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半導体株の勢いどこまで? 日経平均史上最高値 株価急上昇の裏に不安も

日経平均の34年ぶりの記録更新は半導体株の上昇が原動力。AIブームへの期待の大きさの反映だが、供給能力などへの不安もくすぶる。

半導体株の勢いどこまで? 日経平均史上最高値 需要急拡大の裏に不安も 出所:ブルームバーグ

日経平均株価の22日の史上最高値更新は半導体株の急騰が原動力となった。半導体製造装置を手掛けるSCREENホールディングスの株価は2024年に入ってすでに7割近く値上がりしており、他の銘柄とともに日経平均の約34年ぶりの記録達成を後押し。22日はアメリカの半導体大手NVIDIA(エヌビディア)の人工知能(AI)ブームを背景にした好決算が一気に投資家心理を強気に傾かせた。ただし今後は半導体需要の急拡大に供給量が追いつかなることも考えられるほか、株価の割高感も出てきた。相場のムードは明るいものの、日経平均の急上昇の反動への懸念もくすぶりそうだ。

日経平均は3万9098円で史上最高値を34年ぶりに更新

日経平均(N225)の22日の終値は3万9098.68円。1989年12月末につけた3万8915.87円を上回り、終値ベースでの史上最高値を塗り替えた。日経平均は2023年の1年間で28%上昇。さらに2024年に入っても17%の値上がりをみせ、一気に34年ぶりの記録更新を果たした。

日経平均の値上がりの原動力となったのは半導体株の急騰だ。なかでもSCREENの株価(7735)は2023年に2.82倍となり、さらに2024年に入ってからも67%上昇という破竹の勢いを示してきた。株価上昇はSCREENが10月末に2024年3月通期決算の見通しを上方修正したことで加速。1月末にも再度見通しが引き上げられ、業績の好調さを印象づけた。半導体試験装置のアドバンテスト(6857)や、半導体製造装置の東京エレクトロン(8035)の株価も急伸している。

日経平均株価と日本の半導体関連銘柄の株価の比較

日経平均の史上最高値更新の最後の一押しはエヌビディアの好決算

半導体株の好調さの背景には、世界中で熱を帯びているAIブームがある。2022年11月に人間と対話するようにして高度な文章を紡ぎ出す生成系AI「ChatGPT」が公開されると、マイクロソフト(MSFT)やアマゾン・コム(AMZN)、アルファベット(GOOGL)などによるAIサービスの開発競争が激化。AI開発に不可欠な、無数の計算を超高速で処理できる半導体への需要が急増した。高性能半導体の設計に強みを持つエヌビディア(NVDA)の株価は2023年に3.4倍となり、2024年も22日終値段階で58.59%上昇している。

日経平均の史上最高値更新への最後の一押しとなったのも、21日午後(日本時間22日早朝)に発表されたエヌビディアの2023年11月-2024年1月期決算だった。総収入は前年同期比3.7倍。2-4月期の見通しについても市場予想を超える数字が示された。エヌビディアの好業績は半導体への需要の強さを示しており、日本の半導体関連株にも強い追い風になった。SCREENの株価上昇はエヌビディアに劣らない勢いでもある。

日本とアメリカの半導体企業の株価の推移

半導体企業の成長ペースは減速していく可能性も

ただし半導体企業の成長ペースは今後、減速していく可能性がある。エヌビディアの11-1月期の総収入は前期比でみれば22.0%増。2-4月期の見通しは前期比8.6%増の水準で、低下傾向がみてとれる。ジェンスン・ファンCEOは決算会見で、「需要はわれわれの供給能力よりも大きい状態が続く」と言及。新たな製品を投入する際、供給能力をゼロから大きな規模にまで高めることは「一夜のうちにはできない」と述べた。一方では、供給能力は全体として高まっていることも強調したが、勢いづく需要に応えきれていない状況をうかがわせた。

また、日本の半導体関連株の一部には割高感も拭えない。LSEGのデータによると、株価の水準と今後12か月の予想収益から算出される株価収益率(PER)はアドバンテストやレーザーテックが50倍程度。東京エレクトロンの予想PERも40倍程度だ。いずれもAIブームの本家といえるエヌビディアの32倍程度を上回っている。

今後、AIや半導体への需要が急拡大し続けたとしても、供給が追い付かなければ企業業績の収益にはつながらない。また経済の見通しが不透明になれば、ハイテク企業のAI投資にブレーキがかかり、需要が一気に冷え込む可能性もある。日経平均の史上最高値更新は期待に支えられている部分も大きいだけに、今後、先行きの不透明感が増していくことも考えられそうだ。


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