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注目のリチウムイオン電池関連の銘柄9選

世界のリチウム市場は、昨年暴落しました。業界再編をリードするリチウム生産関連銘柄9選と、リチウム需要と価格の見通しを紹介します。本記事で紹介する銘柄は時価総額に基づいて選定されています。

lithium battery 出所:ブルームバーグ

ボラティリティが高いリチウム市場の見通し

リチウムはクリーンエネルギーへの転換の鍵を握る材料で、ほとんどの電気自動車(EV)には欠かせない存在です。EVの販売増を受け、世界のリチウム需要は2023年から2029年の間に倍増するとの見通しを、オーストラリア政府は2024年3月に発表しています。

しかし、同レポートでは米国と欧州連合(EU)による中国製EVの輸入制限により、EVの普及が減速する危険性についても触れています。また、バッテリー技術の進化もリスクとなっています。豪産業・科学・エネルギー資源省は、「ナトリウムイオンバッテリーはリチウムを使用せず、リチウムイオン電池よりも安価である」と指摘しています。

2023年に起きたリチウム価格とリチウム関連銘柄の暴落は、ボラティリティが高くなる可能性を示しています。

以前には、リチウムの供給不足が価格の急上昇につながったこともありました。2020年11月からの約2年間で、リチウムを多く含むスポジュメン(リシア輝石)の価格は15倍となりました。価格上昇によって投資は活発となりましたが、米国とEUにおけるEV販売台数が期待以下だったことで、リチウム需要は予想を大きく下回るものとなりました。

リチウムが供給過剰となったことで、価格は急上昇する前の水準に戻り、特にコストが高いメーカーは減産を進めました。

豪産業・科学・エネルギー資源省は、減産によってリチウム価格は2024年から2025年の間に「ある程度回復」する可能性が高いとしています。同省はさらに、「2026年以降には代替電池技術がリチウムイオン電池の価格に圧力をかけ、リチウム価格が下落する可能性がある」とも指摘しています。

2024年に注目のリチウム関連銘柄9選

ここでは、2024年に注目のリチウムイオン電池関連の銘柄9選をご紹介します。過去の値動きは、将来の株価動向を示すものではありません。

  1. アルベマール(ALB.N)

  2. IGO(IGO.AX)

  3. ガンフォンリチウム(1772.HK)

  4. ライオンタウン・リソーシズ(LTR.AX)

  5. リチウム・アメリカズ(LAC.TO)

  6. ミネラル・リソーシズ(MIN.AX)

  7. リオティント(RIO.L)

  8. ソシエダード・キミカ・イ・ミネラ・デ・チリ(SQM.N)

  9. 天斉リチウム(9696.HKJ)

アルベマールは、時価総額・売上ともに世界最大のリチウム会社です。チリのアタカマ塩湖からかん水を蒸発させる同社の利権は、2044年1月1日に失効します。

同社は、オーストラリア最大のリチウム鉱山である西オーストラリア州グリーンブッシュ鉱山からリチウム鉱石を採掘する合弁事業を天斉リチウム社およびIGO社と共同し、その49%を所有しています。また、ウォッジーナ鉱山でリチウムを採掘するミネラル・リソーシズ社との合弁事業にも50%出資しています。他にも、米国ノースカロライナ州、アルゼンチン、ヨルダンでもリチウム採掘権を有しています。

また、サウスカロライナ州に13億ドルをかけて工場を建設中であり、完成すれば年間240万台のEV製造に必要な水酸化リチウムを生産できると試算しています。

IGOは、クリーンエネルギー産業用に鉱石の精鉱を生産しており、採掘鉱区はすべて西オーストラリアにあります。

同社は天斉リチウム社との合併企業である、Tianqi Lithium Energy Australia(TLEA)の株式を49%保有しており、TLEAはグリーンブッシュ鉱山の51%の権益を有しています(残りの49%はアルベマールが保有)。TLEAはまた、電池用リチウムを生産するオーストラリア初の精製工場の全権利も保有しています。クウィナナ工場では、グリーンブッシュ鉱山で探鉱されたスポジュメンを水酸化リチウムに加工しています。

ガンフォンリチウムは、リチウムの抽出・加工からリチウム電池の製造・再利用まで、リチウム資源の流通サイクル全般を網羅しています。

同社は、ソシエダード・キミカ・イ・ミネラ・デ・チリ(SQM)に次ぐ世界第2位のリチウム加工企業であり、オーストラリア、アルゼンチン、メキシコ、マリ、アイルランド、中国のリチウム資源に関与しています。また、マリオン山でのリチウムプロジェクトを推進するミネラル・リソーシズとパートナーシップを結んでいるほか、ピルバラ・ミネラルズ社の筆頭株主でもあります。

ライオンタウン・リソーシズは、西オーストラリアのキャスリーンバレーで大規模なリチウム鉱床を開発しており、2024年半ばの生産開始を予定しています。韓国発バッテリーメーカーのLGエナジーソリューションズ(LGES)や、自動車メーカーのテスラ(TSLA.N)やフォード(F.N)が、この鉱山から生産される最初の5年分のリチウムを購入する契約を結んでいます。

アルベマールは2023年に同社の買収を試みたものの、ハンコック(Hancock Prospecting)社が19.9%の株式を取得して阻止しました。同社の株式保有比率は両社が未だに大部分を占めています。

リチウム・アメリカズは、2023年に設立された新規リチウム開発企業であり、カナダのバンクーバーに本社を構えています。死火山の火口に位置する、北米最大のリチウム鉱床として有名なサッカー・パスの開発に従事しています。

ゼネラルモーターズ(GM.N)は昨年、同社に6.5億ドルを出資することで合意しました。その対価として、サッカー・パスからのバッテリー用炭酸リチウムの15年間の独占権を同社に提供しました。

バイデン米大統領によるリチウムの中国依存から脱却する取り組みの一環として、米国エネルギー省はサッカー・パスの建設費用29.3億ドルのうち、最大22.6億ドルを貸し付ける計画を立てています。同社は2028年にフル稼働に到達する目標を立てており、米国で年間80万台のEV生産に必要なリチウムを供給できるとしています。

ミネラル・リソーシズは、西オーストラリア州で鉄鉱石とリチウムを採掘し、リチウム鉱石を水酸化リチウムに加工しています。同社は3つのリチウム鉱山と隣接する加工工場の権益を持っています。 その内訳として、アルベマールとの合弁事業で同社が合弁を代表して操業しているウォッジーナ鉱山の50%、ガンフォンリチウムとの合弁事業であるマリオン鉱山の50%、そしてボールドヒル・プロジェクトの100%の権益を保有しています。

同社は2024年2月に、SQMとハンコックが買収を検討しているアズール・ミネラルズ(AZS.AX)の17%の株式を売却しました。

リオティントは、リチウムに期待を寄せている少数の鉱業大手の一社です。世界最大の鉄鉱石生産者である同社は、アルゼンチンでリンコンリチウム塩鉱床を開発しており、2024年末までにバッテリー用炭酸リチウムの生産開始を予定しています。

同社は鉱石の豊富な西オーストラリアの砂漠での事業も拡大しており、約13万ヘクタールの探鉱許可を申請しています。2023年11月には、探鉱会社のチャージャー・メタルズと西オーストラリアのジョンストン湖におけるリチウムプロジェクトに投資する契約を結びました。この契約により、同社は最大75%の権益を獲得することが可能となります。

ソシエダード・キミカ・イ・ミネラ・デ・チリ(SQM)はチリの鉱山・化学会社であり、世界最大級のリチウム生産会社です。同社の収益の多くは、アタカマ塩田から採掘されるミネラル豊富なかん水から成り立っています。かん水から炭酸リチウムを生産するのは、比較的安価かつ容易な方法とされています。

チリ政府は現在の契約が終了した後、同国のリチウム産業を国有化することを計画しており、同社のリース契約は2030年に満了します。2023年12月、同社とチリ国営銅公社のコデルコは、2025年から2060年までアタカマ塩湖でリチウムを共同開発することに合意しました。

同社はこのほか、オーストラリアでも事業を拡大しており、ピルバラ地域で重要なリチウム資源を発見したアズール・ミネラルズの株式をすでに19.4%保有しています。2023年12月、同社とハンコックは、アズール・ミネラルズの買収提案に合意しました。

同社の株主には株式の25.86%を保有する天斉リチウムが第2位に入っています。

中国発の天斉リチウムは、リチウムの採掘および加工において世界有数の企業です。同社はアタカマ塩湖を開発するSQMの株式を25.86%保有し、IGOとグリーンブッシュ鉱山で合弁会社を行うことで、世界最大級のリチウム資源の権益を2つ保有しています。また、中国国内にも鉱山と化学工場を複数所有しています。

これらの銘柄を取引するには

IG証券で口座を開設すれば、CFDで株式を簡単に取引することができます。

  1. 取引システムにログインし、個別株口座を選択します。
  2. 次に、取引したい銘柄名を検索し、取引チケット上で「買い」または「売り」を選択します。
  3. ロット数を選択し、「注文確定」で取引を確定します。

※詳しくは、株式CFDについてのページをご覧ください。または、コールセンターまでお問い合わせください。


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