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金融市場と金融商品

レッスン 3 / 10

株式とは?

皆さんがトレーディングや投資の話をしている時、多くの場合、金融商品を取引する最もポピュラーで伝統的な方法である株式について話しているのではないでしょうか?これは、特に個人投資家について言えることでしょう。

前のレッスンで見てきた通り、年金プランに加入している場合はかなりの確率である程度の割合をなんらかの株式に投資している可能性があります。ここでは、株式とは何か、どのような仕組みの投資なのかについて解説していきます。

株式とは?

1株は企業の所有権の一部を示す単位です。

例えば、ある企業の価値が10億円で200万株発行した場合、1株の価格は10億円÷200万株で500円となります。株価が変動すると、それに伴い会社の全体の価値も変動します。株式に投資する場合、一般的には株価の上昇を期待し購入時よりも高い価格で売却することで利益獲得を狙います。

練習問題

ABC社の時価総額が現在200,000,000円(2億円)だとして、1,000,000(100万)の株式が市場に出回っているとします。1株あたりの株価はいくらになるでしょうか。

正解

不正解

株価=200,000,000円(時価総額)÷1,000,000(発行済み株式総数)=200円(株価)となります。
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なぜ、企業は株式を発行するのか?

企業は資金調達のために株式を発行します

投資家にその企業の一部を購入させることで、経営者は資本を調達し事業に投下することができます。例えば、他の分野への事業拡大のため、あるいは新製品発売のために新たな資金が必要になる場合などが考えられます。

資金を上手く利用し、結果的にその企業が利益を上げた場合、株価は上昇し、企業価値も上昇します。つまり、企業と株主は互いに強く依存しあっていることになります。企業には株主からの資金調達が必要ですし、また株主は企業が株主からの投資を元手に事業を拡大し、利益を上げることを望んでいます。

なぜ、株価は変動するのか?

株価は何ヵ月も非常に安定したままの場合もあれば、急激に変動する場合もあります。株価の変動率をボラティリティといいます。

株価の上下変動は基本的に、需要と供給の法則によって決まります。株式の買いが売りを上回った場合、その株式を求める数が多い(「需要」が「供給」を上回っている)ため、必然的に株価は上昇します。逆に、供給が需要を上回っている場合、株価は下落します。

需要と供給のレベルが価格変動に与える影響

需要と供給は、多くの要因の影響を受ける可能性がありますが、特に以下の2つが大きな要因です。

収益

収益とは事業によって生じる利益です。一般的に、収益が予想以上に大きい場合には株価は上昇し、収益が落ち込むと下落します。企業は、一定の期間を定め、通常は四半期、半期あるいは年度ごとに収益を発表します。企業の株価は収益発表前後に、特に数値が予想を大きく上回った、あるいは下回った場合などに激しく変動します

IG証券では経済カレンダーを参照して、特定の企業がいつ決算を公表するかを確認することができます。

センチメント

景況感、ムードまたは投資家の感情といったセンチメントは株価に影響を与えるもっとも複雑で重要な要因と言えます。株価は、企業の将来業績に強く反応する傾向があり、業界の規制動向や企業の経営方針への信頼度、あるいは景気動向や経済の健全性など様々な要因に影響を受けます。

まとめ

  • 株式は企業の所有権の単位です。
  • 企業は、株式を発行して資金を調達し、その資金を事業に投資します。
  • 株価は、需要と供給、業績および市場の景況感の影響を受けます。
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