焦点はリスクインベントに直面している米株とEUR/JPYの動向

アナリストの視点-ドル買い継続

USD

8日の海外外為市場はドル高優勢の展開が継続した。EUR/USDは3月13日安値1.0462を起点とした短期サポートライン及び1.0785レベル(4/8時点)で推移している21日を下方ブレイク。USD/JPYは120.15前後(4/8時点)の21日MAに絡んだ値動きとなった。ドルインデックスも21日MAを視野に反発基調が継続した。

一方、再台頭してきたギリシャリスクに直面しているユーロ相場は総じて軟調な地合いとなり、EUR/JPYは節目の130.00を再び割り込む展開となった。

昨日公表された米連邦公開市場委員会(FOMC、3月17-18開催分)議事要旨では、各種リスク要因(海外情勢 /ドル相場 / 原油安)を指摘しながらも、年内利上げに耐えうるだけの国内景気回復に自信を示す内容となった。
また、メンバー数人からは経済指標次第で6月利上げが正当化されるとの意見があったことも確認された。だが、直近のFF金利先物市場における6月利上げの確率が5%を割り込んできたことを鑑みるに、米利上げのタイミングは9月以降となる可能性が高いだろう。筆者はこの点に関して、世界経済のポジティブ要因と考えている。ドル高懸念が台頭しているタイミングで6月利上げまでが意識されるならば、目下最大のリスク回避要因である米金利変動リスクを背景に米株の調整期間が長引く可能性があるからだ。そうなれば、ファンダメンタルズ面で脆弱さを抱える新興国株式を中心にグローバル株式市場が再び不安定化しよう。一方、9月以降の利上げとなれば、原油安の影響と日欧の緩和マネーの広がりによる世界経済の回復と、それに伴う米経済の持続的な改善が期待できる。世界経済が米利上げに耐えうるだけの耐性をある程度付けた後ならば、イエレンFRBのファーストアクションに対するグローバル市場のネガティブ反応は限定的となろう。

今日の焦点 - 米株とEUR/JPYの動向に注目

円相場のトレンドを見極める上で、直近最も注視すべきは四半期決算を迎える米株の動向だろう。目下、米株安要因として捉えられているドル高が再び再燃しているタイミングで冴えない決算内容が続けば、クロス円を中心に円高圧力が強まろう。
特にEUR/JPYの動向には要注意。資金枯渇問題で揺れるギリシャリスクに加え、テクニカル面でも3月18日以降、一目/基準線にレジストされる状況が継続中。昨日は節目の130円を再び下方ブレイクしており、このまま3月13日安値126.90を起点とした短期サポートラインをも割り込む展開となれば、円高のけん引役となる可能性がある。
一方、米指標データでは新規失業保険申請件数が材料視される可能性が高い。労働市場の改善傾向が確認されれば、3月の雇用統計は悪天候による一時的な落ち込みであるとの認識が広がり、ドル相場全体をサポートしよう。ただ、現在のマーケット状況が「米株安/ドル高」であることを考えるならば、ドルストレートの中でもUSD/JPYは下値を模索する可能性がある。
尚、日本時間早朝に発表されたアルミ大手アルコアの1-3月決算で」は、売上高が市場予想以下となった。同社株価は時間外で下落している。

 

Technical analysis highlights

 

USD/JPY

レジスタンス 121.00:レジスタンスポイント 120.60:レジスタンスポイント(厚いオファー)
サポート 120.00:サポートポイント 119.45:4/7安値

21日MA(緑ライン)に絡んだ値動きが継続している。120.50レベル手前での上値の重さや昨日のローソク足の形状が長い下ヒゲによるカラカサ陰線となった点を鑑みるに、本日は下値トライを想定したい。レジスタンス/サポートは上記の通り。
直近のオーダー状況だが120.50にオファー(輸出)、120.60には厚いオファーがそれぞれ観測されている。一方、119.50 / 119.00にはビッドが観測されている。

EUR/USD

レジスタンス 1.1053:3/26高値 1.0874:一目/転換線(赤ライン)
サポート 1.0750:4/2安値 1.0718:4/1安値

21日MA(緑ライン)を下方ブレイクした。RSIも売り買い分水嶺の50.00を再び下回ってきたことで、1.07トライが視野に入ってきた。一方、上値の焦点だが、ドル高の再燃やギリシャリスクに直面している状況を鑑みるに、1.1台の再上昇ではなく一目/転換線のトライとなるだろう。
直近のオーダー状況だが1.0900、1.0920、1.0950にはそれぞれオファーが観測されている。1.0750及び1.0700にはビッドが観測されている。

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