ドル円とユーロドル 目先の展望と上下のポイント

Market Summary
28日の海外外為市場は、米ドル買い優勢の展開となった。貿易摩擦懸念がひとまず後退する中、この日の米国市場はリスク選好相場となり、米ドル相場をサポートした。ドル円は110.49まで上昇した。一方、ユーロドルは欧州タイム序盤に1.1527まで米ドル買いが進行した。その後1.1600まで買い戻される局面が見られたが上値は重く、1.15後半でレジスト状態が続いた。
米国株式は主要3指数が上昇した。貿易摩擦問題に関する新たなネガティブ報道がない中、この日は買い戻し優勢となり、ダウ平均は前日比98.46ポイント高の24,216.05と反発。一方、ナスダック総合も主力株に買い戻しが入り、前日比58.598ポイント高の7,503.683で終了した。NY原油先物8月限は供給懸念が引き続き相場のサポート要因となり、前日比0.69ドル高の1バレル=73.45と3日続伸。一方、NY金先物8 月限は外為市場の米ドル買いを受け、前日比5.1ドル安の1トロイオンス=1251.0と4日続落して終了した。

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Market Analysis
上値の重い米株だが、ボラティリティの動向を鑑みるにここ数日の下落は未だ調整の範囲内と想定している。FOMC後、米債券市場では調整相場(=債券買い)が続き金利は低下トレンドにある。また、NY原油先物が73ドル台へ乗せても、それに対する金利の反応が鈍いことを考えるならば(チャート①参照)、目下のところ米長期金利の反発要因は株高トレンドの維持にあると言える。目先の米株は貿易摩擦関連の報道に右往左往することが予想されるが、米通商政策を担うキーマン達の発言内容にブレが見られる点を考えるならば、トランプ政権内でも今後の通商政策を巡り意見の隔たりがあることがうかがえる。よって、日々ポジティブな言動とネガティブな言動が報じられることを想定すべきだろう。それに伴い米株は高値圏を維持しながらも不安定な相場が続こう。
米株がリスク回避相場へ転じない限り、ドル円は下落しても109円台で反発する状況が続こう。対ユーロでの米ドル買いもサポート要因となるだろう。本日は上値の攻防分岐である110.70レベルの突破が焦点となろう。この水準はフィボナッチ・プロジェクション38.20%にあたる。110.70レベルを完全に突破する場合、想定レンジの上限111.00トライを意識したい。このレベルには厚いオファーが観測されている。一方、米株が反落する場合、それに追随し米長期金利も低下することが予想される。このケースでは109円台への下落を想定したい。だが、リスク回避相場とならない限り、109円台の重要サポートポイント109.20レベルを下方ブレイクする可能性は低い。109.50、109.20、109.10および109.00にはそれぞれビッドの観測あり。
一方、ユーロドルは、欧州の政治リスクにより上値の重い状況が続こう。移民 / 難民問題に関する域内各国の利害対立に加え、ドイツ政局の先行き不透明感も考えるならば、想定レンジの下限でありビッドが観測されている1.1500トライを警戒すべきフェーズにある。本日の米国市場がリスク選好となれば、1.15ブレイクを警戒したい。その場合、テクニカル面ではフィボナッチ・プロジェクション50.00%の水準にあたる1.1400レベルまで下落幅が拡大する可能性が浮上する。一方、上値の焦点はリトレースメント23.60%および38.20%で変わらず。


【チャート①:米10年債利回り / NY原油先物相場】

US 10years yield WTI 米10年債利回り 原油先物

【チャート②:ドル円】

ドル円 USDJPY

【チャート③:ユーロドル】

EURUSD ユーロドル

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