今週の焦点:米独指標データとFEDスピーカー講演

Outlook
今週の外為市場では、ユーロドルが上下に振れる展開を想定したい。コアレンジは1.1800-1.2100を想定。一方、ドル円は対ユーロでの米ドル売りに上値が抑制される展開を意識したい。だが、米株のボラティリティが低位で推移している状況を考えるならば、下値トライとなっても108円台で反発するパターンを維持しよう。想定レンジは108.00-110.50。今週注目すべき材料は、米独の指標データおよびFEDスピーカーの講演となろう。

bg_south_korea_stock_exchange_trader_1255767

Market Analysis
先週後半よりドルインデックスは連日の陰線引けとなった。米長期金利が3.0%前後で高止まりしているにもかかわらず米ドル相場の上昇が抑制された主因は、ユーロドルの反発にある(チャート参照)。1.18台の維持に成功し、且つ直近3週間の下落率が4%超となっている点も考えるならば、今週のユーロドルは調整目的のユーロショートカバー(=買い戻し)が散見されよう。だが、WTIは70ドル台の水準を維持し、それに伴い米長期金利も高止まりの状態にある。米株高が金利上昇のサポート要因となり得る点も考えるならば、ユーロドルの上昇幅は限定的となろう。投機筋のユーロネットロングが未だ12万枚以上積み上がっている状況もユーロドルの反発を抑える要因となろう。目先、上値の焦点は200日MAが推移している1.2020前後を想定。今週ユーロ相場の変動要因として注視すべきは、15日の5月ZEW指数および第1四半期GDP速報値となろう。市場予想以上ならば素直にユーロ買い、逆の展開ならばユーロ売りの反応を想定したい。

一方、米ドル相場の変動要因は指標データとFEDスピーカーの講演となろう。前者で注目すべき材料は、15日の4月小売売上高となろう。コア指数は前月比+0.5%と前月の同+0.2%から上昇する見通しとなっている。個人消費の拡大が確認される場合、米長期金利はインフレの上昇観測を背景に現在のトレンドを維持し、外為市場では米ドル高圧力が再び高まろう。上述した独指標データが市場予想を上回っても、米長期金利が高止まりしているタイミングでの良好な米指標データとなれば、ユーロドルは想定レンジの下限1.1800を視野に再び下落基調となろう。一方、小売売上高が市場予想を下回る場合は、調整の米ドル売りを想定したい。ただ、米ドル売りを軸としたユーロドルの反発ならば、200日MA突破の可能性は低い。住宅関連指標および製造業関連指標データも米ドル相場の変動要因となる可能性がある。指標データ以外で注視すべき米国イベントは、FEDスピーカーの講演となろう。6月FOMCが近づく中、ファンダメンタルズ(特にインフレ)の見通しについて言及があるかが焦点となろう。3月FOMC議事録と5月FOMC声明文ではこの点について強気のスタンスを維持している。FEDスピーカーの講演は米ドル高要因となる可能性が高い。

ドル円は、108.00-110.50をコアレンジと想定したい。ユーロドルが反発地合い(=米ドル売り)となっても、株高トレンドが崩れない限り下落幅は限定的だろう。ビッドが観測されている108.00を維持する展開を想定したい。一方、上値は引き続き110円台の上昇が焦点となろう。テクニカル面では、昨年11月6日高値114.72を起点としたレジスタンスラインの突破が注目される。具体的なチャートポイントについては、別途テクニカルレポートを参照されたし。

【チャート:米長期金利、ドルインデックス、ユーロドル】

US 10 years yield EURUSD Dollar index 米10年債利回り ユーロドル ドルインデックス

本レポートはお客様への情報提供を目的としてのみ作成されたもので、当社の提供する金融商品・サービスその他の取引の勧誘を目的とした ものではありませ ん。本レポートに掲載された内容は当社の見解や予測を示すものでは無く、当社はその正確性、安全性を保証するものではありません。また、掲載された価格、 数値、予測等の内容は予告なしに変更されることがあります。投資商品の選択、その他投資判断の最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようお願いいたしま す。本レポートの記載内容を原因とするお客様の直接あるいは間接的損失および損害については、当社は一切の責任を負うものではありません。

無断で複製、配布等の著作権法上の禁止行為に当たるご使用はご遠慮ください。

投資手法・戦略ガイド

  • 技術的な過ち

    金融取引において心理状態は重要な要素であり、どのように取引を理解し反応するかが成功に大きな影響を与えます。ここでは、取引での心理状態についていくつかの要素を紹介し、気を付けるべき一般的な過ちを確認していきます。

  • 市場を動かす要因

    商品は、ほぼすべての製品の裏側の不可欠要素として、近代経済になくてはならないものです。不安定ながらも価値の高い天然資源が、幅広い取引の世界でどのような位置を占めるのか学んでいきます。

  • 「売り」取引とは

    売りポジションの保有から取引をスタートする事により下落市場で利益を得たり、既に保有している金融資産のリスクヘッジを行うことができます。このセクションでは「売り」取引の仕組みについて学びます。