【ポンドドル (GBPUSD)】今日の見通しとチャートポイント
9月の消費者物価指数(CPI)では、英国のインフレ圧力の根強さが確認された。しかし、ポンドドル(GBPUSD)は現在、21日線すら突破できず上値の重い展開が続いている。この状況を考えるならば、ポンドドルは下値トライを意識したい。目先、注目しておきたいチャートポイントは?詳細はIG為替レポートをご覧ください。
サマリー
・9月の消費者物価指数(CPI)で英国のインフレ圧力の根強さが確認された
・しかしポンドドルは、21日線すら突破できない状況にある
・今後、英中銀の利上げサイクル終了と米英の景況感格差が意識されることが予想される
・ポンドドルは、下落トレンドが続く展開を想定しておきたい
戻り売りを意識する状況が続く
ドル円(USD/JPY)とは対照的に、ポンドドル(GBP/USD)は下値トライを意識する状況にある。
9月の消費者物価指数(CPI)では、英国内のインフレ圧力の根強さが確認された。しかし、ポンドドルの上昇幅が限定的である状況は、近い将来の英中銀(BOE)の利上げサイクル終了と高インフレによる同国の景気悪化を外為市場の参加者が意識していることを示唆している。
ポンドドルのトレンドを日足チャートで確認すると、今日現在1.2181レベルで推移している21日線が強固な抵抗ラインとして意識されていることが分かる(下チャートの青ゾーンを参照)。この移動平均線すら突破出来ない状況は、ポンドドルの地合いの弱さを示唆している。
ポンドドルが21日線の突破に成功しても、下落基調を象徴するトレンドチャネルの上限(今日現在1.2300レベル)と反落リスクを警戒する必要がある1.2320レベルが控えている。
米債市場で利回りの高止まりと上昇が続いていること、そして今後は米英の景況感格差が意識される可能性が高いことも考えるならば、ポンドドルが反発しても戻り売りを意識する状況にある。
目先の焦点は1.21の下方ブレイク
今日もポンドドル(GBP/USD)の下落基調が続く場合、目先の焦点は1.2100レベルの攻防となろう。
10月に入り、この水準がサポートポイントとして意識されている。ゆえに、ポンドドルが1.21レベルを完全に下方ブレイクする場合は、今月4日の安値1.2038レベルを視野に下落幅が拡大するシグナルと想定しておきたい。
また、1.21ブレイク後に相場が反発する局面で、この水準(1.2100前後)がポンドドルの戻りを止める場合も、1.2038レベルを目指すシグナルになり得る。
ポンドドルのチャート:日足 23年5月以降
他に注目しておきたいチャートポイントは?
本日、上で取り上げたチャートポイント以外で注目したい水準を1時間足チャートとフィボナッチ・リトレースメントで探ると、反発の局面では38.2%の水準1.2184レベルと半値戻しの水準1.2214レベルが浮上する。前者の水準は21日線とほぼ同じ水準にある。後者の水準は、1.2220レベルとともに、レジスタンスゾーンを形成している(下チャートの赤ゾーンを参照)。
一方、ポンドドル(GBP/USD)が1.2100を下方ブレイクする場合は、昨日相場の下落を止めた1.2090レベルの攻防が焦点となろう。
1.2100の水準だけでなく、このサポートポイント(1.2090レベル)をも一気に下方ブレイクする場合は、1.2038レベルをトライする展開を意識したい。
ポンドドルのチャート:1時間足 10月10日以降
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