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「FOMCトレード」もドル円のトレンドは株式動向次第

10月下旬以降、イエレンFRBサイドから「12月利上げ」のシグナルが立て続けに発信されました。そして今月6日に発表された雇用統計(10月分)は総じて市場予想を上回る良好な内容に。労働市場の改善傾向が具体的な数値で確認されたことで、外為市場では12月の米利上げを意識した「FOMCトレード」を迫られるでしょう。

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「12月利上げ」への地ならし
11月6日(金)に米国の雇用統計(10月分)が発表される前より、イエレン氏率いる連邦準備理事会(FRB)サイドからは「12月利上げ」に向けた地ならし発言が相次いでいました。注目すべきは、地ならし発言をしたキーマンのほとんどがハト派であること(フィッシャー副議長は慎重な中立派)、そして2015年の投票権を有していることです。
また、10月の連邦公開市場委員会(FOMC)声明では、9月に指摘した海外リスクへの警戒レベルを早くも引き下げてきました。これら一連の言動から、「12月利上げ」がイエレンFRB内のコンセンサスとして固まってきたことが窺えます。

イエレンFRBサイドによる一連の地ならしに肝心のマーケットはどのような反応だったのか?
米国債券市場では2年債利回りが、2010年5月以来の水準(0.96%台)まで急騰しました。外為市場ではドルインデックスが急上昇(=今年3月16日以来となる節目の100ポイントを視野に急上昇)しました。そしてFF金利先物市場では、12月のFOMCにおける利上げの織り込み度合いが30%台から一気に70%前後まで跳ね上がりました。これらの事実は、各市場関係者の間でも「12月利上げ」がイエレンFRB内の既定路線になってきたとの認識が急速に広がってきたことを示唆しています。




外為市場はFOMCトレード

イエレンFRBによる利上げ観測の再台頭により、12月のFOMC前までは「FOMCトレード」、すなわち「米ドル買いトレード」が想定されます。特に対資源国通貨及び資源輸出に依存した新興国通貨では、その傾向が鮮明となる可能性があるでしょう。

比較チャート①:ドル相場 vs 商品市況を確認すると、今夏以降、ドルインデックスと商品市況(CRB指数)のパフォーマンスの乖離が鮮明となってきました。今年前半にも同様の乖離が2度程見られましたが、商品市況の上昇により収斂される傾向にありました。しかし今夏以降、三度発生した乖離が収斂されるムードは一向に感じられません。むしろ、11月に入り再び拡大傾向にあることがわかります。また、比較チャート②:ドルインデックスと世界株式のパフォーマンスでも同様の傾向が確認できます。
商品市況と株式市場は「リスク選好で上昇」「リスク回避で下落」という順相関の傾向にあり、現在の逆相関関係は歪な状況と言えます。マーケットで発生した「歪み」は収斂されるのが常ですが、中国リスクと米金融引締めリスクが同時に意識されている現状を考えると、現在の乖離は株式市場の下落により収斂される可能性が高いでしょう。
このため、リスク性の高い資源国通貨及び資源輸出に依存した新興国通貨に対して米ドルは堅調地合いが想定されるわけです。株安となっても、米利上げ観測を背景に金利の上昇基調が継続するならば、他の主要国通貨でもドル高優勢で推移するでしょう。
しかし、ドル円に関しては、ドル高一辺倒で推移する可能性は低いでしょう。ドル高の加速により株式市場がさらに不安定化すれば、リスク回避の円高圧力がドル高圧力の相殺要因となるからです。米利上げ期待(=米金利の上昇)のみに頼った125円台への再上昇はあり得ます。しかし、その後もドル高トレンドが継続するには株高の維持が必須条件となるでしょう。しかし、その株式市場では、ドル高の加速によって反落するリスクが高まる可能性がある以上、上述したように126円、127円とドル高一辺倒のトレンドが形勢される可能性は低いと思われます。





※市況コメントは、2015年11月11日(水)までのマーケット状況をもとに作成されております。

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