焦点は米GDP

Market Overview-ドル&円買い優勢

28日の米株式相場は5営業日ぶりに反落。ただ、ダウ工業株30種平均とS&P500種株価指数はともに、日本時間21時30分に発表される米国の1-3月期 実質国内総生産(GDP、改定値)を前に、小幅な下落幅にとどまった。一方、主要な欧州&新興国株式は総じて堅調に推移。先進各国の緩和政策にコミットしたスタンスがサポート要因となっているのだろう。実際、債券市場では米金利の低空飛行に変化は見られず、独英の金利にも継続的な低下圧力がかかり、独10年債 利回りに至っては、1.388%前後から1.334%前後まで急低下する展開となった。

外為市場では、ドル&円買い優勢の展開に。冴えない5月の独雇用関連指標に加え、メルシュECB専務理事が「6月緩和強化」を示唆する発言をしたことで、ユーロドルは200日MAを完全に下方ブレイク。ポンドやオセアニア通貨も対ドルで下落したことで、米金利低下の影響が相殺され、ドルインデックスは上昇。また、米株下落や金利低下は円相場全体で円買い圧力も強め、ドル円は102円で上値が抑えられ反落。ユーロ円は200日MAの神経戦へ突入し、本日の東京時間を迎えている。

 

Today’s Outlook -強まる米GDPへの警戒感

アジア時間は、引き続き株式にらみの展開となろう。米株が反落した影響を受け、5日続伸の日経平均も利益確定売りに押される可能性が高い。日米株式が軟調となれば、円相場全体が円高優勢の展開となろう。日本時間21時30分に発表される米国の1-3月期 実質国内総生産(GDP、改定値) 下振れリスクも、株式の重石となる可能性があろう。

本日は、その米GDP改定値が最大の焦点となろう。市場予想はマイナス0.5%。予想以上の成長鈍化となれば、リスクオンの土台となっている米ファンダメンタルズ改善期待の後退と、イエレンFRBによる超低金利政策に依存した政策が長期化するとの思惑から、米国マーケットでは「株安・金利低下」の展開となろう。

米株式と債券市場がそのような展開となれば、外為市場では円買い圧力が強まろう。注目の通貨ペアはドル円とユーロ円。共に200日MAの維持が焦点だが、下方ブレイクとなれば、さらなる下落シグナルとしてマーケットで捉えられよう。ドル円は、下記「Today’s Chart Point」で指摘している100.75が再び焦点として浮上しよう。ユーロ円はECBによる「6月緩和強化」も考えるなら、137円台への攻防へシフトする展開を想定したい。

一方、米GDPが下振れた場合の米ドル相場は読み難い。米金利低下は本質的にはドル売り要因。しかし、上述した通り独&英金利にも継続的な低下圧力がかかっており、米金利低下による米ドル売り圧力の相殺要因になっていると思われる。実際、直近はユーロやポンドの売り圧力が米ドルをサポートする状況が続き、ドルインデックスは80.50台乗せに成功。本日は欧州&英国の重要経済指標の発表が予定されていないことを考えるなら、ユーロやポンドが反発する材料もない。よって、売り圧力がお互いに相殺し合うことで、現在の水準付近でレンジ相場となる可能性が高い。

逆に米GDPが予想外の伸びを示せば、米ファンダメンタルズ改善期待を背景に米金利への低下圧力が後退することで、ドル買い優勢の展開を想定。その場合、ユーロドルは下記「Today’s Chart Point」で指摘しているサポートポイントを視野に下落トレンドを辿ろう。円相場では、米株反発と円売り優勢の展開を想定したい。

 

Today’s Chart Point

ドル円

レジスタンス 102.36:5月13日高値 102.23:89日MA
サポート 101.40:200日MA 100.75:2月4日安値

レンジの上限を89日MA(赤ライン)、下限を200日MA(黄ライン)と想定し、どちらのレンジをブレイクするかが焦点となろう。102円前半で上値の重い状況が続いていることを考えるなら、下限ブレイクを常に想定したい。200日MA以下の攻防へとシフトした場合は、再び重要サポートポイント100.75レベルの攻防が焦点として浮上しよう。102.15から102.50にかけては断続的にオファーが観測されている。ビッドは101.35、101.00そして100.75レベルにそれぞれ厚いビッドが観測されている。

ユーロドル

レジスタンス 1.3700:レジスタンスポイント 1.3642:200日MA
サポート 1.3550:サポートポイント 1.3500:サポートポイント

ついに200日MAをも下方ブレイク。今週は、1.35台の攻防へシフトする可能性を意識したい。そのような展開となれば、最初のサポートポイントは、厚いビッドが観測されている1.3550レベル。一方、上値は目先、10日MAが推移している1.3680前後を突破出来るかどうかが注目される。

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