海外リスクに対するイエレンFRBの考えを探る

Market Overview

25日の欧米株式は反落。サウジアラビアの国営石油会社サウジアラムコによるエネルギープロジェクトへの投資継続が嫌気されたNY原油先物相場が3営業日ぶりに反落したことが株式市場の圧迫要因となった。

「欧米株安+原油安」を背景に、外為市場では買戻し基調だった資源国通貨に再び売り圧力が強まる展開となった。特に原油相場との相関性が高いロシアルーブルは対ドルで2.5%下落。マレーシアリンギットも対ドルで1.81%下落する展開に。一方、米株反落に伴いドル相場も売り優勢の展開となり、ドルインデックスは99.60レベルがレジスタンスポイントとして明確化してきた。対照的に円とユーロには買戻し圧力が強まり共に対主要国通貨で堅調に推移した。

イエレンFRB議長

Analyst's view

ドラギECBの「3月追加緩和」期待を背景にリスク選好へ回帰するかに見えた株式市場だったが、昨日の欧米株式は敢え無く反落。主因は原油安にあるが、下の比較チャートでは国際商品市況とグローバル株式の乖離が収斂された1月中旬以降、両市場が連動して動いていることが確認できる(=相関性が高まっている)。国際商品市況低迷の牽引役が原油相場である以上、ここが安定しない限り、グローバル株式の不安定化が続くことをこのチャートは示唆している。

原油相場の早期安定化に期待できない以上、目先、リスクセンチメントの改善材料として注視すべきは日米の金融政策であることは25日のレポートで指摘済み。本日より今年最初の米連邦公開市場委員会(FOMC)が開催されるが、焦点は海外リスクに対する警戒レベルにあろう。日欧の協調緩和期待が台頭しているこのタイミングでイエレンFRBが警戒レベルを引き上げ来た場合、国際商品市場では米利上げペースの減速観測が意識される可能性が高いだろう。原油相場をはじめとした資源価格が上昇すれば、一時的にせよグローバル株式も安定化することで、外為市場ではリスク選好のドル&資源国通貨買い / 円&ユーロ売りの展開となろう。

上記のシナリオが崩れるとしたら、日欧の協調緩和期待が一気に後退する事態、つまりFOMC後の金融政策決定会合で黒田日銀が「無回答(=追加緩和なし/ 追加緩和シグナルもなし)」となった場合だろう。この場合、外為市場では円高圧力が再び強まる展開が想定される。

【比較チャート】青ライン:グローバル株式(MSCI)  赤ライン:国際商品市況(CRB)

hikaku20160126

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