USD/JPY、焦点は124.15トライよりも反落リスク

アナリストの視点-直近の動向はドル高=リスク回避を示唆

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27日の海外外為市場は、欧州タイムからNYタイム序盤にかけてはドル買い優勢、その後はドル売り優勢の展開となった。一方、円相場だが、ドル高に一服感が見られたことに加え、ギリシャ協議進展の可能性を好感し欧米株式が総じて堅調に推移したことも合わさり、NYタイム以降クロス円主導で円安優勢の展開となった。USD/JPYはクロス円の上昇にサポートされ、124円台の到達に成功。その後、利益確定売りにより上値がレジストされるも、123円後半を維持したまま、本日の東京時間を迎えている。

26日のグローバル市場は、現在のマーケット環境下では「リスク選好(株高)/ドル高(米金利上昇)」の共存関係構築が困難であることを示唆。そして昨日もこの点を示唆する展開となった。グローバル株式市場は総じて堅調に推移。ナスダック総合指数に至っては4月24日以来となる過去最高値を更新(5106.593)するも、米債券市場では2年債利回りが0.65%前後でレジストされる状況に変化は見られず、10年債のそれに至っては前日比で低下。そしてNY外為市場は上述の通りドル安優勢となった。

このような状況を誘発しているのは、言うまでもなく米利上げに対する思惑だが、既に述べたようにこの思惑が株式市場で「懸念」と捉えられ続ける限り、上記の共存関係構築の可能性は高まらず、よって目先は「ドル高=リスク回避」を警戒する日々が続くことが想定される。


今日の焦点 - USD/JPY、焦点は124.15トライよりも反落リスク

22日から26日まではドル高がUSD/JPY上昇の土台となった。27日は一転して円安が土台となり124円台到達成功したが、今後どちらがUSD/JPY上昇の土台となるにせよ、現在のUSD/JPY相場がトレンド追随型(=とりあえず相場の流れに乗る状況)となっている以上、2007年6月につけた大天井124.15トライは時間の問題と思われる。

むしろ注視すべきは、今回の上昇局面終了後の展開だろう。本来であれば、USD/JPYの持続的な上昇には、ファンダメンタルズに根差した株高と米金利の上昇という2つの要因が求められる。今後発表される米指標データがファンダメンタルズ改善期待を強めるならば短期的には米利上げショックを背景に株安となっても、世界的な緩和レースを背景にいずれはそのショックを吸収し、結果「リスク選好(株高)/ドル高(米金利上昇)」の共存関係が構築されよう。よって、USD/JPYは124.15を突破した後、調整が散見されならがも持続的な上昇トレンドを形勢しよう。
だが、米ファンダメンタルズの改善が確認出来ない場合は、①国際収支の改善、②追加緩和期待の後退、③世界的な緩和レース(=異次元緩和の優位性の後退)と、ファンダメンタルズ面での円高要因は揃っていることを考えるならば、期待(=米早期利上げ期待)が剥落したUSD/JPYは120円台へ向け反落し、その後水準は切り上がるもののレンジ相場へシフトする可能性があろう。


Technical analysis highlights

USD/JPY

レジスタンス 124.50:レジスタンスポイント 124.15:2007年6月の大天井
サポート 122.72:5日MA 122.00:サポートポイント

目先、上値の焦点は124.15の突破。RSIでは買い過熱感シグナルが点灯しているが、トレンド追随型の相場状況を考えるならば、124.15トライを想定したい。
124.15レベルの突破に成功し、尚も上値トライとなった場合の焦点は厚いオファーとオプションバリアが観測されている124.50が次のターゲットとして浮上しよう。このレベルをも突破した場合は、125円台を視野に上昇幅が拡大する展開を想定したい。
一方、下値は5日MAを維持できるかが注目される。このMAが推移するレベルの他、123.00、122.20そして122.00レベルにそれぞれビッドが観測されている。

 

EUR/USD

レジスタンス 1.1000:レジスタンスポイント 1.0956:一目/雲の上限
サポート 1.0820:サポートポイント 1.0735:一目/雲の下限

目先は一目/雲の攻防が焦点。ただ、RSIやDMIの動向を鑑みるに、上限を突破しても1.1067レベルで推移している基準線-赤ライン(10日MA-黄ラインがクロスしつつある)あたりが限界か。下値のテクニカルポイントは上記の通り。
尚、直近のオーダー状況だが、1.0930-40及び1.1000には厚いオファーが観測されている。ビッドは1.0800レベルに観測あり。


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