焦点はドラギECBのスタンス

アナリストの視点-米ベージュブックはファンダメンタルズ改善を指摘

ECB

2日の海外株式市場は堅調に推移した。上海株の下落幅が小幅だったこと、そして中国の証券会社9社が株式購入の資金として300億元超を追加拠出するとの報道が海外株式市場をサポートする一因となった。また、原油先物相場(10月限)も反発したことで(前日比+1.85%)、NY外為市場ではリスク選好を背景に円&ユーロ売り優勢の展開となった。

注目された米地区連銀経済報告(ベージュブック)の内容だが、7-8月に大部分の地区で景気拡大が継続していると指摘した。肝心の労働市場については需給が引き締まっており、ニューヨーク、サンフランシスコ、クリーブランドそしてセントルイスの各地区では一部業種で小幅な賃金の上昇傾向がみられると言及。また、海外リスク(中国リスク)については、ダラス、ボストンそしてサンフランシスコの各地区が一部製品の需要縮小の要因として指摘していた。今回公表されたベージュブックにより、海外リスクが高まる中でも、米ファンダメンタルズは持続的な改善傾向にあるとの認識がイエレンFRBのコンセンサスとなっていることが改めて確認された。
米株が素直に株高で反応した点(高値圏で引けた点)は興味深いが、上海株の下落幅縮小や欧州株高がサポート要因となった点を考えるならば、米国株式市場における利上げへの耐性が強まっていると判断するには、明日の米雇用統計が良好な結果となった場合の数日間にわたる米株の反応を見極める必要があろう。

尚、米2年債利回りは0.70%台の水準を堅持している。しかし、レンジの上限である0.75-76%台を目指す展開となっていない点は、9月利上期待と先送り観測が交錯していることを示唆している。

本日の焦点-ECBによる追加緩和の有無

本日の外為市場も引き続き株式市場にらみの状況が継続しよう。海外市場の流れを引き継ぎ、日経平均は底堅く推移する可能性が高い。株高継続ならばドル買い / 円&ユーロ売り優勢の展開、一方、株安ならば逆の展開を想定したい。

指標データで注視すべきは、豪州の7月指標データ(貿易収支 / 小売売上高)と米指標データ(新規失業保険申請件数 / ISM非製造業景況指数)となろう。中国リスクが意識されているタイミングで、豪州指標データが総じて市場予想を下回れば、豪ドル相場は独歩安となる可能性があろう。一方、米指標データで注視すべきは良好な内容となった場合の米株の反応だろう。昨日同様、素直にファンダメンタルズ改善期待が意識されるならば、外為市場では上記の通りドル高 /円&ユーロ安の展開が想定される。

また、本日は欧州中央銀行(ECB)理事会が開催される。焦点は、追加緩和についてシグナルを発信してくるかどうか。ドラギ総裁がこの点について言及するならば、海外株式市場は「欧州株高→米株サポート」の展開となり、且つ米欧金融政策のコントラストも意識されることで、外為市場ではユーロ売りが加速しよう。

Technical analysis highlights

USD/JPY

レジスタンス 121.82:リトレースメント61.80% 120.82:200日MA
サポート 120.00:サポートポイント 119.50:サポートポイント

本日早朝に10日MA(赤ライン)を上方ブレイク。ただ、上値トライとなってもリトレースメント61.80%を突破出来ない限り、常に120円割れのリスクは残る。目先は、200日MAを突破出来るかが攻防分岐となろう。下値は119.50レベルの維持が焦点。
尚、直近のオーダー状況だが120.50及び121.00にはオファーが観測されている。ビッドは119.50及び119.00に観測あり。

EUR/USD

レジスタンス 1.1323:10日MA 1.1282:一目/基準線
サポート 1.1193:21日MA 1.1053:リトレースメント76.40%

引き続き目先の上限を10日MA(赤ライン)、下限を21日MA(緑ライン)と想定。上限ブレイクとなれば、8月27日に上値がレジストされた1.13ミドル前後が次のターゲットとして浮上しよう。一方、下限ブレイクとなれば、8月28日の安値レベル1.11ミドルを視野に入れる展開を想定したい。ドラギ総裁が追加緩和を示唆した場合は、リトレースメント76.40%もしくは節目の1.10台を視野に下落幅が拡大する可能性があろう。
尚、直近のオーダー状況だが1.1350レベルは厚いオファーゾーンとなっている。一方、ビッドは1.1215、1.1180及び1.1125前後に観測あり。

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