル

なぜ米ドル/カナダドルを取引するのか?

豪ドル/米ドルと同様、米ドル/カナダドルはコモディティペアとして考えられています。カナダの主要な商品輸出には、原油、金、製材品などが挙げられます。

しかし、近年では米国がエネルギー商品の生産において自給率を高めているため、両国の関係は弱まっています。カナダは経済的にも地理的にも米国と密接な関係にあるため、同ペアはボラティリティにあまり左右されません。

豪ドル/米ドルのように、経済データや商品情報を投資に活用するトレーダーは、米ドル/カナダドルをより予測しやすいペアであると感じられるでしょう。

米ドル/カナダドルを取引するのに最適な時間帯

同ペアは、米国市場が開場している日本時間午後10時から翌午前7時の間に取引するのが望ましいでしょう。

米ドル/香港ドル

なぜ米ドル/香港ドルを取引するのか?

リスク志向が強いトレーダーは、エキゾチック通貨ペアを選ぶこともできます。エキゾチック通貨ペアとは、メジャーな通貨と発展途上国の通貨との間で取引される通貨ペアです。

このようなペアは、ボラティリティが大きく、大きな利益をもたらす可能性があるため魅力的です。これらの経済圏の金利が高ければ、FXトレーダーは大きな利益を得られます。しかし、ボラティリティが高いため、とりわけレバレッジを効かせたトレーダーには高いリスクが伴います。

米ドル/香港ドルはエキゾチック通貨ペアの一例です。取引量の少ない同ペアは、主に米国債の動きに反応し、大きなボラティリティが生じる可能性があります。

米ドル/香港ドルを取引するのに最適な時間帯

米ドル/日本円と同様、米ドル/香港ドルペアの取引に最適な時間は、米国と欧州の両市場が開場しており、流動性が最も高まる日本時間午後10時から翌午前1時の間です。

米ドル/人民元

米ドル/中国人民元は、2つの経済大国に基づく通貨ペアです。

なぜ米ドル/人民元を取引するのか?

同ペアは両国の経済規模から想像されるよりも取引量が少なく、通貨取引全体の5%未満にとどまります。

米国と中国の長期的な政治・経済関係の不透明さが続いているため、投機トレーダーはそこから利益を得ているようです。しかし、中国政府による為替介入により、人民元は米国と他のアジア通貨ペアよりも取引量が少なくなっています。

米ドル/人民元を取引するのに最適な時間帯

中国政府による通貨の管理により、市場のボラティリティは制限されています。しかし、米国と欧州の両市場が開場している日本時間午後10時から翌午前1時の間は流動性が最も高まるため、取引に適しているといえます。

どの通貨ペアを取引すべきか?
FX投資では、投資対象となる通貨ペアにたくさんの選択肢があります。投資を始める前に、通貨が取引されている市場や地域を含め、自分が精通している分野に目を向けることが大切です。

高いインフレ率と金利が依然として市場価格を変動させる中で、2023年も通貨ペアを取引するチャンスが数多くありそうです。

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