対中リスクの高まりを警戒

Market Summary

昨日の海外外為市場は、ユーロ売り圧力が強まる展開となった。この日の講演でドラギECB総裁は金融緩和の継続とユーロ高によるインフレ低下のリスクについて言及。ユーロドルはドラギ発言を受け、1.2345まで下落する局面が見られた。ユーロクロスも総じて軟調地合いに。欧米の株安も重なり、ユーロ円は131円台割れをトライする局面が見られた(安値:131.01)。ドル円は欧米株安、米中貿易摩擦そして冴えない米指標データが重なり、NYタイムに106.04まで下落・その後も戻りも弱く106.30レベルでレジストされた。

米国株式は主要3指数がそろって下落。トランプ政権の政策運営能力に対する不安と米中貿易摩擦の懸念を背景に、ダウ平均は前日比248.91ポイント安の24,758.12と3日続落した。NY原油先物4月限は買戻し優勢の展開となり、前日比0.25ドル高の1バレル=60.96と3営業日ぶりに反発。一方、NY金先物4月限は対ユーロでの米ドル買戻しを受け、前日比1.5ドル安の1トロイオンス=1325.6で引けた。

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Market Analysis

ECBサイドのユーロ高懸念と米欧金融政策のコントラストを考えるならば、ユーロドルは下落トレンドを形成してもおかしくない状況にある。しかし、昨日のユーロドルは日足基準線前後でサポートされ、短期リスクリバーサルにも大きな変動は見られない。この主因は米国の政治リスクにあろう。海外メディアは13日、中国の知的財産権侵害に対する制裁措置として、トランプ政権が中国製品に課す追加関税(最大600億ドル)の実施を検討していると報じた。1月10日に米メディアが報じた中国による米債投資戦略の変更に関する報道(中国サイドは否定)が2018年の米ドル安の起点になった点を考えるならば、米中関係の悪化を想起させるトランプ政権の言動は米ドル安圧力をさらに強める要因となろう。米通商政策リスクがくすぶり続ける限り、ユーロドルで下落圧力が強まってもリトレースメント38.20%の水準にあたる1.2170レベルでサポートされ、1.25台をうかがう展開が続くだろう。本日の焦点は短期レジスタンスラインの突破にある。このラインは今日現在1.2410前後で推移中。突破に成功すれば1.25トライのシグナルと想定したい。1.2420にはオファーの観測あり。一方、ドラギ発言が尾を引く場合は、プロジェクションの各準での攻防を注視したい。ユーロドルのテクニカルポイントはチャート①を参照。

一方、ドル円は引き続き売り買い交錯のレンジ相場が想定される。だが、米株続落と長期金利の低下、そして日米政治リスクが重なり、短期リスクリバーサルが再び下方に拡大基調へ転じている点を考えるならば、注視すべきは直近安値105.23を起点とした短期サポートラインのトライとなろう。一方、上値は107円台の再上昇が焦点となろう。106.00にはビッド、リトレースメント38.20%が位置している107.20にはオファーが観測されている。ドル円のテクニカルポイントはチャート②を参照


【チャート①:ユーロドル】

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【チャート②:ドル円】

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