今週の焦点:注視すべき3つの材料

Outlook
今週の外為市場で注視すべき材料は①米欧貿易摩擦の行方、②5月米PCEの内容、③株式動向となろう。①は、トランプ政権サイドの動向次第で円高圧力を高める要因となろう。②は、米ドル相場の売り買い要因として注視したい。③は、円相場のトレンドを左右しよう。ドル円の予想レンジは108.00-111.00。一方、ユーロドルのそれは1.1500-1.1800を想定したい。

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Market Analysis
上述のとおり、今週の注目材料は3つある。①の米欧貿易摩擦の行方では、トランプ米政権サイドの動向が焦点となろう。トランプ米大統領の警告通り、EU車に対して20%の関税を課す可能性が高まれば、さらなる報復の連鎖が意識され、関連株式を中心に主要な米欧株価指数には売り圧力が高まろう。一方、債券市場では米独長期金利に対する低下圧力が高まろう。外為市場では米ドル安VSユーロ安のせめぎ合いとなることで、円高が進行する展開を想定したい。②の5月米PCEは、米ドル相場の変動要因として注視したい。前年比+1.9%の市場予想を下回るならば、米ドル売りの展開を想定したい。一方、米欧貿易摩擦の激化を背景に米ドル売り圧力が高まっても、米PCEが市場予想を上回るならば米欧金融政策のコントラストが意識され、ユーロドルは下落する(=米ドル買い優勢の)展開を意識したい。このケースで円とユーロ、どちらが最弱通貨となるかは、③の株式動向次第となろう。米国株式市場では貿易摩擦の懸念が意識され、主要3指数の上値が徐々に切り下がっている。だが、米長期金利の上昇に対する耐性は強まっており、且つボラティリティは未だ低水準で安定している。これらの状況を鑑みるに、現時点では株高維持の公算が高いことから、円相場の売り圧力がユーロ相場のそれを上回る展開が想定される。
米株高の維持の公算が高い一方、新興国株式には注意が必要だろう。6月の米FOMC前後から、米ドル相場と新興国株式は対照的な動きとなっている(チャート①)。先週も主要な株価指数は自国通貨建ておよび米ドル建てでともに下落した。FEDの金融政策がリスク要因として意識されている可能性が高く、このタイミングで5月米PCEが市場予想を上回る場合、新興国株式に対する売り圧力がさらに高まる展開が想定される。現状、新興国リスクが意識されるムードはないが、このリスクは突然浮上してくるため、常に警戒しておきたい。
ドル円は、フィボナッチ・プロジェクション38.20%の水準110.70前後が上値の攻防分岐となろう。一方、下値のそれは108.00の維持となろう。110.80から111.00にかけては断続的にオファーが並んでいる。一方、108.00にはビッドが観測されている。ユーロドルは、21日MAの攻防に注目したい。テクニカル面ではダブルボトムとなっており、このMAを突破する可能性がある。その場合、次のターゲットはフィボナッチ・リトレースメント38.20%の水準1.1850となるだろうが、米欧貿易摩擦の行方と米PCEの内容次第では、リトレースメントで見事に上値がレジストされる展開を想定しておきたい。下値の焦点は、ビッドが観測されている1.1500の維持となろう。


【チャート①:新興国株式 / ドルインデックス】  

MSCI emerging ドルインデックス Dollar index

【チャート②:ドル円】

usdjpy ドル円

【チャート③:ユーロドル】

ユーロドル EURUSD

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