ユーロ安の主因

Market Overview

2日の海外外為市場は、ユーロ売り優勢の展開となった。スペイン・カタルーニャ州の独立問題を受け、この日の独連邦債利回りは各ゾーンで低下。外為市場ではユーロ売り圧力が強まり、対ドルで1.1730まで下落した。一方、ユーロ円は132.19までユーロ売りが進行する局面が見られた。ドル円は、良好なISM製造業景況指数が好感され112円後半で堅調推移となった。しかし、この日の米金利は欧州金利の低下に引きずられ横ばい推移となったため、113円トライには失敗した。

米国株式市場は、良好なISM製造業景況指数と税制改革期待を背景に主要3市場がそろって上昇。ダウ平均は前週末比152ドル51セント高の22,557.60と、9月20日以来となる過去最高値更新となった。一方、S&P500とナスダック総合株価指数も連日で過去最高値を更新した。

NY原油先物11月限は、米ドル高が嫌気され前週末比1.09ドル安の1バレル=50.58と反落。NY金先物12 月限も米ドル高を背景に続落基調となり、一時は1273.7ドルと、中心限月として約1カ月半ぶりの安値を付ける局面が見られた。

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Analyst's view

ユーロ高圧力の後退が鮮明となっている。この主因は、スペイン・カタルーニャ州の独立問題よりも、ECBによる金融政策の正常化に対する期待が後退している点にあると考えられる。ユーロドルが、4月のフランスリスク後退以降、維持し続けてきたサポートラインを下方ブレイクしたのが、9月25日だった。この日は、ドラギ総裁が講演で①最近の為替レートの変動は不透明の源であると懸念を表明し、②経済のスラックを理由に金融緩和の必要性に言及し、そして③中期的インフレ見通しでは一定の不確実性が認められると指摘した日だった。米金融引き締めペースの維持が確認されたタイミングでのドラギ氏によるハト派発言は、米独利回り格差の拡大要因となった。そして金利差の拡大が、外為市場でユーロ安圧力を強めたと考えられる(チャート参照)。短期的に米金利は、利上げ期待と株高を背景に反発基調を維持する可能性がある。このためユーロドルは下値トライの展開を想定したい。現在の下落圧力が後退する要因として注視すべきは、6日の9月米雇用統計だろう。賃金の伸びが抑制されれば、イエレンFRBの見通しほどインフレ鈍化は一時的な現象ではない、との思惑が強まり、「米金利低下→米ドル売り」を背景にユーロが反発する可能性がある。

一方、ユーロドルの下落はドル円にとってはサポート要因となろう。米金利の反発と株高基調が維持されている点も考えるならば、引き続き114.50を起点とした短期レジスタンスラインのトライを想定したい。ポジション調整や利益確定売り圧力が強まっても、下落幅は限定的となろう。チャート分析の詳細は、本日のテクニカルレポートにて。


【チャート:ユーロドルと米独利回り格差】

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