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取引計画とリスク管理

レッスン 8 / 8

デイトレーディング&スキャルピング

デイトレーディング

デイトレーディングでは、同日に少数の取引が実行・清算されます。

デイトレーディングでは、オーバーナイトでポジションが保有されることはありません。その値動きが激しく、例えば、就寝中だったり、原資産の取引市場が閉まっているなどの理由で、手仕舞いが難しかったり不可能になったりすることがあるからです。つまり、デイトレーダーは、終日銘柄の値動きをモニターし、理想的な市況が訪れるのを待ってポジションを取り、清算するのです。

つまり、デイトレーディングは時間との勝負となり、トレーダーは定期的に市況やニュース、データを確認し取引の好機や売却戦略を探ります。多忙を極めている人、フルタイムの仕事についている人は、デイトレーディングで成功するために、銘柄の動きのモニタリングや分析に十分な時間を充てることができるか検討する必要があります。

デイトレーダーは、ファンダメンタル分析ではなく、チャートパターンや指標から取引の強いシグナルを読み取ることが可能となるテクニカル分析に頼る傾向があります。デイトレーディングを実行する場合、経済イベントは市場のボラティリティに直接的な影響をもたらし、投資家心理や騰勢が大きく変わることになることがあるので、日々どのようなイベントがあるのかを理解しておくことも重要になります。

練習問題

「はい」か「いいえ」でお答えください

デイトレーダーはポジションを一晩保有すること(オーバーナイト)を好まない傾向にあります。
  • a はい
  • b いいえ

正解

不正解

答えをみる

練習問題

「はい」か「いいえ」でお答えください

デイトレーディングにおいては、チャート分析よりもファンダメンタル分析が好まれます。
  • a はい
  • b いいえ

正解

不正解

デイトレーディングにおいては、ファンダメンタル分析ではなくより短期の分析に適しているチャート分析が好まれます。
答えをみる

スキャルピング

スキャルピングは短期の取引スタイルで、1日に数十、あるいは数百の取引を実行します。各取引は通常、数秒単位から長くても数分で完了します。

スキャルピングは、取引を実行しほんの少しでも値が有利な方向に進んだら取引を清算する、つまり各取引で僅かな利益を確定させるという原則がその背景にあります。相場が不利な方向に動いた場合には、取引を清算しわずかな損失を取るということになります。

考え方は、市場の動向を見極め、損失が発生する銘柄より利益が確定する銘柄の取引をより多く実行するということです。トレンドが変化したら、取引の方向性もそれに合わせて変えます。

スキャルピングは、極度に集約的な取引手法で、より長い時間にわたり非常に大きな集中力が求められます。デイトレーディングにさらにスピード感をもたせたような取引で、もちろんポジションをオーバーナイトで保有することはありません。つまり、取引当たりのリスクは、すべての取引スタイルの中でこのスタイルが最も小さくなりますが、当然利益も低くなります。

取引に最も適した時間は、相場が激しく動き、売買高が膨らんでいるときです。トレンドに沿って注文を出し、相場が動くとほぼ同時に清算することができるからです。

スキャルピング取引を実行するときは特に規律が必要で、目移りして大きな利益を追求し損失が出続けることがないようにしなければなりません。1回の取引で大きな利益を上げることはできませんので、著しい利益を確保しようとしたら、非常に多くの取引を実行する必要があります。

そうした理由で、スキャルピングは、最も時間集約的な手法と言われ、トレーダーは毎日、数時間にわたり発注清算を繰り返します。

スキャルピングの短期間の性質により、マーケットトレンドを把握するのにほぼテクニカルチャート分析を利用します。しかし、いつどのような経済ニュースが発表されるかを常に確認しておく必要があり、サプライズが生じると、マーケットギャップが生じたり潮目が一気に変わったりする場合があります。

スタイルを守る

これまで、様々な取引スタイルを見てきました。さあ、以下を考慮して、自分に合った取引スタイルは何か考えてみましょう。

  • 性格
  • リスクに対する姿勢
  • 取引に費やすことのできる時間

取引スタイルを決めたら、最低でも数週間はそのスタイルを実行し、それが適しているかどうかを見極めるということが重要です。損失が見え始めたらすぐに取引のスタイルを変えるというのであれば、取引計画を状況に効果的に適応させることも改善することはできません。規律も失われることになります。

どんなに腕のいいトレーダーでも、損失を一度も経験しないということはないでしょう。重要なのは、損失が発生した際に、どのように対応するかということです。取引戦略を守り、損失に耐えることも重要ですが、損失が続いた場合、取引戦略を見直すことも大切です。

まとめ

  • デイトレーディングでは、1日に少ない数の取引が発注清算されます。
  • スキャルピングは取引スタイルの中で最も短期的な手法で、1日に数十件、数百件の取引が実行されます。
  • 取引スタイルを決めたら、最低でも数週間はそのスタイルを継続し、本当に適しているか見極めるべきでしょう。
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