焦点はRBAのスタンスと欧米経済指標

Market Overview-ユーロ相場は下落トレンドを形成

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4日の米国株式で、ダウ工業株30種平均は5営業日ぶりに反発。ポルトガル銀のエスピリト・サント銀行の救済やバークシャー・ハサウェイの好決算が好感された格好となった。S&P500種株価指数も終始堅調に推移し、前週末比0.7%高の1939.16で終了した。一方、主要な欧州&新興国株式市場は強弱まちまちの展開となった。また、米国債券市場も材料不足から目立った動きは見られず。週明けのグローバル株式市場や米金利に明確な方向感が見られなかったことで、海外時間の円相場は売り買いが交錯。ドル相場にも目立った値動きは見られなかった。

次の材料待ちムードが漂う中、昨日は英ポンドの強さが目立った。背景にはファンダメンタルズ改善期待とそれに伴う早期利上げ観測があろう。特に注目すべきは、ユーロポンドの動向だろう。3月25日高値0.8364レベルを起点としたレジスタンスラインの突破には成功したものの、節目の0.80トライにはあえなく失敗している。今後もポジション調整による反発(ユーロ買い)は散見されるだろうが、ユーロ圏のディスインフレ傾向が鮮明になっている点を考えるなら、英欧の金融政策のコントラスト(方向性の違い)を背景に、ユーロポンドは再び下落トレンドへ転じる可能性が高いだろう。2012年7月安値0.7764レベルをトライする見通しに変化はない。

また、ユーロ相場が下落トレンドを形成する可能性が高いことは、ユーロドルも示唆している。昨日指摘した『絶妙』な米雇用統計(7月)により、イエレンFRBによる早期利上げ観測は一時的に後退。しかし、昨日の米金利は大きく低下することなく、ユーロドルの反発も限定的となった。この背景には、米ファンダメンタルズの改善期待とそれに伴う米欧の金融政策のコントラストがあろう。雇用統計と同じ日に発表された米ISM製造業景況指数(7月)は2011年4月以来の高水準となれば、ミシガン大学消費者態度指数確報値(同月)は前回から0.5ポイント上方修正される等、米ファンダメンタルズの回復傾向が改めて示された格好となった。よって、今後の経済指標、特に個人消費やインフレ関連指標で強い内容が確認されれば、再び米早期利上げ観測が台頭するだろう。そしてマーケットは、米欧のファンダメンタルズ格差と金融政策のコントラストを強く意識するだろう。再びユーロ安/ドル高トレンドへ転じるタイミングは、早ければ7日(木)の欧州中央銀行(ECB)理事会後、もしくは米経済指標の発表が目白押しとなる来週半ば以降と想定している。その際、下記『TODAY’S CHART POINT』で指摘しているサポートポイントを下方ブレイクする展開となれば、ユーロ相場全体で下落トレンドが鮮明となろう。

Today’s Outlook -焦点は欧米経済指標

本日の焦点は欧米経済指標となろう。日本時間18時にユーロ圏小売売上高(6月)、23時に米ISM非製造業景況指数(7月)と製造業新規受注(6月)が発表される。ユーロ圏小売りが予想以上の伸びとなれば、ユーロを買い戻す動きが強まろう。しかし、その様な展開となっても、米経済指標が総じて強い内容となれば、上述したファンダメンタルズ格差や金融政策のコントラストが意識され、ユーロ買いは限定的となろう。

円相場は引き続き、日米株式にらみの展開となろう。米株が反発する一方、商品市場ではNY金先物12月限(COMEX)が反落していること、そして新興国市場で目立った混乱が見られないこと等を考えるなら、リスクセンチメント改善の兆しが見える。よって、円買い圧力が強まっても限定的と想定する。

尚、アジア時間には豪準備銀行(RBA)理事会が開催される。政策金利は2.50%で据え置きの見通し。声明文で、豪経済についてのどのような見通しを示してくるか、豪ドル高に対する強いけん制スタンスを示すかどうか、そして中立スタンスに変化が見られるかどうか、これらの点が焦点となろう。

Today’s chart point

ドル円

レジスタンス 103.09:7月30日高値 103.00:レジスタンスポイント
サポート 102.23:200日MA 101.83:21日MA

上値の焦点は7月30日高値103.10レベルの突破。一方、下値のそれは200日MA(黄ライン)の維持が焦点となろう。尚、朝方のオーダー状況を確認すると、102.80、103.15レベルにはオファーが観測されている。ビッドは102.30、102.20そして102.00レベルにそれぞれ観測されている。

ユーロドル

レジスタンス 1.3450:レジスタンスポイント 1.3425:10日MA
サポート 1.3367:7月30日安値 1.3320:一目/雲の下限(週足)

上値は目先、10日MAの突破が焦点。しかし、上述した米欧のファンダメンタルズ格差と金融政策のコントラストを背景に、反発余地は1.3450もしくは1.3500手前までと想定したい。一方、下値は7月30日安値1.3367レベルでの攻防が焦点となろう。尚、朝方のオーダー状況を確認すると、1.3450にはオファー、1.3400&1.3350レベルにはビッドが観測されている。ストップは1.3450上、1.3350下にそれぞれ観測されている。

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