FOMCタカ派サプライズを警戒

Market Overview-タカ派サプライズに注意

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今週最大の焦点は、16-17日に開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)となろう。焦点は早期利上げに向けたシグナルを発信してくるかどうかだが、その試金石として注視すべきは、声明文の「相当の期間(considerable time)」という文言の扱いだろう。フィッシャー副議長は2日のワシントン講演で「削除する時期が近づいているのは明らか」と述べている。削除とはまではいかないまでも、文言の修正を施しそれが利上げを示唆するものであるならば、マーケットはイエレンFRBのタカ派転換を敏感に感じ取ろう。また、最新の経済予測(Summary of economic projections)の内容にも注目が集まろう。成長、失業率そしてインフレ予測が共に上方修正されるならば、イエレンFRBが2015年半ばまでに利上げを開始する可能性をマーケットは強く意識しよう。

問題は、タカ派サプライズとなった場合のマーケットの反応だ。現在のグローバル株式市場は未だ調整局面にある。このタイミングでイエレンFRBのタカ派スタンス転換が確認されれば、さらなる株安を招く可能性があろう。グローバル株式の不安定化が続けば、外為市場では米金利の低空飛行が続くことでドルロング調整地合いは継続しよう。また、円相場全体では円高へ振れる局面が多く散見されよう。

一方、18-19日の日程で日銀金融政策決定会合が開催されるが、すでに追加緩和を実施していることもありこちらは無風で通過する可能性が高い。注目は黒田東彦日銀総裁の定例記者会見となろう。直近の原油価格下落は行き過ぎた円安の副作用を緩和されるという面では日本経済にはプラス効果が大きい。しかし、2%のインフレ目標を掲げる日銀にとっては頭痛の種となる。原油安がインフレ目標達成の障害になると黒田総裁が危機感を滲ますならば、外為市場は円売りで反応しよう。


Today’s Outlook -日米経済指標にらみ

14日に実施された第47回衆院選では、予想通り自民、公明の連立与党が定数(475議席)の3分の2を超える325議席を確保し圧勝した。週明けのドル円は、118.80レベルから一時119円台へ乗せる局面も見られたが、その後のフォロースルーは見られず118円前半へと反落。材料出尽くしから、外為市場の関心が次の材料へ向いていることを示唆する値動きとなっている。
次の材料とは上述した米FOMCだが、本日は日米の経済指標に注目したい。日本時間8時50分に10-12月期の日銀短観が公表される。大企業製造業業況判断および先行きは共に前回と同様の13。焦点は予想外に下振れた場合のマーケットの反応だろう。株式が調整局面にある中での下振れは、短期的にリスク回避ムードを強める可能性があろう。円相場も円高へ振れる局面が想定される。ただ、安倍長期政権誕生となった今、そのような反応は一過性で終わる可能性が高いだろう。
22時30分以降は、各種米経済指標に注目したい。12月のニューヨーク連銀製造業景気指数と11月の鉱工業生産は共に前回より改善する見通しとなっている。市場予想以上ならば、米株の反発要因となろう。しかしFOMC前ということも考えるならば、上昇幅は限られよう。米株反発によるドル相場への影響も限定的となろう。逆に指標データが総じて下振れた場合は、「株安・米金利低下・ドル売り」の展開とろう。円相場も円高優勢の展開となろう。



Technical analysis highlights

ドル円

レジスタンス 120.50:レジスタンスポイント 120.00:レジスタンスポイント
サポート 117.44:12月11日安値 116.60:短期サポートライン

引き続き円高リスクを警戒したい。目先の焦点は11日安値レベルでの攻防だが、テクニカル面では短期サポートラインの維持が焦点となろう。このラインを下方ブレイクした場合は、121.86レベルからの38.20%戻し115.50レベルでの攻防に注視したい。一方、上値の焦点は120円台への再上昇となろう。

 

ユーロドル

レジスタンス 1.2531:11月26日高値 1.2500:レジスタンスポイント
サポート 1.2362:12月10日安値 1.2300:サポートポイント

ドルロング調整継続を想定した場合、焦点は1.25台への再上昇だろう。ただ、直近の動向から判断する限り上昇余地は1.2550レベルまでと想定したい。一方、下値は1.2350レベルの攻防が注目される。

 

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