コンテンツにスキップする

テクニカル分析

レッスン 10 / 11

移動平均線を使う手法


移動平均線を理解したら、次にどうやって移動平均線を取引に活用していくか、実際の使い方を見ていく必要があります。このレッスンでは、移動平均線からどのようにシグナルを読み取り、相場の動きを予測するのかを見てみましょう。

移動平均線を使ってトレンドを読む

上昇トレンドでは、通常、短期移動平均線の方が長期移動平均線よりも価格を反映するタイミングが早くなるため、移動平均線が価格と連動して上昇を示します。下図の英ポンド/米ドルの4時間足チャートで見ると、上昇トレンド中は、上から10日単純移動平均線、20日単純移動平均線、50日単純移動平均線の順番に並んでいます。

【線の説明】
10日移動平均線=薄紫
20日移動平均線=紫
50日移動平均線=ピンク

下降トレンドでは、通常、その逆になります。下図のユーロ/米ドルの日足チャートにあるように、下降トレンド中は、上から50日指数平滑移動平均線、20日指数平滑移動平均線、10日指数平滑移動平均線の順番に並んでいます。

【線の説明】
50日移動平均線=紫
20日移動平均線=薄紫
10日移動平均線=ピンク

ただし、完全にこのトレンドが続くとは限らず、途中で移動平均線がクロスすることがあります。上記の例で50日移動平均線が10日、20日移動平均線にクロスしているようにです。これは価格の反映のタイミングが各線で異なるためです。

移動平均線のクロス(交差)

英ポンド/米ドルの4時間足チャートに戻りましょう。50日移動平均線は今回省略します。

【線の説明】
10日移動平均線=薄紫
20日移動平均線=紫

前に見たように、通常、10日移動平均線は20日移動平均線よりも、上昇トレンドではより短期間の価格の動きを反映するために上の方に位置し、下降トレンドでは下に位置します。また、2つの移動平均線がクロスしたポイントは、トレンドの転換点を示唆しており、取引のエントリー(仕掛け)やエグジット(手仕舞い)の良いタイミングであることが伺えます。一般的に短期の移動平均線が長期の移動平均線を下から上に抜けたところが買いにふさわしいタイミング(エントリー)であり、短期の移動平均線が長期の移動平均線を上から下に抜けたところでは手仕舞いにふさわしいタイミング(エグジット)と考えられています。

上図の英ポンド/米ドル相場で言うと、5月6日にクロスしたところで、上昇トレンドへの転換を予測してロングでエントリーし、5月17日に再びクロスしたところでエグジットします。もし、この戦略に従って取引をしていれば、かなりの利益が得られたことになります。

しかし、この手法は、明確なトレンドがない場合はうまく機能しません。横ばいの相場では出現するクロスをシグナルとして取引しても、なかなか利益を上げることが難しいと考えられています。

移動平均線をサポート・レジスタンスとして使う手法

移動平均線を、トレンドやチャンネルと同様に、動的サポートラインまたは動的レジスタンスラインとして使うことも可能です。自分でサポートラインもしくはレジスタンスラインを引く必要がないという利点があります。もう一度、ユーロ/米ドルの日足のチャートを見てみましょう。移動平均線は、今回は10日移動平均線のみです。

下降トレンドの大部分の期間で、10日移動平均線がレジスタンスとなっています。9月の中旬に、ユーロ/米ドルはレジスタンスを大きくブレイクしましたが、結局、ダマシとなり、9月の下旬、さらに10月へと下降トレンドを継続します。

こうしたダマシを避けるために、多くのトレーダーが複数の移動平均線を同時に使います。チャートに50日移動平均線を加えてみると、10日移動平均線をブレイクした9月中旬の一時的な反騰は、50日移動平均線の下に押さえ込まれています。

また、12月初旬に、10日移動平均線が50日移動平均線を下から上に大きく突き抜けており、11月から12月初旬にかけてのレンジ相場が終わり、上昇トレンドへ転換していく強いシグナルとなっています。

次のレッスンでは、予測の精度を上げていくために、移動平均線の選び方、さらに他のテクニカル分析ツールとの併用が重要になることを説明していきます。

まとめ

  • 上昇トレンドでは、通常、価格反映が早い(短期)移動平均線の方が価格反映が遅い(長期)移動平均線よりも上の方に位置します。下降トレンドでは、通常、その逆になります。
  • 移動平均線のクロス(交差)は、相場転換の可能性を示す重要なシグナルです。
  • 移動平均線は、動的サポートラインまたは動的レジスタンスラインとしても使うことができます。
レッスン完了