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FOMCの要点 / 外為市場は米ドル安の進行を警戒する局面に

パウエルFRBはインフレ抑制重視のスタンスを維持するも、米債市場は利上げサイクルの終了を意識する展開となった。FRBのバランスシートが再び拡大している状況も考えるならば、外為市場は米ドル安の進行を警戒する局面にある。ドルインデックス(米ドル相場)とドル円の見通しは?注目しておきたいチャートポイントは?詳細はIG為替レポートをご覧ください。

出所:ブルームバーグ 出所:ブルームバーグ

【サマリー】

・連邦公開市場委員会(FOMC)の要点
・利上げサイクルの終了を意識する米債市場
・外為市場は米ドル安のさらなる進行を警戒する局面に
・ドル円は130円割れを警戒


連邦公開市場委員会(FOMC)の要点

FOMC声明

連邦準備理事会(FRB)は22日に開いた連邦公開市場委員会(FOMC)で0.25%の利上げを決定し、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を4.75-5.00%とした。FOMC声明では、物価が依然として高い水準にありFOMCはインフレリスクを引き続き注視しているとし、インフレ抑制重視の姿勢を示した。また、アメリカの銀行システムについては健全で回復力があると指摘した。

パウエルFRB議長の会見

連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は定例記者会見で、FOMC参加者が年内に利下げへ転換することを想定していないこと、必要であれば想定より高い水準の利上げの可能性に言及した。また、アメリカの銀行システムについては、声明文で示された内容と同じく健全で強靱と指摘した。

23年末のFF金利予想(ドットプロット)

FOMCメンバーが想定する23年末のFF金利の予想中央値は、前回(22年12月の予想)と同じ5.1%だった。一方、24年のそれは4.1%から4.3%へ0.2ポイント引き上げられた。


パウエルFRBはインフレ抑制重視の姿勢を維持したが

各市場で捉え方に違いが見られた

パウエルFRBは、インフレ抑制重視の姿勢を維持した。しかし、市場によってパウエル発言についての捉え方に違いが見られた。
パウエル会見を受け米債市場では、金融政策の方向性を織り込んで動く2年債利回りが4%の水準を下抜ける展開となった。5年債と10年債の各利回りも低下した。これらの動きは、利上げのサイクルが終了に近づいていることを意識する動きと捉えることができる。

また、短期金融市場では、年内の利下げを織り込む状況に変化が見られなかった(下のラインチャートを参照)。パウエルFRBと市場の間には、今後の政策動向についての思惑に違いが見られる。

FF金利の予想推移

FF金利の予想推移 出所:OIS市場とブルームバーグのデータ / 23日7時30分時点


米金利の低下を受け外為市場では米ドル安の展開となった。

米ドル相場の方向性を示すドルインデックス(DXY)は、IG為替レポートで取り上げたサポートポイント103.00を大陰線で下方ブレイクし、フィボナッチ・リトレースメント76.4%の水準102.01レベルを試す動きが見られた。国際商品市場では米金利の低下とそれに伴うドル安を受けNY金が急反発し、再び節目の2,000ドルを目指すムードにある。

一方、米国株はパウエル会見を受け下落幅が拡大した。主要な株価指数は下落して引けた。米債市場とは違い「インフレ抑制重視=利上げ継続」の方を強く意識する展開となった。

ドルインデックスのチャート

ドルインデックスのチャート TradingViewの日足チャート:年初来


23日以降の動きに注目

米金利が低下しても米国株が下落した主因は、玉虫色となったFOMCイベントにあると考えられる。

確かにパウエルFRB議長は、インフレの抑制を重視する姿勢を維持した。しかし、最新のドットプロットではFF金利の予想中央値(23年末)が5.1%で据え置かれた。パウエルFRB議長は必要なら追加の利上げについて示唆したが、現状ではあと1回で今回の利上げサイクルが終了することになる。金融システム不安などの経済・金融情勢によっては、今回の利上げが最後となる可能性も否定できない状況にある。

23日以降、各市場の参加者は今回のFOMCイベント全般の内容を精査するだろう。FRBのバランスシートが再び拡大しているタイミングで米金利の低下が続く場合、外為市場では米ドル安が加速するだろう。上で述べたドルインデックス(DXY)の動きは米ドル安を警戒する必要があることを示唆している。


ドル円は130円割れを警戒する局面に

今後、米ドル安が進行すると想定する場合、ドル円(USDJPY)の下落を意識する局面が多く見られよう。

目先のドル円は、フィボナッチ・リトレースメント76.4%の水準130.40レベルの攻防に注目したい。

米金利が低下しても米国株が下落する場合は、リスク回避の円高圧力が最も高まるだろう。このケースでのドル円は130.40(76.4%戻し)を下抜けるだけでなく、節目の130.00ブレイクの可能性を高めるだろう。

一方、ドル円が反発しても、レジスタンスラインとして相場の戻りを止めている50日MA(132.54レベル)をローソク足の実体ベースで突破しない限り、130円割れを意識する状況が続くと予想する。

ドル円のチャート

ドル円のチャート TradingViewの日足チャート:年初来

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