焦点はG20声明の賞味期限と米雇用統計

Market Overview

中国上海で開催された20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議(26-27日)の共同声明では、「すべての政策手段」を総動員することが明記された。今週の焦点のひとつは、各市場におけるこの声明の賞味期限となろう。

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Analyst's view

<まずはG20声明に対する反応を注視(特に海外勢)>

中国上海で開催された20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議(26-27日)の共同声明では、「すべての政策手段」を総動員することが明記された。今週の焦点のひとつは、各市場におけるこの声明の賞味期限となろう。「すべての政策手段」の中には財政政策も含まれるが、最も余力があるドイツのショイブレ財務相は会議閉幕後に「世界経済は市場の変動が示唆するよりも良い」と述べ、財政出動に対してさっそくネガティブな反応を示してきた。ドイツサイドの反応は、「すべての政策手段」の具体的な中身は各国に委ねられるかたちであることを示唆しているが、各国が抱える事情が千差万別である点を考えるならば、協調且つ迅速にして効果的な政策を打ち出せる可能性は現時点で低い(この点は原油生産量の減産が未だ実現できずにいる産油国の動向が如実に物語っている)。よって、今回のG20声明は超短期スパンでは各市場でリスク選好の材料となり得ても、リスク選好へ回帰させるほどのインパクトはなく、その賞味期限はすぐに切れると想定している。目下、外為市場では円高圧力が後退しているが、それが一過性となる可能性があることを常に警戒したい。

<米雇用統計の反応を注視>

上記以外で、今週もうひとつ注視すべきは米指標データとなろう。特に注目されるのは4日発表の米雇用統計となろう。筆者は、総じて市場予想を上回った場合の米株の反応を注視する。3月15-16日に米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えている点を考えるならば、賃金も含めた強い内容は、米利上げリスクを意識させる可能性があるからだ(イエレンFRBが利上げに踏み切る可能性は低い)。米国マーケットが「株安+米金利上昇」で反応するならば、他のリスク要因(=中国リスク/ 原油安リスク / Brexitリスク)も合わさることで、外為市場では円が最も選好され易い通貨となろう。一方、最も売り圧力が強まるのは資源&新興国通貨となろう。ドル対ユーロは上下に振れる展開が想定される。通常であればリスク回避の状況下ではユーロ買い圧力が強まるだろう。しかし、「良好な雇用統計→米利上げ警戒感台頭→米金利上昇」となれば一定のドル買い圧力も強まり易いからだ。また、ドラギECBによる緩和強化観測やBrexitリスクを背景とした欧州の政治リスクもユーロ売り要因となり得る。目先のチャートポイントについては下記「Technical analysis highlights」を参照されたし。

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