次の焦点はECB理事会

Market Summary
13日の海外外為市場はFOMC前まで米ドル安優勢で推移し、FOMC後に米ドルの売り買いがぶつかり合う展開となった。FOMC後、年内の利上げペースが年4回となるシナリオが浮上したことで、米ドルを買い戻す圧力が高まった。ドル円は110.84、ユーロドルは1.1723までそれぞれ米ドル高が進行。しかし、電子版WSJ紙が対中輸入関税を金曜日にも発表する予定と報道したことがきっかけとなり、再び米ドル売り圧力が高まった。ドル円は一転して110.24まで反落。一方、ユーロドルは1.1801まで急反発した。
米株は主要3指数がそろって下落した。タカ派のFOMCおよび米中貿易摩擦に対する懸念が相場を圧迫。ダウ平均は続落し、前日比119.53ポイント安の25,201.20で終了した。米株高のけん引役だったナスダック総合も4営業日ぶりに反落し、同比8.095ポイント安の7,695.699で終えた。NY原油先物7月限は米原油在庫の減少が好感され、前日比0.28ドル高の1バレル=66.64と3日続伸。一方、NY金先物8 月限は対ユーロでの米ドル安が好感され、前日比1.9ドル高の1トロイオンス=1301.3と反発して終了した。

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Market Analysis
6月のFOMCで最も注視すべきはポイントは利上げペースであると、11日のレポート「今週の焦点:米欧中銀イベントと株式動向」で指摘した。最新のインフレ予測でPCEは1.9%→2.1%、コアPCEは1.9%→2.0%に3月時点から上方修正された。インフレ見通しの上昇をベースに2018年の利上げペースは、年4回(あと2回の利上げ)となる可能性が浮上してきた。利上げペースの加速が確認された場合、最大の焦点は米株の反応だったが、主要3指数はFOMC後に下落圧力が高まり下落。市場関係者の関心はすぐにECB理事会へシフトするだろうが、Q1の景気減速を受けて尚、ドラギECBが量的緩和の終了に積極的なスタンスを示すならば、タカ派の米欧中銀イベントが株高トレンドに水を差す可能性がある。

ECBイベントがタカ派と市場で受け止められる場合、ユーロドルは上値トライの展開を想定したい。リトレースメント38.20%が推移し、且つオファーが観測されている1.1850の突破に成功する場合、1.19トライを想定したい。一方、ハト派のECBイベントとなれば、今週相場をサポートしている21日MAのブレイクを警戒したい。
一方、ドル円は株式にらみの展開となろう。FEDの利上げペース加速観測が米株の続落要因となれば、米長期金利が上昇しても株安の方に敏感に反応しよう。また、米中貿易摩擦に対する懸念も米株の上値を圧迫する可能性がある。チャート分析では、高値圏でトンカチに近い形状の上影陰線が示現し、これ以上の米ドル買い / 円売りに市場の気迷いが見られる。また、フィボナッチ・プロジェクション38.20%でレジストされた点も考えるならば、ダウンサイドリスクを警戒すべきフェーズにシフトしている。下値トライとなる場合、リトレースメント38.20%の攻防を見極めながら短期サポートラインを維持できるかどうか、この点に注目したい。一方、欧米株高を背景に反発する場合は、フィボナッチ・プロジェクション38.20%および昨日高値110.84のトライが焦点となろう。


【チャート①:ユーロドル】

EUEUSD ユーロドル

【チャート②:ドル円】

ドル円 USDJPY

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