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大統領選まで残り1年、年末商戦に不安なし?

米国ウィークリー2019年11月6日号

Source: Bloomberg
  • 11月下旬から始まる年末商戦に向けて米国経済の消費が力強さを示しているように見える。11/1発表の10月雇用統計が好調な内容だったことからダウ工業株30種平均株価(NYダウ)は続伸。7-9月企業決算が市場予想を上回る傾向であることや米中貿易交渉の部分合意に係る調印に向けた最終調整が順調に進んでいると伝えられたこともあり、NYダウは11/4に史上最高値を更新した。10月雇用統計はゼネラル・モーターズGMのストライキの影響が心配されたが、非農業部門雇用者数が12万8千人増と市場予想を上回り、平均時給も前年同月比3.0%増と雇用情勢の底堅さが賃上げを支えていることを示した。小売業や運輸・倉庫業などで年末商戦を控えて雇用を積み増す動きが見られた。
  • 今年の相場の特徴として米中摩擦のリスクから市場予想が慎重になり過ぎる傾向にあることが挙げられる。1-3月決算、4-6月決算ともにEPS(1株当り利益)は市場予想ほど悪化しなかったことから米国株式市場は決算発表が終盤を迎える5月および8月の月初に高値圏で推移したが、その後にトランプ大統領による追加制裁関税発表によって株価が下落に転じた。現在も7-9月決算発表が終盤を迎え、トランプ大統領の対中国強硬策が「2度あることは3度ある」となるのか、あるいは「3度目の正直」で米中首脳会談による部分合意への署名、および12/15実施予定のスマートフォンやノートPCなどへの追加関税「第4弾」の廃止・先送りといった緩和策に繋がるのか、重要な分岐点を迎えていると言えよう。
  • その一方、2020年の大統領選まで残り1年となり、民主党のペロシ下院議長がトランプ大統領のウクライナ疑惑をめぐる公聴会を11月中に開く方針を明らかにした。公開の場で弾劾訴追への支持拡大を求め、大統領選挙戦を優位に進めたい意図が感じられるが、トランプ大統領は中国による農産物購入拡大を含む対中貿易部分合意の署名を穀倉地帯であるアイオワ州での開催を検討するなど、現職のメリットを最大限に活用した選挙戦略を進めると考えられ、トランプ大統領の優位は容易には崩れそうにないに見える。しかし、民主党も本命候補が絞られる過程でより現実的な政策へと収斂され、かつてのクリントン氏やオバマ氏のように当初は下馬評に上がらなかった強力な候補が現われる可能性もあろう。年末商戦が堅調となるのか、追加制裁関税「第4弾」が緩和されるのか、トランプ大統領の弾劾に係る疑惑は深まるのか、民主党の強力な本命候補が現われるのかなど米国政治・経済の動向には目が離せないだろう。(笹木)

■S&P500業種別およびNYダウ構成銘柄の騰落率(11/4現在)

■主な企業決算の予定

●11月6日(水):コティ、バルカン・マテリアルズ、AES、ブロードリッジ・フィナンシャル・ソリューションズ、CVSヘルスヒューマナ、CBREグループ、シールド・エアー、WECエナジー・グループ、ホロジック、アンシス、エクスペディア・グループ、ファイサーブ、センチュリーリンク、アトモス・エナジー、トリップアドバイザー、アルベマール、マラソン・オイル、エバーソース・エナジー、フリートコア・テクノロジーズ、クアルコム、アライアント・エナジー

●11月7日(木):センターポイント・エナジー、ノーブル・エナジー、カーディナルヘルス、アメリソースバーゲン、エアープロダクツ・アンド・ケミカルズ、ハンティントン・インガルス・インダストリーズ、ピナクル・ウエスト・キャピタル、NRGエナジー、ジョンソンコントロールズインターナショナル、デンツプライ・シロナ、ニールセンHDゾエティス、ディスカバリー、ノルウェージャンクルーズラインHDラルフローレン、EOGリソーシズ、アクティビジョン・ブリザード、メトラー・トレド・インターナショナル、シマンテック、テイクツー・インタラクティブ・ソフトウエア、ザ・ウォルト・ディズニー・カンパニーブッキングHD、ニューズ・コーポレーション

●11月8日(金):デューク・エナジー、アメレン

●11月11日(月):DXCテクノロジー

主要イベントの予定

●11月6日(水)

・シカゴ連銀総裁が講演、ニューヨーク連銀総裁が質疑応答に参加、フィラデルフィア連銀総裁が講演

・ユーロ圏総合・サービス業PMI(10月)、ユーロ圏小売売上高(9月)、独製造業受注(9月)

●11月7日(木)

・ダラス連銀総裁が講演、アトランタ連銀総裁が講演

・英中銀が政策金利発表・インフレ報告・カーニー総裁が記者会見、ECB経済報告

・ユーロ圏財務相会合(ユーログループ)、欧州委員会経済見通し

・新規失業保険申請件数(11月2日終了週)、消費者信用残高(9月)

・独鉱工業生産(9月)、中国外貨準備高(10月)、フィリピンGDP(7-9月)

●11月8日(金)

・サンフランシスコ連銀総裁が講演

・EU財務相理事会

・卸売在庫(9月)、ミシガン大学消費者マインド指数(11月)

・中国貿易統計(10月)

●11月9日(土)

・ベルリンの壁崩壊から30年

・中国CPI(10月)、中国PPI(10月)、中国経済全体のファイナンス規模、新規融資、マネーサプライ(10月分、15日までに発表)

●11月10日(日)

・スペイン総選挙、ルーマニア大統領選挙(決算投票の場合は11月24日)

●11月11日(月)

・ベテランズデーの祝日のため休場

(Bloombergをもとにフィリップ証券作成)



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